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忘却の転生者  作者: 波来
第一章 前世を探す者
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入学祝いパーティー?

今回はちょっと短いです

「あぁ、そうだリーシャ。コレ」


そう言ってレインが色紙に包まれた四角形の何かを渡してきた。


「ん?なんだコレ」


「誕生日プレゼント。この前言ってただろ?だから遅れたけど」


「おぉ、さんきゅ〜」


中を開けて見ればこの前私がグル(※電話のグループ)で愚痴ってた「最近読んでた小説の新巻が手頃なところで売ってなくてさぁ」で私が言っていた小説が入っていた。


「おぉ!ありがてぇ!最近寒いせいでどこも雪が積もってて近場の本屋が空いてなくてさぁ」


「まぁそれは半日ぐらい愚痴聞かされたからね……」


「なんかすまん」


そんなことを私とレインが話している間。


「ふむふむ……ゴードンよ。アレはどうなんだ?」


「そうだのぉ……アレはそういうことなんじゃないか?」


「あらあら……」


「フォッフォッフォ。初々しいのぉ」


何を言ってるんだ父さん達は。





各々話すことは一旦置いておいて、ご飯を食べるためにみんなでリビングに集まっていた。

この家は一応領主の館ということなのでそこそこの広さはある。

全部木造で所々腐りかけてたりしててボロっちいけど。


「さて、来たのはいつも通りではあるが、今年はリーシャとルナ、そして私の息子のレインが王立学院にそれは良い成績での合格だったそうだ」


ゴードンおじさんがそう言って話し始める。


「全員実技と魔力量は満点、リーシャに至っては知識テストも満点だったというしな」


「そうよぉ、特にリーシャちゃん。アレってどういうことなの?」


「ん?何ですか?メルディアさん」


「最後の問題よ。アレ毎年なんだけど古文書から適当に出した文を出して回答させてるのよ?」


「あー、実は私古代語読めるんだよね」


「「「「は?」」」」


私が古代語を読めるということを知らないレイン、メルディア、グラン爺、そしてゴードンおじさんが驚く。


「たとえば今回出てきた文は『Как называется эта страна?』で、この国の名前はなんですか。って言ってたんだよな。だからあそこで言ったのは……アレ、なんだっけな……」


問題を思い出しながらふと違和感を覚える。

何故私はあの文脈もクソもないただの一文から答えが分かったのか……コレも前世の記憶なのか!


「あぁ、アレだ。ウラリオール……だったと思う。うん、そう答えたと思う」


「ちょ、ちょっと待って!古代語が読めるってどういうこと!?」


「えーとな……まだ確証もないし絶対だとは言えないが、どうやら私って前世の記憶があるみたいなんだよな。だからなんか知らんけど古代語が読めたり、今の魔法技術じゃ使えていない魔法が使えてたりするんだ」


「ゼニス。コレは何かのドッキリか?」


「いや、そういうわけじゃないんだ。俺は少なくともリーシャには前世があると思っている」


「私もそう思うわ。だって前世があるっていうのが1番納得行くんだもの」


父さんと母さんは私に前世があるという普通に聞いたら病院に連れて行かれるような戯言を、最初は疑いこそすれども信じてくれたのだ。


「まぁそんな言葉だけで言われても分からんだろうな。リーシャ、アレまだあるか?」


「あぁあるよ。えぇと……たしか……あった」


魔法陣に手を突っ込み探し物を探す。

取り出したのは一つの古ぼけた手帳だ。


「ここに対応表を書いてある。たとえば……「дурак」。コレはつまりバカって意味だ」


など、現代の言語との対応表を、私の家に幾つかある古代語で書かれた文書を全て翻訳して作ったものだ。


「しかも古代語は文法からして違うからな文の最初の「Как」。コレはどうやって、つまりなんですかを、どうやって読みますかって分解した感じかな。次に「называется」。コレはそれはって意味になってるが、その後の二つ、「эта」「страна」がこの、と国、を表してて一緒に言うことで「この国はなんと呼ばれていますか」

となる。そして最初のКакを一緒に言うことで「この国の名前はなんですか」ってなるんだ。まぁ文法に関しても全部書いてあるからそれを参考にしてくれ」


最初に古代語と現代語の違いを見たときは理解するのに時間かかったなぁ。

どっちもなんとなく読めるせいで言語化するのが難しかった。


「ま、そういうことだ。リーシャは実際に古代語を読めるし、それを書くこともできる、なんなら魔法技術も目を見張るものがある」


「だ、だとしもよ!もっと早く教えてくれたらよかったのにぃ!」


「本当はもっと早めに貴方達に伝えるつもりだったけど、あまりに荒唐無稽過ぎる内容だからちょっと……ねぇ。初見で、うちの娘は古代語が読めて古代の魔法も使える転生者なんで!って聞いて素直に信じれるかしら?」


「ごめん、聞いた私がバカだった」


「ま、そういうことだ。色々説明するのが遅れたがリーシャっていうのはそういうものなんだ。だが転生者だからと言って俺がリーシャを一度も他人だと思ったことはないし、家族として愛している。そこは安心してくれ」


小説に限らず、自分と違って魔力がない、魔力は多過ぎるなどの理由で実の子を冷遇するという話は本当にあるそうだ。


父さんは最初こそ距離感に戸惑っていた様子だったがすぐに戻った。

母さんは初めから馴れ馴れしかったかな。

主にスキンシップ面で。


「随分前にお前が言ってたリーシャの髪の毛の色だけ遺伝子的にありえないっていう話も前世絡みの可能性だってある」


そんな話聞いたことないんだが。


「どういうこと?父さん」


「あぁ、うちの家系にもフリーナの家系にも黒髪は居ないんだ。だからお前が黒髪になったときはなんでだと全員で頭を捻ってたな……」


確かに母さんは水色、父さんとルナは見事な茶髪の中、私はほぼ黒だ。

小さい時こそ茶髪に近かったがそれでも父さんやルナよりは黒に近い。


「魔力によって髪の毛が変わる……という話も最近は聞かない事もないからな」


「そういうこった。まぁ学院に通わせたのは前世とか関係なく少しは他の同年代の奴らと同じような生活を送ってほしいっていうのだがな」


「そういう事。じゃぁそろそろご飯にしましょうか」


「あ、私もするぅ〜」


メルディアが母さんに着いて行って料理を手伝いに行こうとした瞬間、みんなの目の色が変わった。


「「「「(貴女)お前は厨房に近づく(ないで)なー!!」」」」


メシマズなのかな……


あまりの真剣な表情に流石の私もビビった。


今後何があってもメルディアのご飯は食べないようにしようと決心した。

古代語がキリル文字なのはなんとなく見た目が好きだからです。

他にも理由はあるけど今はカッコいいからキリル文字にしてると思っててください。

ただ文法とかあんま分からんとただ単語をGoogle翻訳でやってるのはなんか違うってなったら言ってください。


あとメルディアの口調は身内にはあんな感じです。

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