新たな敵
3人はデスティガーを倒してから、合流していた。
「僕が1番ダメージが大きいですね」
トウコクは自分の左肩を見ながらそう言った。
「本当にやられたね。大丈夫なのか?」
「そうですよ、そんなにダメージを受けて大丈夫なんですか!?」
トウコクはファナとエリシアに心配されたが、心配した、エリシアが頭を抱え倒れそうになった。
「エリシアこそ大丈夫なのか?」
トウコクはエリシアを支えながら聞いた。
「大丈夫です。魔力を使いすぎました。」
エリシアは素直に魔力枯渇を伝えた。なのでトウコクは魔力交流をして、エリシアに魔力を流した。
「ありがとうございます。トウコク君」
エリシアが元気になると、3人は他の魔物の方に目を向けた。
「結構、冒険者達が数減らしてますね」
「そうだな。私たちは帰っても大丈夫だろ」
ファナがそう言って、3人は王都に帰ろうとした。
グルルルルルルルルル
そんな時、魔物の出て来ていた森の中からとてつもなく大きい鳴き声が聞こえた。
「なんだ!?」
3人はほぼ同時に森の方を見た。だが、森の方を見てもいつも通りだった。だが、トウコクの目には膨大な魔力を持った生物を感知していた。
「ファナ、エリシア、あいつはやばいぞ。さっきの虎の比じゃない。」
「それは、やばいんじゃないか!?」
ここに来て、ファナが初めて弱気な言葉を出した。だが、それも仕方なかった。その魔物の内包魔力量はそれ程規格外のものだった。
「そろそろ出てきますね。」
トウコクの言葉に、ファナとエリシアは戦闘態勢に入った。だが、出てきたのは人だった。そいつは肌が全体的に黒く髪や目も黒だった。
「なんだ、人か」
ファナは少し安心したようにそう言った。が、トウコクはずっと計画していた。何故なら、トウコクが見た魔力のオーラはそいつから出ていたからである。そして、トウコクは無意識に未来予知を使っていた。
「やばい」
トウコクが見た未来予知では、そいつはすごい速さで走ってきて、トウコク達を殺した未来だった。なので、トウコクは一瞬でギアアップを全力でかけて、ゲイ・ジャルグを召喚した。そして、最初に攻撃してくるに槍を持っていく。
ガキィィィン
そいつの攻撃はトウコクのゲイ・ジャルグによって受け止めた。
「ほう、これを止めるか。少年よ」
「あんた何もんだよ。明らかに人じゃないよな」
攻撃を止めたトウコクはそう聞いた。因みに、後ろにいるファナとエリシアは口を開けて停止していた。
「止めた、褒美に教えてやろう。私はトゥール。人間の呼び方で魔人や魔族と呼ばれるものだ。」
「何で?魔族や魔人はもういないんじゃなかったのかよ。」
「残念だが、これが現実だ」
トゥールはそう言って、隠していた翼と角を出した。
「じゃあ、死んでくれ。」
トゥールは勢いよくトウコクに飛びかかる。
トウコクはそのスピードを目で追うことが出来なかった。だが、トウコクは目の能力でトゥールの動きを読んだ。それでも、トゥールのうごきについていくのがやっとだった。
「ファナ、何か攻略法はないのか?」
トウコクはファナに助言もしくは助太刀を望んだが、ファナは未だに固まっていた。
「クックック、彼女達は動かないよ。私の能力で時間が止まっているからね。」
「じゃあ、なんで俺は動けてるんだ!?」
「それは、君が特殊だからじゃないかな?」
そう言うと、トゥールはトウコクに斬りかかった。やはり、トウコクは目で追えないので、またも白眼の能力を使い、攻撃を防いだ。
「なかなかやるね。じゃあ、これからどうだい?」
トゥールはスピードを1段階早くして、突っ込んできた。しかも、トウコクにトゥールの影すら見えなくなっていた。そのため、トウコクは白眼の能力を使った。すると、トゥールの斬撃は後ろ、右、左、前の順番にほぼ同時に飛んできた。トウコクはその順番に槍で防いだ。だが、その防御は本当にギリギリでほとんど反射だけで受け止めていた。
「じゃあね」
止めた瞬間、後ろからトゥールのそんな言葉が聞こえ、その後後ろからトウコクは斬られ、前に倒れていった。
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