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白眼の槍使い  作者: 陰月
迷宮編
76/94

最古の迷宮 2層

1つ前の話の題名が間違っていたので修正しました。

トウコクが階段を降りるとそこは1層とほとんど変わらなかった。変化といえば木の数が減り、目の前に一際大きな木が立っていた。だが、それ以外の変化は全くなく、魔物らしき魔物もいなかった。


「魔物はいない、道もない、バグか?」


トウコクは、その後、「そんな分けないか」と自分で否定した。しかし、現にこの層にはなんの気配もなく、動いている様子もない。でも、次の層に行くための階段すらない。トウコクはその事に頭を悩ませながら考えていた。背後から気配を消した攻撃が来ているにも関わらず。そして、その攻撃は気配を全く気づかれることなく、トウコクの背中をムチのように叩いた。


「ぐはぁ、がぁ」


トウコクはその攻撃を受けて目の前の1番大きな気に向かって吹っ飛ばされた。そして、トウコクは気にあたる直前で木の根の壁に激突して地面に崩れ落ち血を吐いた。


「はぁ、はぁ。なんだよクソ」


トウコクは見えず、気配を感じることの出来なかった攻撃に悪態をつき立ち上がった。トウコクが立ち上がった時には既に根の壁は消えていた。


「結局、僕は誰に殴られた?でも、木の根みたいなのが見えたなあ。そして、この場には魔物の気配はなくあるのは木のみという事は必然的に今回の魔物は木の魔物ってことだな。」


トウコクはその結論に至ってすぐに鑑定を使った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

邪樹 ユグドレイア rank S


表示できません

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


トウコクの鑑定によって分かったことは目の前に立っている1番大きな木がこの層のボスであることだけであった。


「どうやって倒せばいいのか分からねぇ」


トウコクは邪樹の大きさを見てそんな弱音を吐くほどだった。だが、その目は決して死んでおらず負けないという意思が強くこもっているようだった。


邪樹はトウコクが頭の中で必死に考えている間にも密かに根をこの層いっぱいに張り巡らせていた。しかも、邪樹が巡らせているのは自分の根だけでなく、周りにたっている木の根も巡らせていた。そして、それが気配が読めないことに繋がっていた。トウコクがこのことに気づくのは少し先のことだ。


トウコクが考えることをやめて邪樹に向かって走り出した。が、邪樹がそんなことを許すことなどなく、トウコクの目の前に無数の根が現れた。


「『来い、ブリューナク』」


トウコクはトライデントを出せるようになり、それと、同時に出せるようになった槍のひとつだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ブリューナク


投槍である。投げると雷のようになり、一定の燃焼能力を持つ。ブリューナクは意思を持ち、最後には持ち主の元に帰ってくる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


トウコクはそのブリューナクを根に向かって投げた。それは雷を纏い根を燃やしていく。が、その中でも半分程度は燃えずに残っている。


シュン


トウコクが目の前の根に集中していると後から風を切る音が聞こえトウコクは横に吹き飛び、地面を数回転がり立っていた普通の木にぶつかって止まった。


「っ!!」


トウコクは声にならない声を出して、空気を肺いっぱいに吸い込んだ。


「はぁ、はぁ、はぁ」


トウコクは呼吸を荒らげていた。


「強いぞこいつ」


トウコクは邪樹を睨みながら立ち上がり、手元に戻ってきていたブリューナクをまた投げた。しかし、トウコクは邪樹に向かって投げるのではなく、周りに生えている普通の木に向かって投げた。すると、木はなんの抵抗もなく燃えた。しかも、根まで残さず燃えた。


「さぁ、お前だけになったぞ。邪樹」


トウコクは明らかに少なくなった根を操る邪樹に向かって走り出す。手元にはブリューナクではなくゲイ・ジャルグとゲイ・ボーに持ち替えて。


「いくらでも切り倒してやるよ」


トウコクはそう言って、攻撃を仕掛けてくる根を槍で切り落とした。だが、ゲイ・ジャルグで切り落としたものは再生しトウコクに変わらず向かってくる。だが、トウコクはそんなこと気にせずに全ての根を切り落とした。


「これで終わりだ」


トウコクはゲイ・ジャルグとゲイ・ボーを消し、ゲイ・ボルグを召喚した。


「貫け、ゲイ・ボルグ!!」


ゲイ・ボルグは赤い奇跡を残しながら邪樹の核に向かってすごい速さで飛んでいく。そして、邪樹にはこの攻撃を防ぐすべがなく、抵抗なくゲイ・ボルグが邪樹の体を貫き、邪樹は力なく貫かれた部分から折れた。


「終わった」


トウコクは下に降りる階段を目で捉え、歩きだそうとしたら足がふらつき倒れて、今までにおった痛みがいきなり襲ってきたかのようでその場で気絶した。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

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