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魔族達の味方になることにしました。

俺の名前は佐助、今回は八咫に代わってあらすじを言っていくぜ。

俺と八咫は、魔王様を手合わせを申し込まれた。俺と八咫は覚悟を決め、手合わせに応じたが…

俺は魔王様の初撃で完全にのびてしまって全く役に立てなかった。その後八咫は一人で応戦していたが…肋骨が1本イったと話していた。

その後は、日暮れになって手合わせは終わり、俺は狼牙の所へ、八咫は魔王様の所でその日の疲れを癒すことになった。

そして現在は、魔族達の王国ですやすやと眠りについている最中だ。


「ん~…」

「そろそろ起きろ佐助、今日は魔王様の所に行かねばならないんだ、早く起きてくれ。」

「ん~、ん?」

「ようやく目を覚ましたか…全く、毎日これでは肩がこる…準備できたら下に降りてこい。」

「わかったぁ…」

「はぁ…早く来いよ?」バタン

佐助は朝にめっぽう弱かった、どのくらいかと言うと、完全覚醒まで10分とかかってしまう、その間、ずっとぽわぽわしてる。

そしてそれは狼牙の妹・白狼もまた同様であった。

「むにゃむにゃ…」

「準備するかぁ…」

佐助はぽわぽわしながらも準備を始めた、が出来栄えはご想像の通り、着くずしボサボサぽわぽわ状態である。

「狼牙おはよぉ…」

「おはよう…ってなんだその恰好は!?」

「んぁ?何がぁ?」

「全くもう…こっちにこい…」

「はぁい…」

狼牙は手慣れた手つきで佐助の髪と着崩れを直した、なお手慣れているのは、これを毎日妹にもやっているからである。

「あぁいがとぉ…おにぃちゃん…」

「誰がお兄ちゃんだ、早く席に座って朝食を食べろ。」

「はぁぁい…」

「はぁぁ…これからこれが続くのかもしれないのか…」

気苦労するお兄ちゃんであった…


一方、八咫サイドでは…

「ん、ん~…んあ?」

八咫は目が覚めた。

「朝…か…」

そう言うと八咫は体を起こした、八咫は朝に強く完全覚醒には3秒とかからない、そのため幼いころは佐助の朝の世話をさせられていたことも…

「ん~…ん~あぁ…よし準備す…」

「鋼?起きておるか?」

「はい、起きてます。」

「失礼するぞ?(ガラガラガラ)おはよう、鋼。」

「おはようございます、朧様。」

「ほぉ、意識の覚醒が随分と早いのぉ。」

「昔から、寝覚めは早い方でして。」

「よい事じゃ、白狼も見習ってほしいとこじゃの…」

「佐助にも見習ってほしいんですけどね…そういえば、朧様はなぜこちらに?」

「おぉそうじゃった、朝食が出来たから呼びに来たんじゃ、腹は…」

(グゥゥゥゥ…)

「減っているようじゃな…」

「昨日何も食べていなかったので…」

「そういえばそうであったの…では早く行くとするか。」

朝食のメニューは、わかめに似た何かと油揚げのような何かの味噌汁…のような何かと鮭の塩焼き…のようなものと、そして卵かけごはんである。

理想的な朝ごはんである。

「いただきます。」

(まずは味噌汁みたいなものを一口…でも香りは味噌そのものだな…(ズズズ)美味い‼これは完全に僕が知っている味噌汁だ‼味噌の風味を吸い込んだ油揚げとわかめ、王道ながらも完璧な組み合わせ…それを死んだ後でも味わえるとは…

てことは、この鮭も…(パク)美味い‼程よい塩気に絶妙な焼き加減‼鮭独自の味がより引き立てられている‼

最後は卵かけご飯…(パク)美味すぎる‼味噌汁と鮭の塩味で醤油をかけるよりも美味さが引き立てられている‼駄目だ‼これは箸が止まらない‼)

あまりの美味しさにあっという間に平らげてしまった…

「ごちそうさまでした。」

「どうだったかの?口にあったかの?」

「最高でした。」

「ふふふ、それはよかった。」

だが一つだけ疑問が出てきた、それはこの王国だ。

街並みといい、食事といい、装いといい、全てが僕と佐助がいた昔の日本とほぼ一致しているのだ。

まるで僕ら以外に転生者がいて、その転生者が朧様に日本の昔の暮らしや街並みを教えたのか、もしくは…

「さて、そろそろ狼牙たちが来る頃じゃろう、先に上の天守に行って待って居るがよい。」

「わかりました。」

「くれぐれも、皆の前で我の名を口にするなよ?」

「はっ‼」

そういって僕は上の天守に向かった。

「ん~…暇だな~…武具錬成についてちょっと知っておこうか…」

(武具の錬成の使用申請を確認…承認しました…)

(いや、武具は作らない、武具を造る条件や容量、能力についてもっと知りたい…)

(御意、私は武具錬成に宿る精霊、いわば鍛冶師です…)

(鍛冶師…)

(武具を造る条件は、いくつかございます…一つ目、主である八咫鋼様、もしくは鍛冶師である私が写真や実物を見たものであること…)

(白狼さんを解呪した時に使用した呪文は君が見たから現像出来たのか…)

(左様でございます…二つ目、主である八咫鋼様が問題なく扱えると私が判断したこと…)

(この場合、ハンドガンや手甲、あとナイフなんかは僕が使う上で問題ないって判断したってこと?)

(はい、八咫鋼様は生前、銃器など読み漁っており、なおかつ普段から体力づくりや筋力強化をしていたため問題なく扱えると判断しました…)

(なるほどね…)

(三つ目、八咫鋼様の想像した物を私が能力を完璧に理解すること。)

(複雑なものだと君が造れないってことね…)

(左様でございます…ですので、架空の武器を造る際はできるだけ私が理解できるような内容で考えてください…)

(善処する…)

(以上が武具錬成の条件であります…続いて容量の説明に移ります…容量は物理的容量と魔術的容量に分けられています。)

(物理と魔術…)

(物理的容量は基本的には無限です…ナイフを数千本作ろうと容量が限界を迎えることはありません…)

(作った武具を撃ち出すことはできる?)

(可能です…ですがこちらは重量が関係してきます…)

(つまり、重いとあまり飛ばないと…)

(左様でございます…続いて、魔術的容量についてです、魔術的容量は制限があります…ですが、この要領は八咫鋼様の技量が上がるにつれ上昇していきます…)

(今の段階だと容量制限はいくつ?)

(現在の状態ですと、制限は5つといったところでしょう…)

(重ね掛けできるのが5つか…前回使ったときは結構ギリギリだったんだね…)

(あくまで今の段階という話です、これから更に武器を錬成したり、より難しい架空の武器を造ることで技量は上昇し、いずれは全ての魔術を重ね掛けできるでしょう…)

(それが出来るのはいつになることやら…)

(今お話しできることはこのくらいです、よろしいですか?)

(大丈夫、ありがとう…)

(礼には及びません…それでは…)

「武具錬成…真価を発揮できるかは僕の想像力と練度次第か…」

「ぉ~ぃ…」

遠くの方から声が聞こえた。

「八咫~。」

声がする方に目をやると、狼牙さんに乗った佐助と、白狼さんが上ってきていた。

「おはよう、八咫。」

「おっはよ~‼」

「おはようございます、白狼さん、狼牙さん。」

「もう~堅苦しいなぁ~…」

「え?」

「佐助にはもう話したのだが、これからは、堅苦しい言葉も"さん"付けもなしにしてもらいたい。」

「それは…」

「いいだろ?二人としてはその方がいいらしい。」

「わかった、それじゃあこれからよろしく、狼牙、白狼。」

「うむ、それでいい、よろしくな八咫。」

「よっろしく~。」

二人と握手をかわした。

「さて、これから魔王様から話があるだろうから俺たちはお暇させて…」

「その必要はない…」

「!!魔王様…おはようございます…」

「おはようございます…魔王様…」

昨日感じたあのぴりついた空気だ…先ほど朝食の出来を気にしていたあの女性とは思えない貫禄だ。

「おはようございます…魔王様…此度は魔王様のお膝元においてくださり恐悦至極にございます…」

「よい、我とてあそこまで血が沸いたのは久方ぶりでの、その礼と思え…」

「勿体なきお言葉…」

(こんな感じで大丈夫ですよね!?)

朧様に向かって心で叫んだ。

(完璧じゃ、その調子で頼む、ちなみにこの会話は神眼を持つ鋼にしか聞こえんから安心せい。)

(御意に…)

「さて、佐助と…八咫鋼と申したなぁ…」

「「はっ…」」

「お主ら、我らと共に歩む気はないか?」

突然の申し出だった。

「なぜ人間である俺たちを?」

「…少し話すか、我はのぉ、実際のところ人間たちを根絶やしにしようとは思っておらん。」

「え?」

「主らのような魔族に優しき人間もおる、だがそういう人間は、人間という集団においては異端とされ、迫害され、殺される。」

「……」

「だから我は、そういった人間たちを同士として迎え、集団を守るために個を消す思想を持つ人間をこの世から無くし、平和な世を造る。それが我の望みだ。」

「!!」

僕がこの世界で決めたことと同じだ、朧様も平和な世を望んでおられるんだ。

ならば近くで支えてやらねば‼この方の望みを、僕の望みを叶えるために‼

「この八咫鋼…この手、この目、この身全てを魔王様に捧げることを…ここに誓います…」

「この佐助…あらゆる手段を用いて魔王様に仇なす者を撃ち滅ぼすことを誓います…」

「そなたたちを歓迎しよう…佐助…八咫鋼…」

これから先…何があろうとも、この方についていく…そう心に決めた。

「狼牙!!白狼!!」

「「はっ!!」」

「貴様らに命ずる!!佐助を貴様らの住居に住まわせろ!!」

「「はっ!!」」

「八咫鋼は我がこの城で世話をする。」

「「はっ!!…え?」」

「こやつは我の手加減の本気を耐え抜いた、こやつを育てるには貴様らでは手に余る…ゆえに我の城で世話をする…何ら問題はないな…?」

「「はっ!!」」

「それから、この二人は魔刀衆(まとうしゅう)伍刀(ごとう)陸刀(ろくとう)に任命する、構わないな?」

「「はっ!!」」

「よし、それでは民に新たな民を迎え入れたことと、新たな魔刀衆の生誕を報告しよう…行くぞ!!我が精鋭たちよ!!」

「「「「はっ!!」」」」


「魔族の国・ヨモツに生きる全ての民に告ぐ!!我は此度、また新たな民を迎え入れた!!

その者らは、人の勇者として召喚されながらも、己が信じた正義を信じ、

魔刀衆の弐刀・狼双の白狼を救った!!

ここに宣言する!!新たな民、佐助と八咫鋼だ‼この者らを我が民として迎え入れ‼

魔刀衆の伍刀・無尽の八咫鋼(むじんのやたはがね)と、魔刀衆の陸刀・裂風の佐助(さきかぜのさすけ)に任命する!!」

(ウォォォォォォォ)

国中から雄たけびが上げた。

(これが"魔王"…民に慕われ、臣下に慕われる王…決して恐怖による統治じゃない、きっと民を導くために努力して努力して、勝ち得た統治なんだろう。)


その後…

「さて、これから二人には魔刀衆の伍刀と陸刀として動いてもらう。」

「魔王様…一つご質問が…」

「許す、申せ…」

「はっ、魔刀衆とはどういった物なのでしょうか?」

「うむ、魔刀衆とは、我が力を認めた選りすぐりの精鋭のことだ、今は6人だけだが、10人を予定しておる。

今おる魔刀衆は、壱刀が狼牙、弐刀が白狼、参刀が先日いた門番、名を玄秦(げんそう)という、肆刀がこの国で道場を開いておる師範、名を刀睡(とうすい)という、そして伍刀と陸刀が主らだ。」

「ありがとうございます。」

「まぁ魔刀衆とは言っても、特別な仕事はあまりない、王国の中には様々な悩みを抱えておる者もいる、そういった人助けをするも良いし、刀睡のように道場を持つのも良い、我の呼び声に答えればそれでよい。」

「「御意。」」

「そうだな、八咫鋼は鍛冶屋を営んでみてはどうだ?主ならばできるであろう。」

「喜んでお受けいたします。」

「佐助は配達屋をしてみるとよい、よく薬屋が薬を届けるのに困っていたからの、引き受けてくれるか?」

「御意。」

「よし、では今から鍛冶屋を開く場所まで案内する、着いてまいれ。」

「「はっ!!」」


そして、朧様に連れられ、これから僕の職場になる場所へ向かうことになった。


続く…

この度は、オタク学生が異世界で勇者として転生したけど魔族達に味方します、を読んでいただきまして誠にありがとうございます。

作者の妖峰輪廻です。

本日アクセス解析を行ったらユニーク数が66人になっておりました‼読んでいただいている皆様には感謝の言葉しか出ません‼本当にありがとうございます‼

さて、本日は第3話で初登場した本作最強のキャラ、魔王・白鉄朧についてご説明いたします。

まず、白鉄朧という名前は、和風感漂う強者の名前を考えたときに、強者とは主人公にとっては越えなければならない高い壁と定義し、そこからゲームに出てくる朧入道を思い浮かべ、朧と付けました。

白鉄は、和風と言えば刀、刀の中で白刀は美しい、ならば金属の中でも美しいシロガネを名前に入れようと思ったのですが、金属のシロガネは(銀)と打つのですが、魔族らしい要素も入れたいということで「白」い「(クロガネ)」で「白鉄(シロガネ)」としました。

つづいて性格についてです、最初は漢な魔王をイメージしてましたが、一話で八咫君を殺してしまった罪悪感から、八咫君には幸せになってほしいと思い、八咫君はいずれ魔王様と肩を並べる存在にする予定なので、そういった意味で、男勝りで、男性にも引けを取らない貫禄があるが、好きになった人には時にツンツン、時にはデレデレといった属性モリモリ最強魔王様になってしまいました。

最可愛魔王様・白鉄朧についてはここまで、若干この後起こる事も話してしまった感はありますが…

一話から読んでくれている方はこれからも、この話が最初だよいう方も、どうかこの物語の完結までお付き合いいただければ幸いです。

それでは、また次のお話でお会いしましょう。

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