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白眼の槍使い  作者: 陰月
学校編
61/94

保健室

「俺はこのダンジョンであんな宝箱見たことないぞ!?」

「そうですか。あの宝箱は何でしょうか?見たところ倒した報酬だと思うんですけど、トウコク君が気絶してしまった今分かる人がいないですね」


エリシアがその宝箱のことを「うーん」と考えていたが、結局1つしか方法が思い浮かばなかった。


「トウコクが目が覚めるまでこと宝箱はこのまま保管が1番ですね」


エリシアはそう自己完結して、宝箱に近づいていった。


「そんな不用意に近づいたら危ないぞ!」


後ろで、ドレントが叫んでいたが、そんなこと気にせず宝箱に近づいていった。そして、手が届くくらいの距離に近づいたが何も起きなかったので、エリシアはそのまま異空庫にしまった。


「な!?」


ドレントはエリシアが宝箱を異空庫をしまったことに驚いていたが、エリシアは全く気にせずに倒れているトウコクに近づいていく。そして、エリシアは身体強化を使い、トウコクをおんぶした。


「帰りましょう。先生」

「お、おう」


そうして、エリシアとドレントは迷宮のボス部屋を出た。出ると、扉の前にはテレシーとフィアと見たことのない生徒が4人と教員が1人待っていた。


「私たちは終わりましたから入っていいですよ」

「そんなことよりも、トウコク君はどうしたんですか!?」

「ちょっと、強い敵が出てきて、トウコク君が頑張りました。ねぇ、ドレント先生?」

「ああ」


ドレントは少し怯えていたがエリシアの言葉を肯定した。


「じゃあ、私たちは先に戻ります。頑張ってください」


エリシアはそう言って、その場を後にした。そのあと、その場には「勝つぞ!」と、意気込んだ声が聞こえた。


「長いですね」


エリシアは悪態をつきながらも着実に出口に向かっていた。


「エリシア、運ぶの変わろうか?」

「いえ、運ぶのは全く苦じゃないので大丈夫です」

「そうか」


この時、ドレントは何かしてないとさっきのベヒモスの姿がフラッシュバックして身体を震わせていた。


(もう、あんなのと対峙したくはないな)


ドレントはそう思いながらも、エリシアの後を付いて行く。そうして、エリシア達はボス部屋を出てから約30分ぐらいでダンジョンを出てきた。出てくるとすぐに教員達に囲まれてしまった。


「何があったんだ?」

「何故その生徒は気を失っている?」

「物凄く大きい音がしたが何があった?」


教員達は同じような質問を何回もしてきた。


「ドレント先生あと任していいですか?私はトウコク君を保健室に連れていきたいので」

「ああ、分かった」

「あ、あと、今回のトウコク君のことは言ったらどうなるか分かりますよね?」


エリシアは去り際にそんなことを言って、トウコクを背負って保健室に向かった。それを聞いた、ドレントが顔を青くしたのを、エリシアは見ていた。


「で、何があったんだ?ドレント」

「まあ、言える範囲だと、ボス部屋にベヒモスが出現して倒した。としか言えない」

「それは、本当か!?」

「ああ、この目で見たから本当だ!」

「それで、どっちが倒したんだ?」

「黙秘で。あいつらに絶位に言うなって言われてるからな」

「そんなの、バレるわけねーじゃん。早く教えろよ」

「やだね。俺は生徒との約束は絶対に守るからよ。あと、守らないと、俺かま死ぬかもしれんからな」

「お前にしなれるのは困るが、このまま聞かないという訳にもいかないからあの2人が落ち着いたら聞くことにしよう」


学長はドレントにそう言ってその場は収まった。


教員が全員でドレントに質問している頃にエリシアは保健室についた。


「失礼します」


エリシアはノックをしてから入ったが、中には誰もいなかった。


「誰もいませんけどベッドを借りましょう」


エリシアはそう独り言を言って、トウコクをベッドに寝かした。そして、エリシアはその横にあった椅子に座って、トウコクが目を覚ますのを待った。


トウコクが目を覚ましたのは日が沈む少し前で、外が赤くなっている頃だった。


「はぁ、体がだるい」


トウコクはそう言いながら体を起こした。すると、横に椅子に座ったままベッドに体を預けて眠っているエリシアがいた。


「ここまで運んできてくれたのか。ありがとうな、エリシア」


トウコクはそう言いながら、エリシアの頭に手を置き、そのさらさらな髪の上から撫でた。


(リーパーいるか?)

(何でしょうか?)

(なんで俺は気絶した?)

(トウコク様が死神の鎧を使い、それを維持するために魔力を全て使いました。その結果、トウコク様は体から魔力がなくなり気絶しました)

(要するに魔力切れで気絶したと。じゃあ、この倦怠感はなんだ?)

(そちらの方は魔力が少なくなると起こります)

(そうなのか。ありがとう)

(お力になれて良かったです)


リーパーはそうして、また消えていった。そのあと、トウコクは横で眠っているエリシアの方を向いた。そして、また、エリシアの頭を撫で始めた。


「起きるまで待つか」


トウコクはエリシアが起きるまでその場で待つことにした。だが、エリシアはその時既に起きていた。


(な、な、な、なんで、私、頭撫でらてるの!?でも、これ癖になるかも。なんか得した気分だよ〜)


エリシアはそんなことを思ったが、ずっとこのままでは入れないのでエリシアは意を決して、体を起こした。そして、トウコクは起きてきた、エリシアの頭から手をどけた。


「おはよう、エリシア」

「心配したよ!?トウコク君」


そう言ったトウコクにエリシアはそう言って、目に涙を浮かべながらトウコクに抱きついた。


「どうした!?」

「トウコク君が死んじゃったと思ってたから。ベヒモスと戦ってる時にダメージも沢山受けてたし、倒してからすぐに倒れちゃったから。心配だったんだよ」


エリシアは涙声でそう言い切った。すると、トウコクは慰めるようにエリシアの頭を撫でながら、「心配かけてごめんな」と、エリシアに向かって言った。


それから、どれだけの時間をそうしていたのか分からなかったが、仕切っていたカーテンが開けられて、白衣を着た保健室の先生が入ってきた。


「あんた達何してんだい?」

「すみません。僕が気絶してしまって、エリシアが連れてきてくれたみたいです」

「そうかい。じゃあ、起きたみたいだし、もう下校時間だよ」

「分かりました」


トウコクは内心、「もっと居させてくれてもいいじゃん」とか思いながら、エリシアをおんぶして、保健室をあとにした。


「帰るか、エリシア」

「はい」


エリシアは恥ずかしそうに答えた。そして、トウコクは家に着くまでエリシアをおんぶしていた。

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