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プロローグ
涙が止まらへん。
全身の水分が涙になっとうみたい。
こんな泣いたんっていつぶりやろ。
覚悟はしてた。
けど、なんやろ、この感じ。
胸が張り裂けそうっていうより、心臓を握り潰されてる感覚。
今にも、中の液体が溢れ出てきそうな、感覚。
泣いてもどうにもならんことは重々承知してる。
やけど止められへん。
寂しいとか、悲しいとか、そんなん、とうの昔に通りこしてる。
そんな生ぬるいものとちゃうねん、この気持ちは。
なんでこんなに好きになってもうたんやろか。
なんで再会してもうたんやろ。
なんで好きになってもたんやろ。
なんでこんなに愛してもうたんやろ。
この気持ちは、きっとあたしにしかわからんのやろな。
あぁ、つらいな。