俺は元の姿に戻りたい!
初投稿です。誤字脱字などがもしありましたら許してください。。。
1・異変
ジリリリリリリリリリリリリリリ‼
けたたましい目覚ましとともに妹の怒号が響く。
「ほらっ!お兄ちゃん朝だよ!おきて!」
うるさいなぁなどと思いつつ布団から起き上がり着替えようとし立ち上がった。立ち上がったのはいいのだが、いつもとは違う周りの景色の低さに少し違和感を覚え急いで鏡を見にいった。
「嘘・・・だろ・・・?」
そこには年齢が15歳ぐらいのオッドアイでロングヘアの少女が立っていた。誰だこいつ、といっても自分以外に誰もおらず自分以外ということはないのだが。自分的にはすごいタイプだと思った。
そうして自分の新しい顔に見入っていると妹が洗面台に半ギレ状態で入ってきた。
「お兄ちゃん遅すぎ・・・ってあなた誰!?」
「おう葉瑠、お兄ちゃんだぞ」
そうすかさず答えたがどうやら信じてもらえなさそうだな。
「ってことはお兄ちゃんの女ってこと!?」
やっぱり理解されてなかった。というか起きたばっかりでトイレに行きたい。。。
「と、とりあえずトイレに行かせてくれ!話はそれからする!」
そう言って一気にトイレに駆け込んだ。駆け込んだのはいいのだがここでさらなる緊急事態に俺は直面してしまった。
「Jr.が・・・付いてる!?」
嘘だろ?状況が理解出来ない。なぜJr.がついているのだろうか。これじゃあ少し期待して俺がバカみたいじゃないか。しかもこれは今の体の年齢よりも年齢を重ねていない子供のJrだ。
「何やってんだろ・・・俺・・・」
する気が失せたので、トイレを出てリビングに向かった。
リビングでは妹の葉瑠が不機嫌そうな顔で俺の帰りを待っていた。
「で?あなたはお兄ちゃんの何なの?」
そして俺は朝あったことをすべて葉瑠に話した。
「・・・というわけだ。葉瑠」
「なるほど。朝起きたら男の娘になっていたと言うことね。まぁ今すぐお兄ちゃんって信用するわけにはいかないけれどお兄ちゃんという定で生活してあげるわ。それ以外に兄と疑えるものも無いしね。」
「本当か!?さすが俺の葉瑠だ!」
というわけでなんとか葉瑠だけは説き伏せることができたらしい。一段落ついた俺は葉瑠に学校を休むということを伝え、その間にスーパーに買い出しに行くことを任された。流石にこの服装では行きづらいので、葉瑠のパーカと短いズボンに着替え俺は家をあとにした。
しばらく歩いていると、道の真ん中に不良が溜まっており、道を横断することが不可能になっていた。困ったことになった。この前の俺ならともかく、今の俺で勝てるであろうか。力では勝てないと判断した俺はとりあえず声をかけてみることにした。
「あの・・・」
「アァン!?何だお前は?」
「道を通させていただきたいのですが」
そう言うとヤンキーたちはしばらく話して中の1人が立ち上がり近くまで寄ってきた。
「お前が俺たちについてきたら通してやるよ」
「いまお母さんが救急車で運ばれちゃっててぇ」」
「おいおい嬢ちゃん下手な嘘はつかないほうがいいぜ」
ヤンキーはそう言って手を掴んできた。困ったことになった。ダメ元で無理やり振りほどいて逃げてみよう。そして僕は思いっきり腕を振った。するとヤンキーは反対側の道路まで飛んでいってしまった。そしてそれを見たヤンキーたちも恐れをなして逃げていった。
「なんだ・・・これ?」
この体になる前よりも明らかに力がましている。全く色々とバランスの悪い体だ、そう思いつつ俺はスーパーに向かった。
スーパーで葉瑠に頼まれていた食材を買い揃えてからスーパーをあとにし帰路を辿っていると、
「お兄ちゃんっ!」
そう声が響き渡った。一瞬どきりとしたが、これは葉瑠の声ではない。うちの妹もこれぐらい兄に友好的だったらいいのにな、と勝手に落ち込みながら歩を進めていると今度は肩に重い感覚がしてまたあの声が響き渡った。