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波乱含みのお泊り‼月を眺める魔刀衆‼

皆様、お久しぶりです。狼牙です。

今回も、八咫と佐助は手が離せないそうなので代わりに私があらすじを担当させていただく。

前回は、シエルさんが正式に魔刀衆の捌刀に就任、その後、八咫が打った光剣・ヴァルロストスの試し斬りを行った、結果はいつも通り素晴らしい出来だった、そして…私としてはあまり久しぶりではないが、久しぶりに玄秦さんが修練場に来た、そして八咫に武器を造ってくれと頼み、武器を造ってもらい、試用した。

そして、試用が終わった後、魔王様と八咫の…本気の手合わせが始まった…結果は引き分け…手合わせを始めた時は日が昇っていたのに、二人の大技がぶつかった瞬間…時間が消し飛び、夜になった…二人はそれぞれ上半身の右半身と左半身を欠損するほどの重症を負った、まぁ魔王様が治したが…

そして現在は、その場にいた魔刀衆の皆で魔王城にいる所である。

それにしても…なぜ八咫はあの傷で生きていたんだろう…


「よし、着いた…座れるか八咫?」

「うん、ありがとう佐助。」

「魔王様も今日はこちらに…」

「すまぬの…今日はそうさせてもらう…」

佐助と狼牙に肩を貸してもらい、二人は何とか床の間に着いた。

「それにしてもとんでもない威力だったねぇ…」

「ぶつかった瞬間、時間が消し飛ぶなんて…」

「某たちも防御陣形を整えていなければ消し炭になっていたやもしれぬな…」

「あたしの鏡も発動せずに砕けたからね…」

「私の羽もボロボロになっていたかも…」

各々が二人の本気の必殺技を恐ろしさを語っていた。

「よし、刀睡さん、来てくれますか?」

「お?何だい?」

「料理手伝ってくれますか?」

「そうだね、現段階で料理出来るの私くらいしかいないしね、わかったよ。」

「残ったみんなで二人の湯浴みを手伝ってあげて、傷は治ってるにしてもとんでもなく疲弊しているから。」

「承知した…では行くぞ八咫殿…」

「俺も行きます、玄秦さん。」

「うむ、では二人で行くかの。」

「じゃあ、私たちは魔王様の肩とかお揉みしましょう。」

「そうですね、マッサージなら多少の心得があるので‼」

「じゃあ私の羽の上に寝転がってください、ふわふわで気持ちいですよ。」

「そうかの?では遠慮なく…(フワァ…)おぉ…これはなかなか…」

「じゃあ始めますね。魔王様。」

「うむ、よろしく頼む。」

こうして皆は一時、料理班、魔王様癒し隊、八咫湯浴み隊の三つに分かれて行動した。


料理班…

「さて、何造りますか…」

「二人とも傷は完治してるからねぇ、そんなに病人に食わすようなものじゃなくてもいいんじゃないかな?」

「それもそうですね、では私は米と副菜を作るので、刀睡さんは主菜と汁物ををお願いします。」

「承った、腕の見せ所だねぇ‼」

「さて、どうするかなぁ?米は出汁で炊いて…あれ入れて…これ入れて…こうするか…副菜は…これを…こうして…こうでいいかな…」

「さて、主菜かぁ…うーん…あれを…こうして…こうすればいいかなぁ…汁物は…こっち使って…これとこれ入れて…これでいいか。」

「「よし‼決まった‼」」

二人は頭の中で料理の構想を練っていた、今から調理に取り掛かる。


八咫湯浴み隊…

「にしても…八咫殿は見た目によらずかなり筋肉がついておるのぉ。」

「こっちに来てから鍛えてたのか?」

「いや、向こうでも結構鍛えてはいたよ、護身のために、ただこっちに来てからは結構鍛えてるね。」

「まぁ魔王様のお相手をするからには日々努力を惜しまんようにせねばならぬからな。」

「そういえば魔王様…お前を治すときに鋼って言ってたよな?」

「ん?そうであったか?」

「そうだっけ?」

八咫は冷静に返したが、内心めちゃくちゃ動揺している。

「まぁお前と魔王様が恋仲なのは知ってるけどな。」

「ハァっ!?」

「俺が気づいてないとでも思ったか?」

「存外わかりやすかったぞ?」

「結構隠してたつもりなんだけど!?」

「いや、某は主ではなく魔王様の反応がの…」

「確かにあれはわかりやすいですね…」

「俺は八咫が魔王様に向ける視線が俺の時より少し輝いてたからそれで気づいた。」

「なんと!?たったそれだけでかのっ!?」

「多分、シエルさんが来た時辺りだろ?」

「時期まで!?」

「まぁな、俺はお前の幼馴染なんだからな、まぁこっちではほぼ兄弟みたいなもんだろ?一緒にこっちに来てるんだし。」

「まぁ…確かに…」

「うーん…良き絆じゃのぉ…」

「へへ…そうですかねぇ…」

「さぁ、湯浴みを再開するぞ、背中を流してやる。」

「すいません、お願いします。」

「では行くぞ?」

「え?指で…」ゴキッ

「イテェェェェェェエエ‼」

「あ、すまぬ…力加減を間違えた…」

玄秦さんの驚異的な力により、八咫のどっかしらの骨が折れた…


魔王様癒し隊…

「あ”あ”あ”あ”あ”…」

「どうですかぁ?魔王様?」

「最”高”じゃ”あ”あ”…」

「まさかこんなにくつろいでもらえるなんて…」

「いつも気を張ってますからね。」

「あ”あ”あ”あ”あ”…」

魔王様はシエルの羽の上でくたびれている。

「ところで魔王様?」

「な”ん”じ”ゃ”あ”?」

「八咫君の事を治すとき…鋼って…」

「え?言っておったかのぉ?」

急にいつもの魔王様に戻った…

「はい、ばっちりと…」

「……」

「魔王様…沈黙は同意と同義です…」

「まぁ、魔王様と八咫が恋仲になっているのは知ってますけど…」

「なっ!?」

「魔王様の顔わかりやすいんですもん、八咫君を見るとき、いつもの魔王様の顔じゃなくて乙女の顔になってますもん。」

「そ、そんなにか!?」

「「はいとっても。」」

「うぅぅ…」

「やっぱり二人の時は名前で呼び合ってるんですか?」

「…あぁ、二人の時はいつもの堅苦しい言葉もなければ魔王様とも呼ばない…わしの名を呼び捨てにして…あと、すこしだけいじらしく接してくれる…///」

「「「えぇぇぇ‼」」」

「たわけっ‼声が大きいわ‼」

「あ、すみません。」

「にしても、あの八咫君がそんな子だったなんて…」

「前はどうだったんじゃ?」

「高校の時しか知りませんけど、前の彼は、女性はもちろん、ましてや佐助君を除いた同性の友達すら他にいませんでした…見た目も今とは違って前髪が下ろされてましたし、一目で暗い子ってわかる子でした。」

「でも、佐助の話だと昔は明るかったらしいですよ?あくまで外ではそうふるまってただけかも…」

「ほう…そんな昔が…」

「まぁ私たちが知ってるのはそのくらいですね。」

「あとは佐助君に聞くのが一番ですね。」

「そうじゃな、ありが…」

(…ェェェェェェ‼)

「玄秦に背中を流されたようじゃの…」

「あれに背中流されるって…」

「皮めくれちゃいそう…」

魔王様癒し隊は恋バナに花咲かせていた、ぜひともここに加具那岐さんを入れたいものである。


戻って八咫湯浴み隊…

「「「あ”あ”あ”あ”」」」

こちらは湯船に浸かっている…

「いつもこれに入ってるのか~。」

「広いから空間もてあましちゃってるけどねぇ、今日は逆に窮屈なくらい。」

「すまぬのぉ…」

「責めてはないです、むしろ良かったですよ。」

「確かになぁ…全員で風呂に入るなんてできないもんなぁ。」

「ところで、傷の方は大事無いか?八咫殿?」

「はい、お…魔王様の治癒と風呂のおかげで良くなりました。」

「今名前言いかけたよな?」

「うん、ちょっと危なかった…」

「さて、長湯はこの辺にしておこう、魔王様たちも入りたいであろうからの。」

「俺ら入った後でいいんですかね?」

「大丈夫じゃないかな?分からないけど。」

「では出るぞ…」ザパァ

八咫湯浴み隊は湯浴みを終えた。


戻って魔王様癒し隊…

「ふぅ…だいぶ軽くなったのぉ。」

「良かったです。」

「羽もモフモフで気持ち良かったしのぉ。」

「ふふ…またいつでもどうぞ。」

「それでは、湯浴みと行くかのぉ。」

「でも、まだ八咫君たちが入ってるんじゃ…」

「魔王様、お次どうぞ。」

「タイミングぴったりじゃの。」

「それじゃあ、入りますか。」

「二人が先に来たら頼むぞ、八咫。」

「御意。」

湯浴み場にて…

「月ちゃん…シエルちゃん…」

「な、なんですか?白狼さん…」

「ど、どうしたんですか?」

「どうやったらそんなに育つの?」

「確かに随分と育っとるのぉ…」

「うーん?あ‼ち‼違うんですこれは‼同居人の一人にいじられてこうなっちゃっただけで自然にこうなったわけじゃ…」

「私も育ったというよりかは、作られたといった方が近いですかね…」

「それで考えると自然と大きくなったのって…」

「わしか?」

「失礼を承知で聞きますけど…いくつですか?」

「四じゃな。」

(現代で言うところのD)

「羨ましいぃぃ‼」

騒がしい…


一方料理班は…

「よし、出来た。」

「我ながら見事なもんだねぇ。」

こちらは料理が出来たようだ、米は、鯛で取った出汁、鯛の身をほぐし入れて炊いた鯛めし、主菜は以前シエルに出したから揚げ、副菜は豆腐に唐辛子・ポン酢・ごま油を混ぜ合わせた物をかけた冷奴、汁物は、わかめと大根、油揚げと白みそを使ったお味噌汁。

「中々やるじゃないかい、狼牙。」

「一応家事全般は出来るので。」

「さて、持っていくとするか。」

「そうですね。」

「影渡り‼」「鏡よ‼」

狼牙は上にいる八咫たちの影に移動した。

「出来たぞ~。」

「おぉ影から出てきた。」

「こっちも出来たよ。」

刀睡さんはあらかじめ置かれていた手鏡から出てきた。

「あれ、白狼たちは?」

「今湯浴み中、入ってからしばらくたつからもうそろそろ来るはずだけ…」

「おっ、ちょうど良かったなのぉ。」

「噂をすれば何とやら…」

「うーん、いい匂い、おなかすいてきちゃいますね。」

「鯛めしにから揚げ、冷奴にお味噌汁…どれもおいしそう‼」

「どれも見たことない物ばかりです、あ‼これは、あの時の‼」

「から揚げって言うんですよ、それは。」

「あの時おいしそうに食べてたからねぇ、また作ってあげようかと思って…ただから揚げは狼牙の得意な料理だからあの時より少し劣るかもしれないわね。」

「今度作り方教えましょうか?」

「ははは、こうして大勢で食卓を囲むのは幾年ぶりかのぉ。」

「それじゃ、冷める前に食べちゃおうかね。」

{いただきまーす‼}

皆一斉に料理を貪った、どれも味は一級品で皆、箸が止まらなかった、気が付くと全て食べきっていた。

「ふぅ…ごちそうさまでした。」

「みんなで食べると一瞬だね。」

「またこうして食卓を囲みたいものじゃの。」

「そうですね。」

「そういえば…私達って寝る所はどうするの?魔王様と八咫は別にここだから問題ないけど…」

「確か使ってない部屋がいくつかあったはずですけど…」

「あぁ、じゃが部屋の数が4つしかないが…」

「じゃあ二人組で別れてしかないですよね。」

「そうだね、じゃあ私は月ちゃんとね。」

「まぁ…同じ家ですし…」

「それじゃ俺は白狼と。」

「同じ部屋だしね♪」

「某は一人で良いか?寝る際に潰してしまいそうで怖い…」

「そうなると、狼牙とシエルさんが同室になるけど大丈夫?」

「はい、私は問題ありません。」

「うん、問題ないよ。」

「了解、それじゃあ部屋に案内するよ。」

「佐助たちはここ。」

「月巴さんたちはここ。」

「玄秦さんはここ。」

「狼牙たちはここね。」

「ありがとう、ではまた明日な、おやすみ。」

「うん、おやすみ狼牙…」

こうして皆部屋にたどり着いた。


八咫と朧は…

「…綺麗だなぁ…」

「あまり夜風に当たり過ぎるでないぞ?鋼。」

「夜風に当たってるんじゃない…月を見てる…」

「月か?おぉ確かに綺麗な満月じゃの…」

「月がきれいだな…朧…」

「そうじゃの…じゃが…わしが見ている月は、主の瞳に映った月じゃぞ…」

朧のこの返しは、あなたと人生を共にしたいという意味の返しである…

「ふふ…なら僕も…」

八咫は不意に朧の腰に手をまわし抱き寄せた…

「あっ…」

そして耳元に口を近づけ…

「あなたの瞳に映った月を眺めることにします…」

「あぁ…///ん…」

説明するまでもないことだが、加具那岐さんは以下略である。詳しくは前の話をチェックしてください。


佐助と白狼は…

「アオォォォン‼」

白狼は遠吠えしていた。

「白狼、あまり夜風に当たりすぎるなよ?」

「ふふふ…夜風に当たって体調崩せば、佐助は必然的に私を心配する‼それが狙いよ‼」

「それ本人の目の前で言ったらダメだろ…」

「あ…」

「ったく、ほら…」

佐助は白狼を抱き寄せた…

「あ…///」

「はぁ…これで満足か?」

「ううん…寝るまで、いや…寝たあとも…」

「はいはい…」

こうして佐助と白狼は眠りについた。


刀睡と月巴は…

「綺麗だなぁ…」

「そうねぇ…綺麗ねぇ…」

なお二人とも違うものを綺麗と言っている、月巴は満月を綺麗と言っており、刀睡は満月を眺めている月巴を綺麗と言っている。

「でも月ちゃん、あまり夜風に当たると体を冷やすわよ?ほら、早く布団に入りましょう?」

「そうですね…」

(なんで布団一個しかないのぉ!?)

(あぁ最高‼ついに月ちゃんと一緒に眠れる‼家だったらあの子たち優先だけど今日はいない‼つまり独り占め‼さぁ月ちゃんにあんなことやこんなことしちゃうわよぉぉぉ‼)

もはや月巴が同性愛者に堕ちるのも時間の問題である…


玄秦さんは…

「すぅ…すぅ…」

すでに寝ていた…

彼は普段壁を背に座って寝ているため、布団に入ると一瞬で寝ついてしまうのだ…

「すぅ…すぅ…むにゃ…」

その体躯からは想像できないほどの寝息…


狼牙とシエルは…

「はぁ…はぁ…」

狼牙はなぜか苦しそうだった…

「クッソ…よりにもよって今日か…」

魔狼族の男は月に一回だけ、自分の理性のタガが外れてしまう時期がある、それは不定期に起こってしまう、月末に起こって月初に起こることもまれにある、そしてこの症状の厄介なところは…症状を抑える薬にある。

「ハァ…ハァ…」

「大丈夫ですか?狼牙様?」

「近づかないで‼ひどいことをしてしまうかもしれない…」

「別にいいですよ…狼牙様になら…」

「そんなことを言われたら‼」ピトッ…

「苦しんでる人を放ってはおけません…」

「…っつ‼」ガバッ

「きゃっ‼」ドサッ

カプッ

「痛っ‼」

狼牙はシエルの首元に嚙みついた…そして…

「んぐっ…んぐっ…」

シエルの血液、及び体液を飲んでいる…そう、これが症状を抑える薬…"異性の体液"である…

「あっ…あぁぁ…」

「んぐっ…んぐっ…プハッ…」

狼牙はようやく口を離した…

「はぁ…はぁ…」

「ハァ”…ハァ”…」

少し症状は抑えられた…

「すいません、シエルさん…」

「いいんです…はぁ…私もはぁ…お役に立てたなら…」

「もう寝ましょう…寝てれば症状は抑えられるんで…」

「わかりました…」

こうしてみんな眠りについた…

そして…静まり帰ったヨモツには…かわいらしい来訪者の影があった…

「ウキュ?」


続く…

この度はオタク学生が異世界で勇者として転生したけど魔族達に味方しますを読んでいただきまして誠にありがとうございます。

作者の妖峰輪廻です。

今回はかなり際どい回となってしまいました。

さて、今回の後書きで何を語ろうかと思っていましたが…特に語ることが思いつきませんでした…

新しい登場人物もいなければ、目立った展開もなし、言いたいことはありますが、これはこの後考えているネタバレになってしまうため安易に発言できない…

ということなので、今回はこの場をお借りしてここまで読んでくださっている皆様に感謝を伝えたいと思います。

このような初心者が書いた物語を読んでくださいましてありがとうございます、初めはダメ元で投稿した作品で、最近では、展開がややワンパターンになりつつあり、恋愛寄りになってきてしまっていますが、今では300人以上の方がこの物語を読んでくださっているということがとてもうれしい限りです。

そして私の最終目標は、手掛けた物語を”最高のハッピーエンド”で導くことです。皆様に、そんな最高のハッピーエンドをお送りするために、これからも初心者なりに頑張って書いていきますので最後までお付き合いいただければ幸いです。

最後に、まだまだ物語は続きますが、ここまで読んでくださっている皆さん‼本当にありがとうございます‼

それでは、また次のお話でお会いしましょう。

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