【出席番号22番】高田 羽(たかだ つばさ)
「先生、私に抜かせてください!」
「あなたたち……何してるの!?」
オレは学園祭の前日、出し物のゴスロリ風メイド喫茶の準備に追われているH組の教室で、クラス一の高身長《背戸山 萌》のメイド服姿が似合わない……というニュアンスの発言をしたせいで生徒たちから反撃に遭い、甘ロリメイド服を着せられた上にロリータメイクまでされそうになっていた。
そこに、買出しに行っていた数名の生徒が帰ってきたのだ。彼女たちもメイド服を着ていた。オマエらその格好で校外に出掛けたのかよ!?
「何ってぇ~? ひこりんが準備を手伝うっていうからぁ~メイド服を着せてメイクしてるのぉ~」
「メイクって……あのさぁ」
ため息をつきながら少し怒った口調で声を掛けてきたのは《高田 羽》……正義感の強い真面目な生徒だ。きっと準備をサボってこんなことをやっているクラスメイトが許せないのだろう。
「おっおい高田……助けてくれ!」
オレは高田に助けてもらうように懇願した。廊下に聞こえるように大声を出して助けを求めることもできるが、ピンクの甘ロリメイド服を着ている状態で他のクラスの生徒に助けを求めたら、逆にその生徒が学園に助けを求めるだろう……色々なことが終焉を迎える。なので教室内で解決できる方法はこれしかない!
「ったく……これはひどいですよね先生」
あぁこれで助かる。H組は変態揃いで誰一人味方してくれないものだと半ばあきらめかけていたが……ウチのクラスにもまともな生徒がいたか。
「まったく……ひどすぎるぞ! 高田ぁーありがとう! あぁ助かっ……」
「本当ですよ! 何なんですか、この〈スネ毛〉は!?」
――えっ?
「せっかくここまでコスプレしてるのに……このスネ毛で台無しじゃないの!? あなたたち! まさかコレを見逃していたんじゃないでしょうね!?」
――ええっ?
「ごっごめんねぇ~ツーちゃん(高田)、そこまで気が付かなくてぇ~」
「よろしい! じゃ、今からメイクと同時に脱毛処理もしましょ♪」
――味方いなかったぁあああああああああああああ!! 完全アウェイ。
「あっ、足をバタバタさせると危ないから……グリちゃん、足も縛ってくれる?」
「縛りマース!」
「おっおいやめろ!」
オレは《グリーンヒル 結》に両手首両足首をきつく縛られ、完全に身動きが取れない状態になった。
「さーてと、今からスネ毛の処理をしますね」
「ワタクシ、除毛クリーム持っておりますわ、お使いになられますか?」
――何でそんなの持ち歩いているんだよ。
「んーありがと! でもね、せっかくのコレクションだから……あまり薬品系はつけたくないなぁー」
「ちょ……ちょっと待て! 何だ? コレクションって?」
すると高田は、椅子に縛りつけられ何人かの生徒に押さえつけられているオレの耳元で、興奮して声を震わせながらこうささやいた。
「私……男の人の『体毛』が大好きなんですよー、前々から大好きな若彦先生の体毛をコレクションしてみたかったんですよねぇ……先生、スネ毛を私に下さい」
――はぁ!? そんなモノもらってどうすんだよ?
「この前、教室に落ちていた先生の髪の毛はゲットしてたんですけど……やっぱ本人から直接抜いた新鮮な体毛の方が良いと思いませんかぁ?」
思いませんか? と聞かれても全く同意できない。っていうかコイツ完全に……
――【変態】じゃん。
「ここはやはり……物理的に抜くのが一番でしょう?」
と言って高田が持ってきたのは、メイド喫茶の内装を作るときに使用していたガムテープだ。
「おっおい……まさかそれって?」
高田はガムテープを20センチほど取り出すと、ピンク色のスカートから露わになったオレの生足(うえっ、自分で言ってても気持ち悪い表現だ)に張り付けた。
「やっ、やめろ!!」
そして張り付けたテープの上から〝パンパンッ〟と密着度を増すように押さえつけると、高田は何の躊躇もなく、一気にテープを引きはがした。
〝ベリベリッ!〟
「痛ぇええええええ!!」
かなり粘着力が強力なガムテープだ。皮膚が持っていかれるかと思った。
「あっれー? もっと抜けると思ったんだけど……じゃあもう1回」
「こっこら! いい加減にしろ! 離せ!!」
冗談じゃない! こんなことを何度もやられてたまるか! オレは必死に叫び、この場から抜け出そうともがいた。するとグリーンヒルが
「センセー、うるさいデース、ツーちゃん、ボールギャグしマースか?」
ちょっと待て! ボールギャグって確か口の中にボールみたいなやつを入れる猿ぐつわのことだよな? 何でオマエはそんなモノを持っているんだ?
「うーん、それもいいんだけど……先生の苦痛に耐えきれずに思わず出てしまう絶叫を聞いた方が面白くない?」
高田の言葉を聞いた瞬間、みんなの動きが一瞬止まった。
「そ……そやな、めっちゃええやん」
「いいっスね……はぁはぁ……興奮するっス」
「ご……ご褒美デース」
何名か目の色が変わった。他の連中もニヤッとした表情でこっちを見ている。そして高田は引き続きガムテープでオレのスネ毛を抜こうとしている……痛いっ!
――オマエら、H組じゃなくて本当はS組だろ?
※※※※※※※
「でもさぁ~ツーちゃん、先生の体毛をコレクションしたいんでしょ~? そんなに必要ぉ~? しかもテープに付いたら取るの大変だよぉ~?」
「あっ……そういえばそうだよね」
背戸山に言われて高田が思い直したようだ。
「先生ごめんなさい、やっぱ除毛クリーム使いますね! ただ……」
そう言うと高田はバッグの中から「毛抜き」と小さなビニール袋を取り出した。ビニール袋はファスナー付きのタイプだ。
「コレクションしたいから……2、3本抜かせていただきますね」
高田は先程まで集中的にガムテープ攻撃された部分に残っていたスネ毛を毛抜きで抜き始めた。
「イテッ!」
ガムテープほどじゃないにしても、毛抜きで抜かれたら少しは痛い。高田は抜いたオレのスネ毛を大事そうにファスナー付きのビニール袋に入れた。
「じゃあセンセイ、他の部分はワタクシが除毛して差し上げますわ」
《右左口 墨》がガムテ攻撃された場所を避けて除毛クリームを塗ってきた。低刺激性のクリームだが、ガムテ攻撃の跡は皮膚が弱まっているので避けて塗ってくれた。ていうか何で右左口はこんなのを持ち歩いているんだ?
「塗り終わりました。あと10分ほどお待ちになってくださいまし……それと、お御足が除毛してつるっつるになられましたあかつきには、ワタクシに凌辱的な一言を書かせてくださいませ」
あぁそれが目的だったか……コイツは他人の身体に卑猥な言葉を書きたがる変態だ! だが断る。
「えぇ~墨ちゃん、脚に書くのはコスプレが完成してからにしてねぇ~」
「わかっておりますわ、まずは萌さんのコスプレを完成させましょう」
このとき……オレはあることに気が付いた。
ここにいる連中は【変態】が多い。コスプレをさせたがる変態、体毛をコレクションしたがる変態、体に文字を書きたがる変態……
それぞれ性癖が違う。なのにお互いの性癖を非難や否定するどころか、それぞれの立場を尊重して認め合い協力までしている。
そういえば……H組はチームワークが全校の中で1番良いと他の先生も認めてくださっている。何なんだろう? コイツらとは2年以上一緒にいるがまだまだわからないことだらけだ。
「先生!」
高田が話しかけてきた。
「約束通りスネ毛はいただきましたよ」
「約束してねーし……ていうかそんなのどうするつもりだよ!?」
「どうするって……そりゃあもう、ジロジロ見てクンクンしてスーハーしてナデナデしてペロペロしてハァハ……いやぁああん、そんな恥ずかしいこと言わせないでくださいよー」
いやすでに恥ずかしいというレベルを超越してるわ。何だよペロペロって……? 想像しただけで寒気がするわ。
※※※※※※※
「でも先生……私、スネ毛だけじゃ満足できません! もっと……もっと毛を!」
毛抜きを持った高田が近付いてきた。今度は何をする気だ。
「こんな機会なかなか無いですからね……先生の体毛、〈全種類〉コンプリートさせていただきます」
「ちょっと待て! 何だよ全種類って?」
「前々から採る機会をうかがっていたんですよ」
そう言うと高田はバッグの中から先程オレのスネ毛を収納したのと同じビニール袋を大量に取り出した。うげっ! どういうつもりだ?
しかもそのビニール袋にはそれぞれ「鼻毛」「腕毛」「ワキ毛」とラベルが貼ってある……ん?
そのラベルの中に「陰」という字がチラッと見えた……おいおい、冗談だろ?
「じゃあ先生、まずは髪の毛からいただきます」
「おい、やるなんて言った覚えはないぞ」
「まあまあ、減るもんじゃないし……」
「いや実際に減るわ」
「えー、ケチー、こんだけあるんだから1本くらい良いじゃないですかぁー、波●さんから採るワケじゃないですからー」
「そういう問題じゃない」
〝プチッ〟
イタッ! まぁそうはいっても時々、白髪を抜いているからそこまで痛いワケじゃないが……
「あー、先生!」
「何だよ」
「白髪発見!! たま●っち」
「オマエ何時代の人間だよ? たぶん生まれる前のヤツだぞそれ」
「いやー、その歳で白髪があるなんて……苦労してるんだね先生」
――あぁオマエらのような【変態】のせいでな。
「じゃあ次、今度は鼻毛をください」
イテッ! ちょっと痛い。
「うわぁ、太くて黒くて……ちょっとヌルっとしたものが付いてるぅ」
おい、それは一緒に付いてきた鼻水じゃないのか? っていうか、鼻毛って抜くと毛穴から雑菌が入って炎症を起こす場合があるから良くないんだぞ!
「次は眉毛ね」
イテテッ! これはまあまあ痛い。
「次はぁー、ヒゲね……うーん、ダメじゃん! ちゃんと剃ったら……」
いや普通は逆なんだよ! ちゃんと剃らなきゃダメなんだよ! 一応人前に出る仕事だから身だしなみはちゃんとしているつもりだ。
「むぅぅぅぅ……あっ、あったぁ! 剃り残しぃ♪」
しまった! 耳の下辺りの首の部分に剃り残しがあったみたいだ。この辺りってなぜか剃り残しが多いんだよなぁ。
すかさず高田が毛抜きを当て、一気に引き抜いた。イテッ! まぁ剃り残しは見た目が良くないのでこれは抜いてもらって良かったのかも?
そういえば……さっきからこのやり取りをじっと眺めている奴らがいて気になっている。《愛宕 星》と《神戸 魅》だ。愛宕は不機嫌そうな顔をしながら
「あーつまんないっス、先生もっと苦痛に歪む顔をしてくれるかなと期待してたのに……残念っス」
そういやコイツはスタンガンとかで攻撃することより、苦痛の表情を見て楽しむのが趣味だった。
「そうなにょ? でも魅ちゃんはぁー、ひこりんの恥ずかしい姿を見ているのがとっても楽しいにゃー」
それに引きかえ神戸は、ただひたすら対象を見続けるだけの視姦マニアだ。改めて変態にも色んな種類が存在するんだなぁって……何を感心してるんだオレは!?
「次は……腕毛と指毛ね」
「おい、さっきから疑問に思ってたんだが……イテッ! 体のあちこちの毛を抜いたところで……イテッ! 同じ〈毛〉じゃねぇか? 何が違うん……イテッ!」
高田は抜いたオレの体毛を見つめながら反論した。
「違いますよー、生えてる部分が違うんですから……こうやって毛を見つめて生えてきた部分を『想像』するんですよー……あぁ、この毛は先生のお顔から生えてきたんだ、こっちは腕から、こっちは……体毛コレクションを完成させて全てをギュッと抱きしめたら先生を抱きしめたのと同じことになるんですよ! うへっ……うへへへへへっ」
なるほど……変態には色々な種類があるが、共通していることがある。それは「常人には理解し難い」ということだ。
コイツらの性癖は全く理解できない……いや、したくもない。
※※※※※※※
高田の顔が少し不機嫌な表情になった。
「先生、あまり毛深くありませんね? 腕毛も薄いし指毛もほとんど見えなかったし……先生、男性ホルモン少ないんじゃないんですか?」
そうか? 普通だと思うが……まぁ確かにB組の担任で体育教師の山伏先生の方が男性ホルモン多そうな気がする(笑)。すると背戸山がぶりっ子ポーズで
「そぉ~だからひこりんにメイド服着せたかったんだぁ~!」
――そういう問題じゃないだろ。
「あ、でも腕毛が少し気になるから後で除毛クリーム塗っておきますね」
そうだ、忘れてた。オレはメイド服のコスプレをさせられている最中だった。
「じゃあ先生、次は…………うふふふふっ、胴体ですね」
胴体……ってことは?
「えーっと、ワキ毛と胸毛と……」
――おいおい、いよいよ倫理的にヤバい部分に近付いてきたぞ。
「あぁっツーちゃ~ん! 大事な服だから引っ張って伸ばさないでねぇ~」
「大丈夫、胸元から手を入れるから」
そういやこのピンクの甘ロリ仕様メイド服だけメチャクチャ胸元が開いているじゃん! まるでキャミソールだ。これは背戸山が発注した試作品だというが……でも今、生徒たちが着ているゴスロリ仕様のメイド服はここまで露出していないな。
「最初ぉ~これを提案したらぁ~、(学園祭)実行委員会がNGだってぇ~」
――賢明な判断だ。
「じゃあいきますよ! まずはワキ毛!」
高田が胸元から手を入れてワキをまさぐり、毛抜きではなく直接手でワキ毛を抜いてきた。イテッ! そして抜いたワキ毛とつまんだ指を自分の鼻に近付けると
「あぁ! ここでずっとクンクンしたいけどニオイが消えるのもったいないからすぐに密封しないと」
――してどうするんだよこの変態!
「次は胸毛……でも、はぁ……やっぱり、胸毛薄いですよね」
高田がガッカリした顔をしている。
「先生って淡泊ですよね? もっとタンパク質を出した方がいいですよ!」
――何の話だよ!
「仕方ない、この薄い毛をもらっちゃいますよ!」
イテッ! 胸毛も抜かれた。
「上半身は終わり! 本当はヘソ毛や背中毛も欲しかったんだけど……じゃあ次はぁー、いよいよ……」
「おっおいまさか?」
「下半身……抜かせてください! 『陰毛』を……へへっ」
――恐れていたことが現実になったーーーーーーーーーーーーー!!
「できるわけないだろー!!」
「えぇっ! どうしてですか? ちゃんとチ●毛とケ●毛に分けて採集しますよ」
「意味わからん!!」
さすがにそれだけは絶対にダメだ(そもそも今までの行為もアウトだが)。しかし高田は椅子に縛りつけられ身動きが取れないオレのスカートの中に手を入れてきた。それを見ていた周りの生徒も近くに寄ってきて
「チー●ー毛! ●ーンー毛!」
とチ●毛コールが始まった。オマエら大声でそういうコールは止めろ! っていうか本当にココはお嬢様学校か?
もうダメだ! 身動きが取れない。絶体絶命だ! オレは女子高生の前で醜態をさらすのか?
「なーんて」
突然、高田の手の動きが止まった。
「私は未成年だし高校生だし……そんな18禁の行為はしませんよ」
た……助かった……のか?
「その代わり……」
高田はオレの耳元でささやいた。
「私が成人して大人になったら……先生の残りの毛も下さい……ねっ♪」
……やるワケねーだろ。
その後、脱毛とメイクが完了しH組の晒し者になった。脱毛が完了した脚には「女装子ワカヒ子学祭に出陣 誰か遊んで(ハート)」と右左口に書かれていた。
……もちろん、全て着替えてからH組の教室を出た。
※※※※※※※
翌日、学園祭が始まった。オレは特に学園祭に興味がないのでH組と、顧問をしている部活の出し物だけ顔を出し、ずっと保健室に入り浸っていた。昨日の高田の一件で、脚が肌荒れを起こしていた。
「よし、とりあえず軟膏塗ったから様子みて! それにしても……プププッ! いやぁー若彦のメイド姿、ボクも見たかったなぁー」
養護教諭の《鳥居地 新名》が吹き出していた。コイツはオレの大学時代からの友人だ。冗談じゃない! あんな姿を見られたら末代までネタにされるわ。
「笑い事じゃねぇよ! それよりニーナ、もしかして保健室に〈七海〉が来るんじゃないのか?」
「ププッ……あぁゴメン、そろそろ来ると思うけど……」
七海とは今日のメインイベントでライブをするアイドル、《忍野 萌海》のことだ。本名は「忍草 七海」、アイドルと言っても山梨を中心に活動しているローカルアイドルでニーナこと鳥居地新名の従妹だ。今回のライブもニーナの口利きで実現したようだ。ちなみにオレは学生時代から七海とも知り合いだ。
「新名ねーちゃん!」
ウワサをすれば……七海、じゃなかった忍野萌海だ。
「あぁ七海! 久しぶり」
「ちぃーっす……って、げっ! ワカヒコもいるじゃん」
「おぉ来たな、〈Φブレイク〉の落ちこぼれが」
「ムキ―ッ! 言うなそれをっ!」
かつて萌海は「Φブレイク」という5人組のローカルアイドルグループで活動していた。だがある理由でグループを脱退。するとすぐにΦブレイクは全国区に進出して超有名アイドルグループになったという……ある意味、不幸体質の子だ……じゃあ例のアレでいじってやるか。
「遠い所大変だったな……アレは無事か?」
「おっおおおい、それを言うなぁー! このバカヒコーッ!」
このやり取りを聞いたニーナは笑いを必死にこらえている。七海こと忍野萌海がグループを脱退した「本当の理由」を知っているからだ。
「まぁ正直言うとダメだった……」
七海がポツリと言った。
「えぇっ!? 大丈夫? 薬は?」
ニーナが心配そうに声を掛けた。もし本当なら今日のライブはヤバいじゃん。オレも心配になってきた。
「でも大丈夫! さっきまで学校内をあちこち回ってきたんだけど……メイド喫茶の子たちに助けられたんだ!」
――え? メイド喫茶?
「おい、それって……3年H組だよな?」
「あぁそうそう! H組」
「それって……オレが担任しているクラスだが」
「えっ!? 何だよバカヒコのクラスかよぉー」
――さっきからバカヒコってうるせぇよ。それにしても七海はH組の生徒と会ったのか? そういやアイツら昨日、オレが忍野萌海の名前を出したら誰一人として知らなかったが……一般人だと思って何か失礼なことしていないだろうな?
「おい大丈夫か? 何かヘンなことされなかったか?」
変態だらけのクラスだ。何があったのか心配になる。
「何よそれ? まぁ、最初はビックリしたんだけど……あの子たち、とってもイイ子たちだったよ! バカヒコもステキなクラス担当してんじゃん! 後でお礼言っといてね……あっ、そろそろリハの時間だから行くね! じゃあね、新名ねーちゃん……それからバカ!」
「バカで止めんじゃねーよ! この地元アイドルがぁー」
「言うなぁーバカー!」
七海……じゃなかった忍野萌海はそそくさと保健室を後にした。
いいヤツなのかな? あの変態たち……。
みなさん、最後まで抜けましたか!? じゃあ次回も抜いてください!




