【出席番号10番】榧ノ木 操(かやのき みさお)
「いやぁああああっ! 先生、こっちに来ないでくださぁああああい!」
7月になったが依然として梅雨は続いている。今日も雨だ。
今はH組で5時限目の授業中。ただでさえ気怠く感じる午後の授業、しかもこんな天気ともなれば、そりゃ生徒たちも授業に身が入らないだろう。
ただ……
約1名、あからさまにやる気のない生徒がいる。上を向いたままボケーッとしていて、始業時の挨拶も無視だ。これはさすがに注意をしなくてはいけない。
ボケーッとしている生徒の名前は《榧ノ木 操》。実はこの生徒、メガネで黒髪三つ編みという見た目だけではなく、性格も含めた全てにおいて、上に「バカ」が付くほどの超真面目少女だ。
成績も優秀で風紀委員もやっており、生活指導の教師よりも厳しい取り締まりをするので一部の生徒からは「悪魔の黒(髪)ミサ」と恐れられているらしい。
そんなバカ真面目人間が何故このような状態になっているのかわからないが、とにかく目障りだ。正直、こんな態度をとられるくらいならうつ伏せ寝してもらった方がまだマシだ。
「おい、何で榧ノ木がこんな状態かわかるヤツいるか?」
すると、クラス委員長の《愛宕 星》が
「あ、たぶん4時限目の授業が原因じゃないっスかね?」
「4時限目? 何だったんだ?」
「保健体育っス」
「そういえば操さん、お昼休みもその状態で昼食もとられておりませんでしたわ」
副委員長の《右左口 墨》も心配そうにしていた。
「何だ、そんなにひどく疲れるほどハードな運動だったのか?」
「ちゃうねん、今日は雨やから体育やなくて保健の授業やで!」
《鍛冶屋坂 笑》が答えた。そっか……まあいずれにしてもこんな状態でいられても迷惑だ。具合が悪いんだったら保健室に行かせた方がいいな。
「おい榧ノ木、具合が悪いんだったら保健室に行きなさい」
オレは放心状態の榧ノ木に声をかけ、肩を揺すって起こそうと手を伸ばした。その時、オレは「あること」を思い出して肩に触れる直前に手を止めた。
――あっぶねぇえええええええええ!
うっかり触るところだったぁあああ!! 実はこの生徒、男性に触られることを極度に嫌がる生粋の「うぶ」だ。
以前他の男性教師が、彼女の度が過ぎた風紀委員活動を止めようと腕を引っ張ったことがあった。すると彼女は校舎中に響き渡るような絶叫をして大騒ぎになったことがある。それ以降、我が校の男性教師の間では彼女のことを「マンドレイク」とか「腫れ物」と呼んで警戒している。
――そういえば!
「おい……今、〈保健の授業〉って言ったよな? どんな内容だった? 」
すると《宇の岬 知》が口をはさんできた。
「えー、何知りたいの? 若彦エローい」
「バカっそんなんじゃねーよ」
「性教育だよ、避妊の話。ねぇ知ってる? コーラじゃ避妊できないんだよぉー」
知ってるわそんなこと……でも無視しておこう。どうせ「知ってる」と答えれば「エロい」って言われ、「知らない」って答えれば「童貞」って言うんだろう。
それより……これで理由がはっきりした。このスーパー「うぶ」少女・榧ノ木 操は性教育の授業でショックを受けたに違いない。聞いた話だとコイツは、男女がキスすると赤ちゃんが生まれると本気で思っていたらしい……この年齢で。
「おーい保健委員、すまんが榧ノ木を保健室に連れて行ってくれ」
※※※※※※※
結局、榧ノ木は6時限目も体調不良で欠席したらしい。放課後、オレは榧ノ木が心配になって保健室に向かった。
「ニーナぁ! 今、入ってもいいかぁ?」
保健室の奥から
「ああ、今は大丈夫だよ入ってきて」
と声がした。共学なら男子生徒もいるので心配はないが、ここは女子高……かなりの高確率で無防備状態の生徒がいるので、男性教師は毎回「安全確認」をして入るのが暗黙のルールだ。
「あー若彦、操ちゃんならまだベッドで寝てるよ」
「サンキュー、いろいろすまんな」
彼女(?)は養護教諭の《鳥居地 新名》。オレの大学時代からの友人でオレはいつも「ニーナ」と呼んでいる。なぜ(?)かというと、彼女は性別は女性だが、すらりとした長身で短髪、宝塚の男役を彷彿とさせるいわゆる「イケメン女子」なのだ。必然的にウチの生徒の間では1番人気で健康診断の時、恥ずかしさのあまり彼女の前でブラを外すのを頑なに拒んだ生徒がいたという伝説も残っている。
オレはイスに座り、持っていた煙草に火をつけようとした。
「おい、学園内は禁煙だぞ! しかもここは保健室だ」
ニーナに持っていた煙草を取り上げられた。
「いいじゃねーか、ニーナだって吸いたいだろ?」
「ボクだって勤務時間中は我慢しているんだぞ若彦」
そう、コイツは一人称が「ボク」といういわゆる「ボクっ子」でもある。
「それに最近はそういう臭いに敏感な子もいるから……ボクもこうやって気を付けているんだよ」
と言うと、ニーナは自分の机から香水を取り出して自分の足首に吹き付けた。オマエそんなん持ってんのかよ……そういう柄じゃねえだろ。
「わかったよ……それより」
オレは煙草の箱を仕舞った。ニーナに取り上げられた1本は……あ、オマエそれ後で吸うつもりだな!?
「操ちゃんのことでしょ? ボクも嫌な予感はしたんだけどねー」
「やっぱり……オマエも絡んでいたのか」
「悪人みたいな言い方はやめろよ、ボクは体育の山伏先生のサポートをしただけだよ! 学習指導要領に則ってやっただけだ……まぁでも、こっちにも原因の一端はあるから、本当はベッド使えるの1時間の規則だけど今日は特別だよ」
「ああすまん! でもあれだよな、高3でアレっていうのもどうかと……? 」
ニーナは少し考えてから
「うーん……まあ女の子の成長もそれぞれだよ、同じ18歳でも片や妊娠や出産する子もいれば、片や男と手も繋いだこともない子がいたり……画一的な方が指導はしやすいかもしれないけど、個性があった方が世の中は上手くいくと思うよ」
――うーん、まあ、そういうもんかなぁー? こっちはこっちで大変なんだけどなぁ……「うぶ」がいたり「変態」がいたり……。
「それより若彦」
急にニーナがヒソヒソ声になった。
「聞いたぞお前、〈あの事〉をバラすメールが出回っているらしいじゃん」
あの事とはもちろん、オレが裏でラノベ作家「粟津まに」として活動していることだ。実はこのニーナこと鳥居地新名は、学生時代から作家活動をしているオレの数少ない「理解者」で「協力者」だ。
いくら女子高の教師をしているからといって、女性同士の恋愛を描く百合小説が男のオレにうまく書けるはずがない。登場人物の心理描写などはカウンセラーでもある彼女の意見を参考にしているのだ。
「ああ、1人の生徒は自力で推理したみたいだけどな、何人かの生徒は謎のメールを見たって……たぶん学校関係者だと思うけど……一体誰が? 」
「それなんだけど……」
ニーナに心当たりがあるようだ。
「ボクは……月美先輩が怪しいと思っているんだけど」
「……おいおい、それはあり得ないだろ? 何を根拠に……」
月美先輩とはH組副担任の《御坂 月美》先生のことだ。オレが密かに思いを寄せている女性で、ニーナとは大学の同じサークルで先輩後輩の仲だ。いつもおっとりしていてちょっと天然っぽいところもある。そこまで観察眼があるようには見えないし第一、そんなことをする理由もわからない。
「いや、月美先輩が最近H組の生徒と2人っきりで進路相談室に入るところを見かけたんだよ。それも何度か……進路指導なら担任のお前だろ? 」
「まぁあそこは進路以外に使うことの方が多いからな……プライベートな相談も珍しいことじゃないし、オレも使ったことがあるよ。それに……」
進路相談室は以前、ウチのクラスの《岩松 花》に散々な目にに遭わされた場所だ。あまり思い出したくない。
オレ的にはむしろ、目の前にいるニーナを疑っている。オレの秘密を知っている数少ない人間だ。こんな情報がリークするなら出どころは限られてくる。
「ニーナ……オマエ、自分の〈彼女〉を犯人に仕立て上げるつもりか? 」
「おっおい! お前まであんなウワサ信じてるのかよっ」
ニーナは声を荒げた。学園一の美人教師・御坂先生と学園一のイケメン女子養護教諭・鳥居地新名……仲の良い2人に対し、女子高の生徒の間で「あの2人デキてる? 」と噂が立つのは時間の問題だ。
「おい、あんまり大きな声出すと榧ノ木が……」
すると、
〝コンコンッ〟〝ガラガラッ〟
「鳥居地先生、よろしいかしら? 」
――うわっ! 噂をすれば……御坂先生が入ってきた。
「ああ、月美先輩! 」
ニーナの声のトーンが上がった。
「これ、操ちゃんに渡してくれない? 今日の授業内容をまとめたプリントだけど……彼女、6時限目も欠席だったからね」
「あ、はい、渡しておきます」
「あ、それから新名ちゃん! この前おいしいチーズケーキのお店を見つけたんだけど……今度の休み一緒に行く? 」
「あっはい! ぜひご一緒させてください!」
――コイツ、顔赤くなってんじゃねーか! やっぱり噂は本当か?
「じゃ、また今度ね! あ……若彦先生〈も〉お疲れ様です」
「あ、あぁお疲れ様です」
御坂先生は保健室を後にした……ってオレは「も」って「ついで」かよ! しかも最後に「あら居たの? 」って空気感丸出しじゃねーか! 普通、プリントとか担任経由で渡せばいいじゃん。何で養護教諭経由なんだよ担任の目の前で……あーあ、こりゃ御坂先生攻略までの道のりは遠すぎるわ。
「と、いうわけで若彦……月美先輩は気をつけた方がいいぞ」
――全くもって説得力ねーわ。
※※※※※※※
「ところで若彦……お前、操ちゃんの見舞いだけじゃないんだろ? 」
「ああ、そうだった! 」
オレは榧ノ木の通学カバンとプリントを取り出した。
「授業時間過ぎたから持ってきた。ただ、オレが持ってきたというと大騒ぎするからH組の生徒が持ってきたということで。それと、今日の授業で小テストをやったんだが……榧ノ木が元気な様子だったらやってもらいたかったんだけど」
「わかったよ……ていうかそろそろ大丈夫じゃないかな? 」
すると、隣の休養コーナー(ベッド)のカーテンが少しめくれ
「あ……あの……鳥居地先生」
榧ノ木が顔を出した。
「ああ、操ちゃん、もう大丈夫? 」
「はい、ご心配ご迷惑をおかけしました。もう大丈夫です」
ご迷惑って……相変わらずの生真面目っぷりだ。
「あっそうそう! 御坂先生が6時限目のプリントを持ってきてくれたよ、それとわk……H組の子たちが操ちゃんのカバンを届けてくれたよ」
「あっそうですか、ありがとうございます」
榧ノ木が深々と頭を下げた。
「それと若彦先生が……」
と、名前が出てオレの顔を見た途端、榧ノ木の顔が引きつった。まぁ予想はしていたが、こうもあからさまに嫌そうな顔をされると良い気分にはならんな。
「ああ、オレからも授業内容をまとめたプリントと……それと、小テストがあるんだが……どうする? 無理しなくても良いんだけど」
「あっはい、やります。授業で後れを取りたくありませんから……」
どこまでも真面目な性格だ。
「そうか、えーっと、じゃあ……」
「あっ補習だったら保健室のイスとテーブル使っていいよ」
ニーナが気を利かせて場所を提供してくれた。
「おお悪いな」
「いいよいいよ、もう放課後だし仕事もないかr……あっ!! 」
ニーナが突然大声をあげた。
「そうだ、ボクこれから大事な用事があったんだ! 悪いけど若彦、保健室自由に使っていいから後で戸締りだけしてくれない!? ……じゃ操ちゃん、気を付けて帰ってね」
「はい鳥居地先生、ありがとうございました」
と、言うとニーナは保健室の鍵をオレに渡し慌てて保健室を飛び出した。
――おいちょっと待て。ってことは保健室にはオレと榧ノ木の2人っきりになるってことじゃん。ヤバい、こりゃ榧ノ木による「マンドレイクの叫び」確定かも?
オレと2人っきりになった途端、榧ノ木の顔から血の気が引いて、全身が震えだした。頼むから叫ばないでくれ!
「ああ榧ノ木、体調悪かったらやらなくても……」
「はぁぁぁぁぁぁぁ大丈夫ですぅぅぅ頑張りますぅぅぅぅ」
消え入るような声で榧ノ木が答えた。オレと2人っきりになる恐怖を榧ノ木は、勉強という目的で必死にカバーしようとしている。手を震わせながら今日の授業のポイントを記したプリントを読んでいる。
――こっ怖っ! 真面目を通り越して狂気すら感じる。
「り……理解しました先生、さ……さっそくテストを……」
優秀な生徒なので、1回プリントに目を通しただけで内容を理解したみたいだ。ただ……怖い。
「じゃあ小テストをするから机……テーブルの上は筆記用具だけにして」
「あっ先生、筆記用具はカバンに仕舞ったままなので……」
――え? そういえばプリント渡されたとき何もメモしていなかったな? どんだけ頭良いんだ?
「ああわかった、じゃあ適当に保健室にあるヤツ借りるか」
オレはニーナの机の上からシャーペンや消しゴムなどを持ってきて榧ノ木に渡した。するとそれを見た榧ノ木が
「きっ……きゃあああああああああああああああああああああああああ!! 」
うわっ! 突然の「マンドレイクの叫び」だ。一体どうしたんだ?
「なななっ何でこんな卑猥なものが!? 」
全身が震えている榧ノ木が指差した先にはシャーペンが置かれていた。え?
「おい、これはシャーペンじゃないか? 何が卑猥なんだよ? 」
「だだだだって……これってシコシコシコって何度もピストン運動をして……何か、ナニか出てくるじゃありませんかぁああああああ卑猥ですぅうううう!!」
――はぁ!? 意味わからん。
「おい榧ノ木、いろいろツッコミたいところがあるんだが……」
「突っ込む!? 突っ込むって何をですかぁあああああああ!! 私にナニを突っ込もうとしているんですかぁあああああ!? 」
――何かおかしいなコイツ? 興奮状態の榧ノ木と同じ土俵でツッコもうとすると収拾がつかなくなりそうなので、オレは一度、大きくため息をつき冷静に対応しようと考えた。
「落ち着け! まずはオノマトペな、シャーペンをノックする音はシコシコじゃなくてカチカチだろ? それに出てくる何かって……芯だよ」
「カチカチって……なっ何がカッチカチになっているんですかぁあああ!? 」
「音だよ! オ・ノ・マ・ト・ペ」
このままじゃ先に進めない。シャーペンをやめて鉛筆を渡した。
「いっいやぁあああああああああああああああああああああああああああ!! 」
――今度は何だよ!?
「なっ何ですかこの性具はっ!? いっいやらしい! 」
「鉛筆だよ! 何で性具なんだよ!? 」
「だだだって……ここに」
と言って榧ノ木が見せたのは鉛筆の端にある
『2H』の文字。
「これ使って2人でHするって意味ですよね? ああいやらしい! じ……じゃあ、こっちの3Hって……まさか3人で? ああっ不純ですわぁ! 」
――不純はオマエの脳内だ。ってか、何なんだコイツの思考回路? 本当に「うぶ」か? さっきから普通の人間が考え付かないようなエロ思考なんだが……。
「わかったよ、じゃあボールペン使っていいよ」
オレは榧ノ木に「ノック式ではない」ボールペンを渡した。しばらくは大人しくテストに解答していたが……
「あっ先生! 字を間違えてしまいました」
「いいよ、間違えた所に線引いて隣に書いてくれれば」
「いえ、それでは答案用紙が見づらくなってしまいます。字を消したいのですが」
面倒くさいなぁ……と思いつつオレは修正ペンを渡した。
「きゃああああああああああああああああああああああああああああああ!! 」
「今度は何だよ!? 」
「白い……白い液体が出てきましたわぁああああああ! 何なんですか突然このような白濁液をピュッと出して……あああ汚らわしいですぅうううう」
――オマエ、その知識があるってことは「うぶ」じゃねえな?
しばらくすると
〝ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥン〟
オレのケータイに着信があった。
「いやぁあああああああああああああああああああああああああああああ!! 」
隣ではケータイのバイブ機能を無意味にするほど大音量の着信音が鳴っていた。
「なっ何だよ一体? 」
「せ……先生、何でバイブレーターなんか持っているんですかぁあああ!! 」
「ケータイだよ…… 」
「いやぁあああ! 先生、そんな卑猥なもの使ってナニするんですかぁ!? 」
「ああっもう!! 電話だよ!! 」
さすがに頭にきた。もはや冷静にツッコむ気にもなれない。
「いやっ……いやっ……」
イスを倒して立ち上がり、顔面蒼白の榧ノ木は一歩また一歩と後退りした。この状況を第三者が見たら完全にオレが襲っているように見えるだろう。
「いやぁああ! 助けて……」
オレをこの状況から助けてほしいわ。すると榧ノ木は、ニーナの机の上にあった「香水」を手に取ると自分のうなじに付けた。
――え? 何だ今の行動は?
香水を付けた榧ノ木はさらに後退りすると、メガネを外し、三つ編みをほどき始めた。美少女揃いのH組、メガネを外した榧ノ木も美少女レベルが高いのだが、この時すでに残念レベルの方がはるかに上回っていた。
――何やってんだコイツ?
「いや!……私、処女なのに……いきなりバイブで襲われるなんて」
――だからケータイだよ! オマエもしかして、その手の小説とかマンガとかメチャクチャ読み漁ってないか?
榧ノ木は、さっきまで自分が休んでいたベッドの方向へ後退りした。そしてベッドにぶつかると再び大絶叫をした。
「いやぁあああああ! 私、こんな形で貞操奪われたくないぃいいい! 」
「1ミリも奪う気はねーよ! ってか、何でオマエはベッドシーツのシワを伸ばしているんだよ! 」
「いやぁああああああああ先生、来ないでぇええええええ!!」
〝バンバンバンッ〟
「一歩も動いてねーよ……で、何でオマエはベッドの端に腰かけてシーツを叩いて『ここ空いてるよ』アピールしてんだよ!? セリフと行動が違っているぞ」
「いやぁあああああ! 先生、何で押し倒すんですかぁああああ!?」
「何もしてねーよ! オレはイスに座ったままだ! ってか、何でオマエはベッドで仰向けになって両手を広げて『こっちにおいで』アピールしてんだよ!? 」
「いやぁああああああああああああああああああああああああああああ!!」
「脚広げるなぁあああああああ!」
「いやぁああああああああああああああああああああああああああああ!!」
「制服脱ごうとするなぁあああ!」
「いやぁあああ! 私、今日は安全日だけどちゃんとゴム付けてぇえええ!」
「オマエ……4時限目の授業ちゃんと理解してただろぉおおおおおお!?」
「いやぁああああああああああああ!! 先生! 靴下は脱いだ方と履いたままとどっちが興奮するんですかぁあああああああああああああああああああ!? 」
「知るかぁあああああああああああ!!」
――ったく、何が「うぶ」だよ? このヘンターーーーーーーーーイ!!
いやぁああああっ! 最後まで読むなんて信じられませぇええええん!
じっ次回もって……私に何するのですかぁああああああああっ!?




