プロローグ
なんとなく七つの大罪を基に何か物語でもと思ったので。
このプロローグは最初といつかの異世界の一部を持ってきただけなのでおそらくこれからつくる一話にはあまりつながらないと思います。
…私って何してたっけ?
彼女は意識の朦朧としている頭で考える。だがいつものことだとすぐに寝ようとする。
しかし何か浮遊感のような感覚に違和感を覚え、次第に目の前の状況を思い出す。
…そういえばさっき小さな子の背中を押したような
その後起こったこともその前のことも彼女は鮮明には覚えていない。それは良かったのかもしれないし悪かったかもしれない。しかし、もし何が起こったのかを伝えたとしても他人事のように聞くだけかもしれない。
ただ一つ彼女にも分かったことは睡眠欲に負けたことだろうか
―――
「…お~い、起きろ~」
はっきりと聞こえる少し高めな男の声。その声が聞こえたのは彼女にとって目が覚めた時だ
今までに聞いたことの無い声に興味を持った彼女は目を開ける、すると目の前にいかにもマジシャンと言われていそうな少し派手な服を着た青年が立っていた
「やっと、起きた…そんなに寝るのが好きならベルに…いやあいつに任せたらいつまでも寝ていそう。俺で良かった」
青年は安堵の表情を浮かべ頷く
どうしてそんな顔で頷いているのか分からない彼女は不思議そうに青年を見ている。なぜこのような状況になっているのか分かっていないのに彼女は目の前の自分の知らない人に興味を示した。
常人ならいつの間にか知らない場所に居りさらには知らない男までいることに取り乱すだろうに
「…あぁごめんごめん、少し自分の世界に入ってしまった、君に用事があるから呼ばせてもらったよ。一方的で悪いけど君はここへ来た時点で死ぬか様々な不都合を抱えながら生きるかしかない」
「そうですか」
「…ふっ、君に人並みの反応を求めていたわけではないけどこの状況に驚きの反応くらい見せてほしいよ。俺もそんなポーカーフェイスが欲しかったなぁ、はぁ妬ましい」
青年は大した反応をしない彼女を見て改めて適任だと感じた
「とりあえずだ、君はあまり周りに興味が無いようだ。そこで君には悪いけれど意地悪な質問をするよ」
彼女はその時何を思ったのか今となっては分からないが彼女も青年もお互い笑っていた
「生きるか死ぬかどっちがいい?」
―――
山奥にある城の一室、そこの机の上のノートに今代の魔王の日記が書いてある
【 時の二の月 一の時の日
今日久しぶりに夢にレヴィ達が出てきた。初めて会ったときを思い出したけどあの時に魔王になるって言って今後悔してる、結果的に楽しいから一パーセントも思ってないけど。そもそも私の名前で遊ぶのが間違っていると思う。何で皆の名前の頭文字から取っていったの、おかげで名前が変になった。
でも今この名前が好き。最初から好きだったけど。魔王の名前として考えると合っているか分かんないけど私は好き。
皆、私はちゃんと怠惰で嫉妬深くて傲慢で憤怒って言われるくらいには怖くて何でも奪うほど強欲で何でも食べちゃう暴食で、色欲はよく魅了使ってるから色欲でもある。
私これからも魔王として存在し続けるよ。勇者いないけど
ベレ・ルサ・マベア 】