表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

私んちのネコさんは

ネコさんはいつだって笑っている。


ネコさんはいつだって楽しそう。


ネコさんと一緒だと私もいつのまにか笑顔になってしまう。


だからお裾分け。




 


ネコさんの朝は早い。


私より早く起きていつの間にかお出かけしている。


朝の6時に帰ってくると、私を必ず起こしてくれる。


お土産のネズミや、虫なんかを捕まえて、私に持ってきてくれる。


私がありがとうの気持ちを込めて撫でてあげると、ネコさんは満足したのかいつもの寝床でまた横になる。


気持ちは嬉しいけれど、ネズミも虫も食べられない私は、ネコさんに気づかれない様に自然へと還す。


これが私とネコさんの朝の日課だ。


ネコさんは今日もご機嫌である。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



今日は雨が降っている。


退屈で見慣れた田舎の景色が、少し、変わって見える。


いつも明るく照らしてくれる陽射しが隠れたせいだ。


こんな日は、普段必死に隠している不安が暴かれて、空から責められている様な気持ちになる。 


周りの草木や建物も雨で濡れ、雲に覆われ黒くなって、、、


通りすがりゆく人々の足も、何かから逃げる様に速くなって、、、










怖い、、、、私は雨が嫌いだ、、、、











ネコさんも濡れたくないのか雨の日は家にずっといる。


外に出られない分を発散したいのだろう。




私に付きまとい、遊んでくれ、もっと遊んでくれとせがんでくる。


ネコさんは、雨の日でもニコニコしててとても楽しそう。


ネコさんの楽しそうな姿を見て、私も釣られて楽しくなってしまう。


ボールを転がすと、ネコさんは身をひねってボールに喰らいつく。


繰り返す、何度も、その度にネコさんは必死になって追いかける。






私の方が先にくたびれてしまった。


テレビをつけ、椅子に座る。


するとネコさんは膝の上に乗ってきて、丸くなる。


もふもふの毛の感触の先から伝わってくる。ネコさんの体温。


ネコさんも満足したのか、ニコニコとした表情のまま眠ってしまった。






ああ、何て自由なんだろう。。

         なんて強いんだろう。。


雨の日はネコさんが一緒だから、寂しくないよ。







雨が過ぎ去り、太陽が曇天の隙間から顔を覗かした。


眩い光が家に差し込んだ。


いつもの温もりと一緒に私を包み込む。







ネコさんは起き上がり、玄関に向かい歩き出した。


今からお出掛けかな?




ネコさんの体が

    太陽の光に照らされて輝きを放つ。



  ネコさんの歩みに合わせて

     周りの風景がいつもの光を取り戻す。











   『いってらっしゃい  私の太陽さん』












ネコさんは今日もご機嫌である。






                  お終い

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

落ち着いて読みたいですね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ネコさんの暖かさにホッとしました。あたたかい作品だと思います。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ