それぞれの特訓、陽炎の牙・鬼炎爆誕‼
皆の者、こんにちわじゃ、ヨモツの魔王、朧と申す。
今回は妾があらすじを担当させてもらうぞ。
前回は、佐助と狼牙、陽炎と玄秦、妾と鋼で修練場で組手を行ったぞ。
佐助と狼牙はお互いかなり成長していたのぉ、特に佐助は速度が以前とは比べ物にならないほどじゃった。
陽炎には関しては仕方ないの…まだこちらに来たばかりだし、あまり場数を踏んでおらんからの…
まったく…玄秦も手加減というものを覚えたらどうかのぉ?
そして、鋼は以前の組手からさらに腕が上がっておったのぉ、妾も以前より動きが軽かった。
まぁ…やりすぎて狼牙に叱られてしまったがの…
そして今は、天守にて皆に集まってもらってる。
朧「皆、今日もよく来てくれた…来る勇者の到着まで、あと4日じゃ…狼牙と佐助、玄秦、陽炎、鋼はそのまま鍛錬を積んでおれ…」
鋼&佐助&狼牙&玄秦&陽炎「はっ‼」
朧「月巴とシエルは、後方からの遠距離援護が必要になるやもしれぬゆえ、遠距離攻撃の鍛錬を行え。」
月巴&シエル「はい‼」
朧「刀睡はヨモツに敵が攻め入るやもしれぬ、民を迅速に避難させる経路の確保、および食糧や水の確保を行え。」
刀睡「御意…」
白狼「あの…私は?」
1人だけ役割を与えられていない白狼が手を上げた。
朧「白狼は組手の補助を頼む。」
白狼「はい‼」
朧「それでは…」
陽炎「あのぉ…その前に一ついいですか?」
陽炎が恐る恐る手を上げた…
朧「なんじゃ?」
陽炎「僕…いつになったら魔刀衆の仲間入りさせてくれるのでしょうか?」
朧「…あっ…そういえば…」
鋼「そういえば…二つ名なかったですね…」
月巴「あまりにも自然にいすぎて忘れてたわ…」
皆あっ…という顔をしている。
朧「それはすまんかった…では改めて…お主を魔刀衆・第玖刀…不焔の陽炎に任命する‼」
陽炎「不焔の陽炎…」
鋼「見ることが不きない焔で不焔…まさに陽炎にぴったりの二つ名だね。」
陽炎「ありがとうございます。」
朧「では、民に報告してから鍛錬をしに行こうかの…」
そういって朧は天守の屋根に上った。
朧「ヨモツに住む全ての民よ‼先日妾は新たな精鋭を迎えた‼その者の名は陽炎‼魔刀衆の一員でもある、無尽の八咫鋼・裂風の佐助・月華の月巴と同様の転生者だ‼ここに宣言する‼この男‼陽炎を‼魔刀衆・第玖刀…不焔の陽炎に任命する‼」
(ウォオオオオオオオオ‼)
鋼「相変わらずすごい盛り上がり…」
狼牙「魔刀衆の任命は一種の催しだからな。」
そして、みんな各々の持ち場に向かった。
朧「さて、鋼…妾達は攻撃系の能力を抜きにして組手しよう。」
鋼「確かに、いつもは亡烏に頼ってるけど、素手の状態ではやったことないなぁ…それなら時間を消し飛ばすこともないね。」
鋼と朧はお互いに構えを取った…
そして、お互いに拳を交えた。
鋼「~~~っう‼」
朧「はっはっはっ‼まだまだひ弱よのぉ‼」
鋼「来たばっかりの事を思い出す痛みだよ…」
鋼は右手をブンブンしながら冷やす。
白狼「陽炎ってどんな武器が得意なの?」
陽炎「うーん…基本的には刀の方がいいですかね、剣道で竹刀を使い慣れてますし…」
白狼「刀ねぇ…理想の戦い方とかある?」
陽炎「そうですねぇ…」
白狼は、陽炎の牙となる理想の武器を聞いている。
狼牙「佐助‼合わせろ‼」
佐助「了解‼」
玄秦「あまい‼」
佐助「硬った⁉」
狼牙「二人の攻撃を一点に集中させても…玄秦さんの岩の護りは砕けないか…」
佐助と狼牙は、二人で協力し、玄秦さんの堅牢な護りを破ろうとしていた。
玄秦「何も力だけで守りは砕けぬ…弱点を見極め、守りの薄いところ見定めることも重要だ…」
狼牙「玄秦さんの守りも完璧ではないと?」
玄秦「左様…たとえばこの守りであれば…佐助殿、ここに竜槍を打ってみよ。」
玄秦さんは、岩のある一部分を指さした。
佐助「わかりました…はぁああ…」
佐助は精神を研ぎ澄まし…風魔に風を溜める…
佐助「竜槍っ‼」
佐助が玄秦さんが指したところに竜槍を放った瞬間、岩は粉々に砕けた。
佐助「嘘だろ…さっきは傷一つもつかなかったのに…」
玄秦「これが、守りを破るということだ、この感覚を、二人には覚えてもらう…某の守りを難なく破ることができるようになれば問題ないじゃろう。」
狼牙&佐助「はいっ‼」
月巴「んっ‼」
シエル「はぁあ‼」
月巴とシエルは、数キロ先にある直径1センチの不規則に動く的の真ん中を射抜く練習をしている。
月巴「うーん…動きが読めれば当てれそうなんだけどなぁ…」
シエル「相手の動きも読みつつ、命中率も上げる…いい特訓ですね…まぁ…まだかすりもしてないですけど…」
月巴「もっと集中しないと…」
シエル「ですね…」
白狼「なるほどぉ…敵も敵の武器もスパッと切れる刀ねぇ…」
陽炎「はい…僕の能力の陽炎をチェーンソーみたいに回転させるみたいな刀がいいですね。」
白狼「ちぇーんそー?よくわからないけど…鋼ならわかるかも…」
陽炎「それと僕自身で作った陽炎の不可視の刀で二刀流って感じかな?」
白狼「なるほどぉ…よし‼大体まとめられた‼鋼に伝えてくるね‼」
白狼はメモを取った紙を持って、鋼と朧のもとに向かった。
白狼「鋼ぇぇ、陽炎の武器の要望とってきたよぉ。」
鋼「お、ありがとう白狼。」
朧「組手は一度ここまでじゃな。」
二人はかなり汗をかいていた、よほど激しい組手だったのだろう。
鋼「さて…どんな要望?ふむふむ…刀で…陽炎をチェーンソーのように回転させたい…中々物騒だな…」
朧「なんじゃそのちぇーんそーとは…」
鋼「僕らがいた世界の、木を切るための道具ですよ…めちゃくちゃ危ないですけどね…」
白狼「でも木を切るって相当すごいんだね‼」
鋼「さてと…だとすると機構をこうやって…扱いやすいように何かつけるか…片手で取り扱うのに問題ない重さ…」
朧「そういえば白狼、何か作ってきていなかったか?」
白狼「はい‼疲労回復によく効く…柑橘類の蜂蜜漬けです‼」
白狼が取り出した容器の中には、薄く輪切りにされた柑橘類が…
朧「おぉ‼気が利くのぉ‼では一つ…」
朧が一口食べると…
朧「おぉ…だいぶ甘いのぉ…蜂蜜以外にも何か入れたのか?」
白狼「はい、砂糖と果汁を少し…」
朧「(明らかに少しの量ではないな…これは…)」
実際には、砂糖一掴みに果汁を3つ丸ごとである…
鋼「よし…これならいけそう…加具那岐‼仕事だ‼」
加具那岐「かしこまりました、創造…開始します…」
加具那岐が刀を徐々に形作っていく。
加具那岐「創造、完了いたしました。」
鋼「うん、いつもありがとう、少し休んでて。」
鋼は創造された刀を手に取り、陽炎のもとに向かう。
鋼「陽炎~できたよ~‼」
陽炎「おぉ、ありがとう。」
鋼「焔刀・鬼炎…それがその刀の名前だよ。」
陽炎「焔刀・鬼炎…」
朧「そこの人形で試してみるとよい。」
陽炎が握り、力を籠めると、陽炎が刃の形になり、鬼炎の刃の周りを回りだした。
そして、人形を切ってみると、人形はいとも簡単に真っ二つに…
陽炎「すごい…」
朧「すごいのぉ…その人形には防御陣をつけておいたのじゃが…」
鋼「それをいとも簡単に…」
陽炎「ただ…これあれだね…鋼…」
鋼「ん?」
陽炎「腕がすごいプルプルする…」
鋼「あぁ…回転機構を搭載してるからね…そのせいだね…」
陽炎「まぁ…使っていくうちにならすよ…」
陽炎が鬼炎を納刀すると…
空蝉隊員「狼牙様…ご報告が…」
狼牙「どうした?なにか動きが?」
空蝉隊員「はい…魅了の勇者が、進行を早めました…到着するのは…2日後になるかと…」
狼牙「そうか、わかった、引き続き頼む…」
空蝉隊員「御意…」
狼牙「朧様…ご報告が…」
朧「どうしたんじゃ?」
狼牙「勇者が進行を早め、到着が2日後になるとのことです。」
朧「そうか、わかった。」
勇者の到着まで。あと2日…
続く…
この度はオタク学生が異世界で勇者として転生したけど魔族達に味方しますを読んでいただきまして誠にありがとうございます。
作者の妖峰輪廻です。
休日投稿はさすがにできませんでした…申し訳ございません…
今回はやっと陽炎くんが魔刀衆の仲間入りを果たしましたね‼作者自身もあまりに溶け込ませすぎたので今の今まで若干忘れてました…
まぁ何はともあれ、陽炎君も晴れて仲間入り‼二つ名もしっかりゲットしたんで問題なし‼(問題ありだよ‼)
陽炎君のプロフィールに関しましては、近々投稿予定です‼今のみんなのプロフィールに更新も予定していますのでお楽しみに‼もちろん秘め事編も…
それでは、また次のお話でお会いできるのを楽しみにしております。