休講
トウコクが教室に戻るとハスト以外の3人がトウコクの周りに集まってきた。
「長いトイレでしたね」
「そうだな」
トウコクが何をしてきたのか分かっているエリシアが話を合わせるようにそう言った。だが、テレシーとフィアからは問い詰められた。
「何してたんですか?」
「そうですよ。トイレにしては長すぎますよ」
「そうか?ちょっと長いことトイレしてただけだよ」
「そんな訳ないじゃないですか!」
「あったんだから仕方ないだろ」
「おーい、席につけ」
これから、更に突き詰められそうになった、その時にドレントが入ってきて、そう言った。
「お前達の知っての通り、さっき不審者がこの学校に入ってきた。が、無事に討伐されたから安心してくれ。それと、こんな事があったから今日の授業はこれで終わりだ。もう、帰ってくれていいぞ。あと、トウコクは付いてきてくれ」
ドレントはそう言って、教室を出ていった。そして、それを追うようにトウコクとエリシアが付いていった。
「本当にトウコク君は何してたんでしょうにね?」
「分かりませんね」
教室に残されたテレシーとフィアがそう呟いていた。
「トウコク、今回は本当にありがとう。助かった。」
「そんなことないですよ。何より、あいつは初めから僕を狙ってたみたいですし。それに、死人も出なかったことですし良いですよ。」
「それでも、俺達が助かったのはトウコクのおかげだ。だが、今回は学校側では緊急だったから表彰は出来ないけど、もしかしたら、国から使いが行くかもしれないから覚えておいてくれ」
「はぁ、また面倒なことになりそうだな」
トウコクとエリシアとドレントは3人で校長室の前まで歩いてきていた。そして、校長室に入った。すると、入ってすぐに激励の言葉を書けられた。
「本当にありがとう。魔族を討伐してくれて。あいつが現れた時にはもうだめかと思ったぞ。」
校長はそんなことを言いながらトウコクに座るように施した。そして、トウコクはソファーにエリシアと座り、校長が前に座った。
「それで、今回の話だが。どうしようか?」
「どうしようとは?」
「魔族を倒したのはトウコク君、君だ。だが、このことを公にすることはあまり宜しくない。だが、完全に隠すことも出来ない。と、いうことだ」
「それは、面倒なことになりそうですね」
「そうなんだよ。面倒なことにはなるだろう。あと、国王には報告しないといけない。あと、ギルドも。」
「マジですか。絶対、面倒臭いですよね」
「そうだね。でも、報告しないわけにもいけない。それに、ギルドに報告すればギルドランクが上がるかもしれないよ」
「いえ、僕は冒険者ランクは既にSなので上がらないんですよ。あと、そう言えば、ギルドからも国王に魔族の話が行っているのでほぼ確定で呼ばれるでしょうね。心しておきます。」
「そうだったのか。まあ、頑張ってくれよ。それと、我々がこのことに関して何も出来ないですがすみません」
「大丈夫ですよ」
トウコクとエリシアはそう言って、校長室を出て、帰路についた。そして、家に着くと、見知らぬ人が家の前に立っていた。
「あの、どちら様でしょうか?」
トウコクは恐る恐る声をかけた。
「すみません。こちらの家に誰もいらっしゃらない様だったのでまたしてもらいました。」
「そうですか。それで、この家に何のようですか?」
「はい、こちらの家にトウコク様という御方はいますか?」
「いますよ。というより、それは僕です。」
「そうでしたか。でしたら、この手紙をどうぞ。王様からです。」
「本当に王様から来たのか、面倒臭いな」
「今の発言は聞かなかったことにしますので、ちゃんと来てくださいね」
待っていた人はそう言って、どこかに消えていった。その後、トウコクとエリシアは家に入り、リビングで手紙を開けた。
ーーー
この度は2度にわたり魔族の討伐に成功したことに対し、褒美を渡したいので、明日の13時に謁見の時間を設けたので来て欲しい。送り迎えは、学校の方にやるのでそれに乗ってきてくれ。
国王より
ーーー
王様からの手紙は簡潔に書かれており、また、王国から学校まで迎えが来るようだった。
「明日、王様に会わなきゃいけないのか。面倒臭いな」
トウコクはそんなことを言いながらリビングで寛いでいると、ファナが返ってきた。
「どこいってたんだ?」
「ちょっと、ギルドにね」
「そうか。あと、なんか、僕、王様に呼ばれちゃった」
「まあ、そうだろうな。魔族に勝ったんだから」
ファナはあまり驚かずにそう言った。そして、その日は、いつも通り、ご飯を食べて、寝た。そして、次の日の謁見に望むのだった。
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