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白眼の槍使い  作者: 陰月
迷宮編
70/94

最下層

3人は現在最下層の1つ前の階層を探索していた。


「何も無いですね」

「本当だな。この階層まで来れる冒険者はいないはずなんだがな」

「それは、来れる人がいたけど隠していたもしくは元々何も無いかですかのどちらかということですか?」

「そういうことだ」


3人はそんなことを話しながらも進んでいく。そして、階段を見つけた。


「最下層のボスを倒しに行きますか」


トウコクは階段を降りる前にそう言って階段を降り始めた。ファナとエリシアもトウコクと同じようなことをして階段を降り始めた。

階段を降りると、そこには横幅は人が3人が並んで歩けるぐらいの幅があり天井は見えなかった。が、その道は一本道になっており、先が見えないほど続いていた。


「まあ、何が出てくるにしても進まないと何も無いですよね」

「それもそうだな。進もうか」

「はい」


3人は気を引き締めてその道を歩き始めた。


◇◆◇◆◇


あれからどれほどの距離を歩いただろう。その道はたんたんと続いていた。しかも、全くと言っていいほど視界が変わらなかった。何かを見落とすこともないほど変わらない道だった。


「疲れた。終わりが見えない」

「こんなことで弱音を吐くなんてトウコクもまだ子供だな」

「そりゃ、まだ、子供ですからね」

「だが、エリシアは弱音も吐かずに歩いてるぞ」

「そうですね」


エリシアは弱音も吐けないほど疲れていただけだった。が、ファナにいいように使われたのだった。

閑話休題


そして、そんなことを思いながら歩いていると終わりが見えた。そこには少しの光が射し込んでいて、迷宮とは違うような感じがあった。


「あそこにボスがいるんでしょうね」

「だろうな」

「・・・」


3人は開けた部屋に入っていった。だが、そこには何も無い。魔法陣も扉もない。だが、なにかに監視されているような視線と、膨大な魔力が感じられた。そして、3人が部屋を観察していると部屋の中心に蛍のような光が集まってきて形作っていく。その光は人間のような形を作り消えていった。そして、消えた場所には光り輝く人間のようなものがいた。が、そいつの背中には天使のような羽が生えており、その後には光輪が浮かんでいた。


「我ハ神ニヨリ作ラレタ神ノレプリカ。コノ迷宮ノ秘密ヲ知ルノニ相応シイカヲ判断スル存在デアル。オマエラノ道ハ我ニ勝ツカココデ死ヌカノ二択シカナイ」


現れたその神のレプリカとやらはたどたどしい言葉で3人にそう告げた。


「まあ、どうせ倒さなかいけないんだし、倒した時の特典が良くなったと思えばいいのかな」


トウコクはそんな呑気なことを言っているが、ファナとエリシアは足がガクガク震えていた。


「なんで震えてるんですか?」


ファナとエリシアの方を見てトウコクはそう聞いた。


「逆になんであれだけの威圧をされてるのに平然としていられるのか不思議で仕方ないよ」


ファナがそう答えてからエリシアが高速で首を縦に降った。


「残念ダ。今回ハ三人来タノデ少々期待ヲシタガ我ト対等ニイラレルノガ一人ダケトハトンダ期待ハズレダ。一人以外ハ退場シテモラオウ」


神のレプリカがそう言うと、ファナとエリシアは部屋からはじき出され部屋に入れないようになった。


「サア始メルカ。秘密ヲ知ル二相応シイカ見テヤロウ」


神のレプリカはとてつもない速さでトウコクとの間合いを詰めた。そして、目の前で止まると期待外れを見たような表情をしてトウコクを吹き飛ばした。


「がはぁ」


トウコクは壁まで吹き飛ばされ、壁に激突し、地面に倒れ伏した。そして、口から血を吐いた。


「まだまだ、これからだ!」


トウコクは『漆黒の鎧』を発動させながら立ち上がったのだった。

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