まだ出発前
「それでは、ベーナに向けて出発!!」
まだ日がではじめて間もない時、テックは大声で叫んだ。
「うるさいな、朝早いんだから静かにしてくれ。」
リュウは、それに静かにツッコミを入れた。
「いやだってよ、俺ら外行くなんて、久々じゃん。なんかテンション上がるじゃん。」
「まぁ、気持ちはわかるが、旅立ち前にご近所に睨まれたくねぇよ、静かにしてくれ。」
「はいよ、で、どうやって行くんだベーナって?歩き?」テックが頭に疑問符をつけて言った。
「え?お前知らなかったのかよ。研究所で話されてたろ。」
「いやー、旅が出来るって考えた途端、楽しみになっちゃってその後聞いてねぇんだ。(笑)」
「(笑)じゃねぇよ、お前の理由可愛いな。」
そんな会話をしながら、2人は住宅街から出ていった。
その後街の正門にやってきた2人は、これからについて話していた。
「いいか?テック、とりあえず俺らは、今から
ネツキって街に行く。」
「あり?ベーナは?」
「お前、旅楽しみにしてたって割にどこに何があるのか知らないのな。ネツキといえば、ファー中に行けるバスがあることで有名な街だろ。」
「バス?なんでバスに?この街にもあるだろ。」
「この街のバスは、空に行けんのか?海の中は?」
「え?行けんの?」
「行けなきゃバスで有名なんてならねぇだろ。あの街はファーで唯一、天界、海底、地底と行き来できる街だよ」
「へぇ、すげーな。ん?なんで他の町は行き来できるようにしないんだ?」
「行く意味がないからだな。しないっつーかする意味がない。」
「なんで?天界とか行きたくない?」
「天界、地底、海底。ろくなところじゃないらしい。昔は、気になっていってみるやつがかなり居たらしいが、実際は海底や地底はひたすら暗くて地上に居ない魔物がいただけて、美しい生物や
観光地っぽいとこなんて0、可愛い人魚も地底人もいないから行くやつ大分減ったらしい。」
「天界は?かなり良さげなイメージだが。」
「天界も同じ、光の鎧って感じの鎧を何故か、
魔物が来て襲ってくるだけ、ただひたすらの雲は、最初は幻想的だが飽きてくるらしい。可愛い天使もいなかったらしい。」
「なんでお前は可愛い子いたかをいちいち話すんだ?」
「実際それ目的が半分以上居たらしい。」
「この世界がいちばん怖いな。そんな奴らだらけって。」
「人類はしばらくは絶滅しないだろうがな。」
「ん?どゆこと?」
「てか、俺らここにいても意味ねぇだろ、歩くぞ」
「お、おう。」
こうして、まぁ、歩き始めた。