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第九話:復讐開始

いよいよクライマックスです!

「・・・・・見つけた」


暫らく屋根伝いに男を捜していたが、予想通り目的の男は女を侍らせながら繁華街を練り歩いていた。


「でさぁ、今日そいつの叔父って名乗る男が来た訳・・・・・・・・・・」


男は女に昼間の出来事を話していた。


「そいつが沙耶が虐められているって見抜いて俺に掴み掛かってきて参ったよ」


「そうなの?だけど、本当なんでしょ?虐められてるのは?」


女が愛嬌笑いを浮かべながら尋ねた。


「おぉ。そうだよ。担任の俺公認の虐めだよ!!」


酒に酔った男の口から衝撃的とも言える言葉が出てきた。


『・・・・・やはりそうだったか』


予想はしていたが怒りを隠せない日本左衛門。


「だって、あいつさぁー、見ててムカつくんだよね。根暗だし愛嬌が悪いし・・・・・・・」


次々と沙耶に対する悪口が男の口から漏れた。


『・・・・あの男、このまま生かしておいては姫の身に害があるな』


一瞬だけ殺気立ったが沙耶の悲しい顔を思い出し思い留まった。


『殺しはしないが生き地獄を味合わせてやる』


太刀から手を離し耳を済ませる日本左衛門。


「それじゃ、私達はお店があるから失礼するわ」


女達はもう我慢の限界か愛想よく言って男から離れ来た道を戻って行った。


「やぁね。ああゆう男って」


「ホントホント。女を虐めるなんて最低よね」


屋根伝いから聞こえてきた女達の声。


『かなり評判は悪いようだな。これなら恨みを抱く奴らは腐る程いそうだから殺しても良いが我慢するしかないよな』


ため息を吐きながら日本左衛門は繁華街を離れる男の後を追いタイミングを待った。


男はかなり酒に酔っていて足をふら付きさせながら近くの公園に向かった。


『どうやら天は俺に味方したようだな』


思わぬ幸運に笑みを溢しながら日本左衛門は屋根伝いに移動し公園に入った。


「・・・・・・うぃー」男は公園のベンチに座り夜風に当たっていた。


「明日はどんな風に虐めてやるかな?」


意地悪な笑みを浮かべながら笑う男。


「・・・・生憎と貴様には明日は無い」


「あー、誰だ?」男は酔った眼差しを周りに向ける。


「・・・・・・・・ここだ。間抜け」


背後を振り返る男の顔面に神棒の先を叩き付ける日本左衛門。


「ぐっぶぅ」


男は血を出しながらベンチから落ちた。


「ふんっ。地べたに這い蹲るのが似合いだな」


侮蔑を眼差しを向ける日本左衛門。


「てめぇ、何者だ!」男は鼻を抑えながら尋ねた。


「俺は大盗賊日本左衛門だ」


「日本左衛門だと?ふざけるな!大昔の泥棒風情の真似なんかしやがって!?」


男は吐き捨てるように言うと近くにあった棒を掴み襲い掛かった。


「・・・・ふんっ」


落ち着いた態度で棒を避けると神棒で足を払い倒れ掛かった頭に蹴りを入れた。


「ぐわぁぁぁぁ」


男は頭を抑えながら呻き声を上げた。


「うるさい口だな」神棒を左手に持ち替え太刀を引き抜き男の頬を横一文字に斬った。


「は、はぁぁぁああああ」男の頬は二つに割れ舌も割れていた。


「これで声は出せまい」太刀に付いた血を払い落とし鞘に収め神棒を持ち直す。


「さぁ、これで心置きなく姫の恨みを晴らせる」


残忍な笑みを浮かべながら日本左衛門は神棒を握り締め男に近づいた。


その夜、公園では動物のような呻き声が一晩中聞こえたそうだ。

後、一話で終わる予定なのでもう少しお付き合い下さい!?

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