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白眼の槍使い  作者: 陰月
幼少期編
11/94

ゴブリンキング

この話で一章終わりです。

次の日、俺はいつもの時間に起きた。


「ふぁ〜。眠た」


トウコクは欠伸をしながらベットから起きようと手をつくとそこにはベットより少し柔らかいものがあった。


「ん?なんだ?」


トウコクはその感触がベットのものではないと気づいて何があるのか振り返った。


「な、な、な」


トウコクは口をパクパクさせながらも顔が熱くなっていくのを感じた。


「これはやばいだろ」


トウコクはそう言ってエリシアのお尻から手を離しリビングに降りた。


「おはよう」

「ああ、おはよう。って、なんでそんなに顔が赤いんだ?」

「気のせいだよ。じゃあ、顔洗ってくるね」


トウコクは逃げるように洗面所に行って、顔をいつもより多く洗った。


「よし、大丈夫だな」


トウコクはそう呟いてからリビングに戻った。


◇◆◇◆◇

その頃部屋では。


「どうしよう。トウコク君にお尻触られちゃったよ。驚いて寝た振りしちゃったけど気づいてないよね。どんな顔して合えばいいのかなぁ」


そんな声が布団の下から聞こえていた。

◇◆◇◆◇


「今日の朝稽古は何ですか?」

「昨日と一緒だよ。てか、これから朝稽古は毎回基礎訓練だ。まあ、慣れてきたら量は増えるけどな。」

「分かりました」


トウコクは朝稽古の内容を聞いてから外に出た。


「じゃあ、やるか」


トウコクは朝稽古を3時間ほど掛けて終わらした。終わらしてからリビングに戻ると、エリシアが起きてきていた。


「おはよう」


トウコクはファナに挨拶するのと同じように挨拶するとそっぽを向きながら「おはようございます」と、言っていた。そして、それをファナがにやけ顔で見ていた。


「みんな揃ったことだしご飯食べようか。」

「はい」


ファナにそう言われて朝ご飯を食べ始めた。エリシアは昨日の夜ほどではないがやっぱりよく食べるみたいだ。


「ごちそうさま」


トウコクはご飯を食べ終わったあと食器を洗って片付けた。その後、洗濯物を干してから、魔力を全身に流し始めた。そして、流していると直ぐに昼稽古の時間になった。


「今日は何するんだ?」

「今日は里で魔法の練習と、エリシアの魔力量の確認」


トウコク達3人は家から出て庭に移動した。


「よし、じゃあ、エリシアの魔力から」


ファナはそう言いながら懐から昨日と同じような水晶を出した。


「じゃあ、これに触れてみて」

「分かりました」


エリシアは言われた通りに水晶に手を置いた。すると文字が浮かび上がった。


魔力 100000


「エリシアも魔力、結構多いね。」

「そうですか」

「よし、じゃあ、魔力の使い方からだ。」


ファナはそれからこの前、俺にした魔法の勉強の時と同じ説明ををエリシアにもしていた。エリシアはそんなファナの姿を目を輝からせながら聞いていた。


「じゃあ、実践してみようか。」

「はい」


エリシアはファナに言われた通りに魔法を使っていた。そして、風魔法は簡単に使っていて、雷魔法は少し時間がかかったが出来ていた。が、空間魔法だけは使い方が違うのか苦戦しているようだ。


「難しいな、空間魔法。何かいい使い方ないかな?」

「空間魔法ってどんなのがあるんだ?」

「えっと、初級魔法が空間指定、中級が異空庫、上級が空間転移、聖級が空間制御、神級が空間移動ですね。でも、空間転移は小さい者しか出来ないんですよ。で、その初級魔法が使えないんです。」

「そうなのか。空間指定は遠くにあるものに印をつける能力じゃないか?簡単に言えばロックオン機能じゃないか?」

「ロックオン機能とは何のことかわからないですが目印をつけるというのはわかる気がする。もう1回やって見るよ。」


エリシアはまた、空間魔法の練習に戻って励み出した。


「ファナ、俺は何をする?」

「そうだな。じゃあ、今から1時間以内に隣の森まで行ってゴブリンを5体倒して帰ってこい。」

「分かりました。でも、どうやって倒したのを確認するんですか?」

「それもそうだな。じゃあ、右耳か右の親指のどっちかでいいよ。ズルしたら殺すからね」

「はい」


ファナは最後の言葉に殺意を込めてそういった。それに、トウコクは少し怯んだ。が、返事をきちんとした。


「じゃあ、行ってきます」

「ああ、行ってこい」


トウコクは足に集中的に魔力を流し走り出した。


「わっ」


トウコクが走り出したことによって起こった風にびっくりしてエリシアが驚きの声をあげた。



「うーん、何分ぐらいで着くかな?」


トウコクはそんな呟きをしながら森を抜けていた。それから、1分程でまた森に入った。


「大体10分ぐらいで着くのか。まあ、それじゃあ、探すか」


トウコクは少し速度を落としながらゴブリンを探し始めた。それから30分ほど探したが、ゴブリンは4体しかいなかった。


「あー、あと1匹どこにいるんだよ!」


トウコクは嫌気が指しながらもゴブリンを探していた。


「ギャギャギャアァァァァァ」

「なんだ?」


探していると今までで聞いたことのない大きな鳴き声が聞こえた。


「あの、鳴き声はゴブリンだよな」


トウコクは声の大きさなど気にもせずにその鳴き声がゴブリンであることに顔が緩んでいた。


「鳴き声はこの辺だった気がするんだがな。」


トウコクはゴブリンを探していた。


ドスンドスン


トウコクが歩いていると足音が聞こえた。


「なんだ、この大きさは」


そこに立っていたのはゴブリンより数倍大きいゴブリンが立っていた。


「やっと見つけたぜ。さあ、死んでもらおうか。 『来い。ロンギヌス』」


トウコクはロンギヌスを召喚して、ゴブリンの喉元を貫こうとした。が、身長が足りずに胸元あたりにしか届かなかった。


がんっ


トウコクの槍はゴブリンの持っていた大きな肉切り包丁のような刃物の腹の部分で防がれた。


「な!?」


トウコクは今まで防がれたことがなかったので驚きを隠せなかった。


「やばい時間が無い」


トウコクがこいつを見つけるまでに大体5分程立っていた。


「もう少し戦いたいが時間が無いからさっさと死んでもらおう。」


トウコクはそう言ってロンギヌスを戻した。


「『来い。ゲイ・ボルグ』」


真っ赤な槍が手元に召喚された。その後、バックステップで距離を取り、踏み込みをして投擲した。その槍は寸分違わずゴブリンの心臓に向かっていった。だが、ゴブリンはその大きい刃物で防ごうと心臓の部分を守った。が、ゲイ・ボルグはそこに何も無いかのように刃物を貫通していき心臓を貫いた。


「ギャギャ」


ゴブリンは最後に弱々しく泣いて絶命した。そして、トウコクはそのゴブリンの大きな耳と持っていた武器を回収した。


「こんな武器持ってるゴブリンなんて初めてだったな。その記念に持って帰ろ」


そうして、トウコクは来た時よりも多い魔力を足に循環させて本気で走って帰った。家に着いたのは家を出てきてから58分後の事だった。


「お疲れ。ゴブリン倒せた?」

「倒せたよ」


トウコクは倒したゴブリンの右耳と最後のゴブリンから回収した武器を地面に置いた。


「これはなんだい?」

「え?最後に出てきた普通のゴブリンより数倍でかいゴブリンが持ってました」

「それは本当か?」

「はい」


ファナはそれを聞いてから、頭に手を当てて首を振っていた。


「よく聞きな。そいつは多分ゴブリンキングだ。ゴブリンよりも10倍は強い魔物だよ。」

「そうなんですか。でも、弱かったですよ。」

「トウコク、あなたの力は異常よ。だから、人間には自重しなさいよ。」

「分かりました。」

「じゃあ、話はこれで終わり。お昼にしましょ」

「はい」


トウコクはファナに注意を受けてから、エリシアと一緒にファナの後ろをついていき家に入り昼ご飯を食べた。


「今日の夜稽古はまだ、準備が終わってないから休みにするよ。」


今日は昼ご飯を食べたあといつもよりゆっくりと過ごして眠りについた。







そして、そんな生活が4年と6ヵ月過ぎた。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

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