~四話~そして伝説にーーープロローグーーー
だ、誰か・・・感想を・・・書いて・・・くだ・・・
「痛ってえ!」
背中を摩る。そして背後を見る。岩がある。
「こえぇよ!」
水動式バイク=ブルース四号から落ちた俺は死ななかっただけ幸運だと思う。
かつてのハイテンションを少し取り戻して、改めて釘バットを見る。
「血は・・・あるな・・・」
ブルース四号の収納スペースからペットボトルを取り出すと血を水で流す。
「・・・・・」
短気で単純な奴とよく言われるがまさか衝動的に殺ってしまうとは。
相手が悪いのも確かで自分にに非は無いのも分かっているのだが、ここまであっさり殺ってしまうとはな。
ここら辺の森には来たことは無い。町やら学校やら、で喧嘩しまくった結果である。このままだと迷子確定なのだが歩かない訳にも行かず、結局ブルース四号を引きながら歩く。
「・・・・・」
何処だよ、と叫びたくなるほど進んだ感が無い。
もっとも家に戻っても死体を見るだけであるが。
「・・・今なら冷静になっていられるか?」
だが今はここが何処かを確認しなければならない。携帯は無い。置いてきてしまった。
「・・・・・」
「「バッフォォォォォォォォォォォォォォン」」
「えっ?」俺の馬鹿。
振り向きざまにバット(釘付き)を振りかぶる奴がいるか?
ブゥン ドスッ
「ブッフォ?」「ブォォォォォォォォォォォォォォォ!?」
イノシシ(?)は吹っ飛ぶ。あちらで頭を打ち、絶命してしまったようだ。
「ブォォォォォォォォォオオ」
もう一匹は泣きながら逃げてしまったようだ。
「・・・・・」
後味悪いな。と、いうことで埋めて置いた。ご愁傷様である。
さっき見たことが無い川でブルース四号の水を補充したのだが、いい加減反対側に進んでいる気もしなくない。何処に進んでいるか分からない。それでも歩く。バスがあれば・・・あれ?この森、隣の市と隣接してたような・・・
「まあ、いいか‼」
その事など全て杞憂に終わるのだが・・・
「・・・そして伝説になれ・・・少年よ」
裏で見ていたこの男が後で悶絶する事を黒崎は知らない・・・