三話獣人の女の子
あれから五年が経って僕達は全員十一歳になった。
僕はこの家の敷地から出てもいいよと言われたので自由に飛び回っている。
飛べる理由は魔障壁の応用で自分で上に向かってジャンプした後に魔障壁で体を押し出しているからであるからである。
魔力は通常は目に見えないものである。
感じることはできるけど。(父さんのはかなり威圧感があった)
飛び回っている時に家から10kmのところで誰かの声が聞こえた。
近くの木の上から見てみると白い髪で耳の生えた獣人の女の子が男二人組に追われていた。
ヤバいと思って僕はすぐに女の子と男達の間に飛び降りた。
「君そこ避けてくれないかな。おじちゃん達はそこのお嬢ちゃんをこの子のお父さんに頼まれて連れて帰らないといけないんだ」
「そんな人から逃げる人がいると思うの?」
そう聞いた途端二人組のうち一人がナイフを抜いてすでに目の前に来ていた。
10m離れてたのに!
二人とも気の習得者だったのだ。
そして腹にナイフを刺された。
男は僕の横を通り過ぎて女の子に近づいていった。
そして女の子は男達に捕まってしまった。
でも僕はすでに回復魔法を覚えておいた。
能力よりは魔力を使うけれども、回復などは覚えたほうがいいと父さんがくれた本に書いてあったので練習したのだ。
「まて!いきなり刺しにかかってくるとは思ってなかったよ。」
「こっちも小僧がその年で回復魔法使えるとは思ってなかったよ。」
「その子をどうするつもりだ!」
「もちろん奴隷として売る。獣人だがこの容姿だ。高く売れるぞ。」
獣人は人間を信用してくれているのにこんなことがおきていたなんて・・・
その瞬間女の子をおき、こっちに走ってきて蹴りを入れてきた。
女の子は縄で縛られたり目隠しされて逃げられない状態だ。
反応できなくて壁は作れなかったが腕で防御をすることができたが吹き飛んでしまった。
すぐに体勢を立て直して僕は木の影に隠れた。
僕は回復魔法の他にも習得した技がある。
それが能具生成だ。
僕が作り出したものは水の用にきれいで透き通った剣だ。
そして男達と再び戦ったが、やはり相手の身体能力にこちらも気を使って身体能力を上げてみたが追いつけない。
かなりの熟練者だ。
こちらにもう新しい技はない。
最終手段を使うしかない。
それが魔眼だ。
これも父さんがくれた本に書いてあった。
目に魔力を込めることで目がさらなる力を持つことがある。
しかし、魔眼の適正がなければ目が吹き飛ぶ。
でも、今はやるしかないのだ。
目の前で困っているあの子を見捨ててたまるものか!
すぐに目に魔力を込めた。
正直言ってめちゃくちゃ痛い。
目が破裂する寸前。
そんな時、目の痛みがなくなった。
そのまま前を見ると男達の数手先の動きが見えてきたのだ。
そして相手の動きに追いつけるようになった。
そのまま相手の背後に回って刃の背で叩きつけた。
よし、後で魔導警察にでも連絡しておこう。
女の子を助けることができたのだ。
「大丈夫?立てそう?」
そう聞くと女の子は首を横にふった。
きっと何kmも逃げてたのだろう
「家はどこなの?」
「フェシルクの領土にある獣人の村・・・」
いまからそこへ送るとなると夜中につくことになる。
だったら明日そこへ送り返すほうがいいだろう。
「もう遅い時間だから明日そこへ送ってあげるよ!よければだけど今晩は僕の家に泊まっていかないかい?」
すると女の子はやっと顔をあげてくれた。
そして頷いた。
「よし、さっき歩けないって言ってたよね?背負うから背中に乗っかって」
そいて女の子を背負った
「そうだ。僕の名前を教えてなかったね。僕の名前は色神氷空だよ。君の名前を教えてくれる?」
そう聞くと初めて僕に話してくれた。
「私の名前は白尾桜狐だよ」
「よろしくね桜狐ちゃん!」
そして初めての友達ができたのだった。
今回は八子の長男、焼斗の紹介!(この紹介に書くのは最終的な成長しきった状態をベースに書いていこうと思います)
身長185cm
体重65kg
能力炎操作
八子の中で一番運動神経が良い。
八歳から氷空と一緒に気を訓練をし始め、マスターした。
今までは気を習得していた氷空や光虹は追いつくことができていたが、もう焼斗に足で追いつく者はいなくなった。
気によって鍛えた動体視力があれば弾丸レベルの速さまでなら余裕でかわせるようになった。
訓練場所は燃え移らないように広い岩場で訓練をしている。
長男として弟、妹達を守るため人一倍訓練を頑張っている。