冒険者ギルド、アルテス支部
「わぁぁ、美味しそう」
ベレが見ているのは屋台の串焼き
「おう、嬢ちゃん食べるかい?」
「食べるー」
「じゃあ1本銅貨2枚な」
「…ミーナ」
「はいはい、1「5本!」…5本ください」
「あ、あいよ」
ミーナは屋台のおじさんに銅貨を10枚渡し串焼きを貰うとすぐにベレに渡す
ベレは串焼きを渡されてすぐに何かを呟くと5本の串焼きはベレの周りをふよふよと浮かぶ
それを見た屋台のおじさんは魔法使いだったかと驚きミーナは顔に手を当て呆れている
そしてそれを遠くから見ていた人影は化け物かと呟き去っていく
結局串焼きを一人で食べ終わったころ冒険者ギルドにつく
「おぉ、ここが冒険者ギルドかぁ」
「そうみたいですね」
外観から分かるのは二階建てでありどうやら酒場が併設されておりとても大きな建物ということだ
「絡まれないかなぁ」
「都合よくそんなバカがいるでしょうか」
「きっといるよ、まぁその時は…どうしてやろうか」
ベレはすごく悪そうな顔をしミーナは呆れる
「さ、行こうか」
そう言い扉を開ける
すると中は喧騒や怒号が入り雑じりとても新入りに構っている余裕は無さそうだ
「…何かあったのかな?」
「…どうやらそのようですね」
ミーナは空いている受付に行き何があったのか聞いてみた
しばらく受付の女性は悩んだあと話し始めた
「…実は南の森で魔物暴走の兆候が現れたらしくその対処で忙しくしております」
「……なるほど情報提供ありがとうございます」
「これも仕事ですので」
話を聞いたミーナはベレの傍に戻り報告をする
「南の森って私たちが居た場所?」
「どうやらそのようです」
「…で、ミーナの予想ではミーナの強さに驚いた魔物たちがスタンピードを起こそうとしていると」
「もしかしたらそうかもしれません」
「よし!じゃあこれは私たちの問題だね、私たちで片付けよう」
「…確かに私の問題かもしれません。ですがここであまり目立つことをするのは得策ではないと思います」
「え?なんで?」
「私たちは人間として来ているのです。人間並みの強さを見せるのはいいかもしれませんが強すぎる力は化け物と呼ばれ町にいられなくなるかもしれません」
「う~ん、そっかぁ…じゃあこのまま見ているの?」
ベレのキラキラとした目を見て呆れるミーナ
「とりあえず冒険者登録をしてもらいましょう。この状態でしてもらえるかわかりませんが」
「あ、そうだねそうしよう」
二人は空いている受付に歩く
「冒険者登録お願いしまーす」
「え、えっとお二人ですか?」
「そうです」
「未成年は登録できないようになっているのですが…」
「これでも成人済みです」
「私も15歳だから大丈夫だよ」
「…でしたら問題ないですね、まずはこちらのオーブに一人ずつ触れてください」
そう言われまずはとミーナが触れる、すると透明だったオーブが青く光る
受付嬢が離して大丈夫ですよと言い次の方とベレの方を向く、ベレが触れるとオーブは赤く光るその事に受付嬢は眉をひそめたがすぐに笑顔をつくる
「このオーブは現在犯罪者かどうかを、そして未来で犯罪を犯したりする者か占える物です。貴女たちは犯罪者じゃないので登録できます。では次にこちらの紙に記入をお願いします」
と言って渡された紙にそれぞれ名前と年齢、できることを少しだけ書き紙を返す
その紙を確認した受付嬢は特に驚くことなく手続きを進める
「では最後にこのカードに血を一滴垂らしてください」
そう言って渡された針に恐怖を覚えることなくスムーズに指に傷をつけ血を垂らす
そうするとカードが少し光る
「はい、これで貴女たちも立派な冒険者です。はじめは地味な仕事しかありませんが頑張ってください」
「だそうですよベレ様」
「えぇめんどう…魔物倒してる方が絶対楽だよぉ」
そんな会話をしていると二階から男が降りてきて大声で話し始めた
「今回のスタンピードは兆候が現れてから準備期間がなかった、そのため急遽Dランク以下の冒険者にも手を貸してもらいたい。勇気あるものは私のところへ集まってほしい」
冒険者ランクは現在S、A、B、C、D、E、Fとなっている