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白眼の槍使い  作者: 陰月
学校編
60/94

怒りのベヒモス

怒ったベヒモスが放った咆哮はトウコク目掛けて一直線にトウコクを襲う。


「死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ...」


トウコクはそんなことを言いながら白眼の能力でその危機を脱した。


「死ぬかと思った」


トウコクは咆哮から結構離れた所で一息ついた。


「あれどうしよう。あんなのになるなんて聞いてないぞ」

「トウコク君、大丈夫?」


エリシアが血相を変えて心配していたので、トウコクは「大丈夫だ」と返して、意識をベヒモスへと戻した。


「さあ、どうやって倒そうかな。というか、こいつ倒せるのか?」


トウコクはそんな疑問を持ちながらも、ゲイ・ジャルグとゲイ・ボーを持ち直して、走り出した。そして、ベヒモスの懐に入った。ベヒモスは怒りであまり周りが見えてないのかすんなりと入ることが出来た。


「これでどうだ!」


トウコクはゲイ・ボーを腹部に思いっきり刺そうとした。が、ゲイ・ボーは防御障壁を壊したがベヒモスは皮膚を密集させて硬くなったので傷つけることは叶わなかった。


「やばい!?」


トウコクは、そのあと直ぐにベヒモスが体を落とし、自分を潰そうということに気づき、直ぐ様その場から逃げた。


「間一髪だったな」


トウコクはそう言ってエリシアの元に戻った。


「どうしますか?ベヒモス」

「正直、どうしようもないんだよな。防御は完璧だし、対応力も高いと来た。こんな怪物どうやって倒せと?」


2人は諦めかけていた。あいつの声がトウコクの頭の中に響いたのは。


(トウコク様、お困りなら私がお助けしましょうか?)

(リーパー、この状況をなんとかする術があるのか?)

(私の魔力とトウコク様の魔力を一体化させ、『漆黒の鎧』よりも能力の高い鎧に昇華させるのです)

(絶対に難しいだろ、それ)

(はい。ですが、私とトウコク様は今や一心同体なので、出来ると思います)

(そこまで言うならやって見るよ)


トウコクはそう言って、リーパーの魔力を感じながら自分の魔力を混ぜていく。だが、それをやる時間をベヒモスが待ってくれる訳もなく、ベヒモスはトウコク向かって走り出す。その突進は、空気抵抗を感じさせない程の速さで全てを吹き飛ばすような突進だった。


(トウコク様、まだですか!?やばいですよ)

(もう少しだ)


トウコクは目の前まで迫ってきているベヒモスに避ける動作もなく、作業に集中していた。


「『死神の鎧《デスコート》』」


トウコクはベヒモスが目の前まで来ていた時にそれを完成させた。だが、トウコクはそのままなんの抵抗もできずに吹き飛ばされた。


「トウコク君!」

「トウコク!」


吹き飛ばされるトウコクを見ていたエリシアとドレントがそう叫んだ。だが、心配している2人の意を反して、吹き飛ばされて、瓦礫に埋もれていたトウコクは全身に切り傷を作りながらも普通に立ち上がった。


「殺す!」


トウコクはそれだけ言って、ベヒモスに突っ込んでいく。


「審判の槍《ジャッジメントスピア》」


トウコク走りながら槍を手元に召喚した。そして、目にも止まらぬ早さでベヒモスの懐に入った。


「『ギルティ』」


トウコクはそう叫びながらベヒモスに槍を突く。すると、魔力障壁などものともせずにベヒモスの腹に槍が突き刺さった。すると、ベヒモスは鳴き声とも言えぬ声で鳴いた。だが、ベヒモスがそれだけで死ぬはずもなく、ベヒモスはその場から飛び上がった。


「『スピアスター』」


トウコクがそう呟くと槍が空中で五芒星を描き、ベヒモスを受け止め、流した。


「『デス』」


トウコクはそう言って槍を投擲した。その槍は飛んでいく間に真っ黒に染まり、空気を歪め、スピードが上げながらベヒモスに飛んでいく。そして、その槍はなんの抵抗もなくベヒモスの心臓部を顔から尻尾にかけて貫いた。


「ジャッジメント完了!」


トウコクは最後にそう言って、その場で気を失った。そして、ボス部屋には、エリシアとドレント、それと気絶したトウコク。そして、ベヒモスがダンジョンに吸収され、代わりに金色に輝く宝箱が残っていた。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

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