モンスターになりました
第1章 モンスターとか無理ゲー
目を開けるとそこに広がる景色、そして自分の姿におもわず言葉を詰まらせた。
「なっ⁉︎どこだよここ‼︎」
そうこのGWの世界で最初に転送されるのはアーキス国の首都イオという街なのだ。
そして今海斗がいる場所は魔獣や魔物しかおらず
ストーリー上で登場する四人の魔王達がいるはずの深魔の領域の端、深魔の岩山だった。
「おっおい‼︎体がゴツゴツしているっ、何だよコレッ俺の体、岩でできてるって事は…ごっゴーレム⁉︎」
【ゴーレム】
大きい個体で全長8メートルぐらいになり、体すべてが岩で出来た魔物。
体の中に魔核(人間でいう心臓にあたるもの)がありそれが壊されない限り体が修復される。
ちなみに海斗の今のゴーレムとしての体は、2メートルぐらいだ。
おっ終わった〜
ゴーレムって、マジかぁ〜
かろうじて人型だけどさ、かろうじてね!
ガッツリモンスターじゃん‼︎
強いのか弱いのかよくわかんねぇよ
せめてかっこいいドラゴンとかさぁ、
あるじゃん他にもいろいろ
転移したらスライムやったけん的なノリでも
良かったのにぃ〜
ドラゴンと友達になったりゴブリン達と仲良くさ
街なんか作ったりしてさって…
いーかん‼︎妄想癖が出てしまった
心の中でいろんな感情が乱れながら少しずつ冷静を取り戻そうと努力していた。
「みっ見渡す限り岩ばっかりだなぁ、ふぅ〜落ち着け俺ぇ〜まず一つずつ確認していくかぁ」
「とりあえずステータからだな」
メニューを開きステータスを開いた。
名前 カイト
Lv 1
種族 ゴーレム【下位種】
称号 無し
満腹60% *20%下回ると全ステータス
70%ダウン
HP 無 *MPが0もしくは体内の魔核が
破壊されると死亡
MP 700
攻撃力 200
防御力 800
素早さ 50
ステータスポイント 0
スキル一覧
パッシブスキル 【常時発動しているスキル】
魔法攻撃耐性弱 魔法による攻撃ダメージを
少し軽減
毒、精神攻撃無効
痛感無効
魔力探知視覚化 目が無くても魔力探知で視覚の
情報を得れる
魔力探知聴覚化 耳が無くても魔力探知で聴覚の
情報を得れる
モンスター鑑定 モンスターのみ情報を読み取れる
アクティブスキル 【MPを消費して使うスキル】
自己再生 体の破損をMP200使用して修復出来る
岩擬態 MP200使用して座ると岩に擬態できる
「なるほどスキルのおかげで見たり聞いたり出来るのかそれでも無理だぁこれはとりあえずログアウトだね」
ダメ元でメニューにあるログアウトと表示されている所をタッチしたが…
−エラー‼︎ログアウトはまだ出来ません‼︎
やっぱりね、そんな予感してたよ
待てよ⁉︎まだ出来ませんだから
いつか出来るんじゃね?
淡い期待を持ちながらログインする時の音声通知を思い返す。
「まず1番重要な所はゲームで死んだら現実でも死ぬってとこだよな、怖過ぎるっ」
そもそも俺以外のプレイヤー達ってどうなってるんだろう?
もう一度メニューを開いた。
メニュー
ステータス
アイテムBOX モンスターのため
使用出来ません。
メッセージ NEW1
フレンドリスト
ログアウト
ん?メッセージに何か来てるなぁ
恐る恐るメッセージ開きこれ以上どん底に落とされる事は無いと祈りつつ読み始めた。
-グライムワールドへようこそ。-
初めましてグライムワールド全てを管理する
人工知能アイリスと申します
まず初めに現実世界における人格選別の結果を
持ちまして日本社会の不必要分子と判断し
この世界のデスゲームの参加を
勝手ながら決定しました。
ちなみに抽選受付をしなくても
選ばれていましたのでご了承を。
なおこのデスゲームで生き残る方法は
モンスター側の皆様は各国のギルドマスター5人 を倒してください。
倒した後モンスターの皆様のみ現実世界に
戻れます。
プレイヤー側の皆様は
4人の魔王を倒してください。
倒した後プレイヤーの皆様のみ解放されます。
とプレイヤーの皆様には通知しています。
-マスターが決まり次第またお知らせします。-
「………はっちょっと意味わかんない…人格選別?不必要分子?……勝手に選別してんじゃねぇーーっ‼︎」
そう言いながら過去の自分を思い返してみた。
「まぁ〜確かに若い頃は喧嘩ばっかりしてサツの世話になったりギャンブルで借金作って払えなくなって自己破産した過去はあるよ、あるけど今は普通に頑張ってますよ!」
はぁ〜過去のオレの黒歴史だゎ〜
悲しい気持ちになりながら今やるべき事を整理した。
「よ、よしっ切り替え、切り替え」
「とりあえずまず強くなって簡単に
やられない様にしようそして生き残ってやる」
カイトは生き残るために強くなると目標を立て行動を始めた。
読んでくださってありがとうございます♪