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第八話:出陣準備

もう直ぐクライマックスです!!

「・・・・・・・・・・・」


沙耶を寝かせた日本左衛門は与えられた部屋に向かった。


『姫を泣かせる奴は俺の敵だ』ギリッと唇を噛み眉間に皺を寄せた。


『あの教師の様子から見てあいつが頭と見て良いだろう』


長年の盗賊経験から虐めを支持しているのが担任の教師だと察知した。


『この手の奴らは力で従わされてるから頭を叩けば総崩れなんだよな』


頭を潰せば後は烏合の衆だけ。


烏合の衆は頭を失えばただの役立たずの集団。


何も出来ない。


「・・・・・待っててね。姫。必ず俺が救って見せるから」


部屋の中に置いてあった箪笥の中から黒皮の兜頭巾に薄金の面頬、黒羅紗、金筋入りの半纏はんてんに黒縮緬の小袖を着、黒繻子しゅすの小手、すね当て、銀造りの太刀、神棒、腰に早縄を出した。


それはかつて自分が江戸時代に生きていた頃に盗賊稼業で身に着けていた盗みの装束。


沙耶の家に居候が決まった時に二度と着ないと心に決め箪笥の奥に閉まい鍵を掛けたが、まさかまた着る事になるとは思わなかった。


「・・・・・・もう二度と盗賊稼業はやらないと決めていたんだがな」


沈痛な表情をする日本左衛門。


「だが、事に至っては仕方ない」自分を納得させるように呟いた。


「・・・・・・・」服を脱いで着物の袖に手を通す。


着物を着終え太刀を腰に差し神棒を持ち準備は整った。


「・・・・・・行って来るね。姫」


一度、沙耶の部屋に行き眠る沙耶の額に口付けをした。


「・・・・・さぁ、盗め(つとめ)の始まりだ」


窓から出て夜の京都へと跳んだ。


「・・・・・・あの自尊心が強そうな男が行く所は決まって女が屯っている場所だな」


屋根から屋根へと飛び移りながら日本左衛門は呟いた。


「・・・・・・二度と姫に変な真似をしないように徹底的に痛めつけてやる」


神棒を握り締めながら凶悪な表情をする日本左衛門。


「沙耶姫を傷つけたんだ。この俺を怒らせたらどうなるか思い知らせてやる」


残忍な笑みを浮かべながら、どう料理するかを考えた。


担任の男を見せしめにして痛め付ければ沙耶は虐められないと考えた。


「・・・・・・・待っていろよ。クソ野郎。姫を虐めた罪をたっぷりと礼を込めてやるからな」


屋根から屋根へと飛び移り日本左衛門は闇の中を駆け抜け狙う獲物の居場所に向かった。
















後もう少しお付き合い下さいっ!?

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