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能力を自分のものに


今私はベッドに腰かけている状態で目の前に目線を合わせてくれているミーナがいる。手を伸ばせば触れられる


「そういえばベレ様魔王としてやることは特にはないです。御伽噺の魔王は―――」


だんだんイライラしてきた


「―――それに先代の魔王様方も何か世界を脅かすことをやっていたわけではないですし。って聞いてますか」


私はミーナの肩を掴む

急に肩を掴まれたミーナはビクッと体を震わせ何か粗相をしたのかと思い不安ながら声をかける


「…な、何かありましたか」

「…」


そう聞かれても私にも分からないから答えられない。でもこれはなんとなくだけど怠惰の影響で起こされたことに怒っているのかも…


「…ごめん、ちょっと起こされたことに苛立ってる」

「あっ…そそれはすみません。何か私にできることはありますか」

「……それもごめん、まだ能力が馴染んでないからだと思うんだけどどうしたらこの気持ちが落ち着くのか分からないの」

「…」


どうしたらいいのか分からないと言った瞬間ミーナから冷めた視線を感じるよ…で、でもしょうがないのレヴィ達も言ってたもん馴染むまで違和感があるって。どうしようもないの


「ほんとにごめんね。それにレヴィ達と違って能力自体ちゃんと理解してるわけじゃないから」

「…はぁ、それもそうですね。ベレ様は長年その能力が宿っていたわけではありませんからまだ自分の感情に染み付いてないのですね」

「…多分怠惰のせいなんだろうけど、ベルはどうしてたのかな」

「ベル様は私がお仕えするようになった時には既に自分のものだと能力を制御していたので自分に正直だっただけです」

「自分に正直…かぁ」


そっか、じゃあ他の皆も自分に正直だっただけかなぁ

これは私が能力を理解してないのも悪いかな…


そんな風に自分の現状を考えているといつの間にかイライラは消えていた


「そうだね、自分のこと考えてたらイライラも消えたし早く今の自分に慣れないと」

「それでしたら書庫の小さな部屋に先代魔王様方が記された本があるはずなのでそれを読めば理解が早まると思います」

「そんなのがあるんだね。それ読みたいな、ミーナ案内よろしく」

「こちらへどうぞ」


―――


それから何年も平和な日々が続いたベレは七つの能力を完璧とは言えないがほぼ制御できるようになった

ただその代わり…


「ミーナこっちに来なさい」

「はい」

「これから言うことを失敗せずにやりなさい」

「分かりました」


冷酷な魔王としての道を…進むわけはなく


「私にも美味しい料理を作りなさい!」

「…」

「無視しないでぇぇつくってぇぇぇ!」

「分かりましたよ」

「ありがとー」

「はぁ、自分に正直になるようには言いましたが我儘になれとは言ってませんよ」

「いいじゃん、暇なんだもん娯楽よ娯楽」

「人間にとって必要な食事を娯楽と言わないでください」

「私にとっては娯楽だもん」

「…少しお待ちください」


はっはっは、今私は我儘魔王としてミーナに命令を下してる。いやぁいいね何もしなくていい転生はしたけど別に私がやらなきゃいけないことは無いしお願いしたら何でもしてくれるミーナもいるし良いことしかない…なんてはっちゃけても暇すぎるこの毎日に心が少し荒んでるような気がする


「はぁぁ。暇」

「まぁ最近はここの椅子に座って料理を待って食べてるだけですしね」

「私としては娯楽なの」

「あと自室で寝てもいますね」

「…私はニートか!」


でも否定できない。最近は食べて寝てしかしていない…はぁ何か楽しいことないかな?


「そうだ、どこか国に行こう。きっと楽しいし」

「…」


ミーナがジーっと私のことを見る

何よ何か悪いの、私は魔王よ何をしようが私の勝手なんだから←そこが悪い


「何よ」

「いえその姿で行くのかと思うと」

「悪かったわねお子様で!」


つい大声を出してしまったけど今の私は転生してきたときと変わらず小さいままなのだ

一応140cmあるんだけどね…低いのかな、やっぱり低い?


「最悪恰好はどうとでもなるのでいいですが本性隠せなくなったらどうするんですか」

「その時はしょうがない証拠隠滅するだけよ」

(それは見た者を文字通り消すってことなのでしょうか?それだと意味ないのですが)


まぁ暇だしミーナがどう反対しようが行くけど一つ気になってた事があるんだけど


「レヴィ達が言ってた事を思い出したんだけど魔王って世界の敵なんだよね?」

「そうですね、今まで何度か魔王討伐だと言って国々が集めた精鋭が魔王様方に倒されるところを何度か見ました」

「私が来てから一度もそんなこと無いんだけど…」

「それはまだ勇者が居ないからでしょう」

「勇者?勇者って御伽噺の?」

「いえ、召喚陣と莫大な魔力で呼び出すんです。何年かかるかは知りませんが」

「へー」

「自分から聞いといて興味なさそうですね」

「いやぁ、いないんだったらいいかなぁて」


というか勇者って呼び出せるんだねぇ

自分のメモ帳に書いてるベレとミーナの設定です


名前 ベレ・ルサ・マベア

種族 半神半魔

年齢 0

性別 女

身長141cm 

髪 黒 

目 黒 

服装 紫を基調とした服

頭 黒(右)と白(左)の角(普段は見えない)


名前 ミーナ 

種族 人間 

年齢 ――――

性別 女 

身長158cm 

髪 空色長髪 

目 ほぼ白の空色 

服装 緑を基調とした侍女服 


こう見るとあんまりこの子たち身長変わらないような

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