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ホモ加根

キャラごとに特徴を出すために口調に気を使っています

まずい。ひじょーにまずい。

杉山を見失ったことで告白の断り方が穏便に済ませられなくなる可能性がある。

これはやな予感……。

せっかく来てもらった月城はなぜかにやけてるし……くっそもう少し早く来れば……。

とにかく杉山をさがさねば…。あいつのことだから何かやりそうだ。

「月城?何か食べたいのあるか?」

「…え?私は、じゃぁ……あのりんご飴がいいかな?」

「おぅ、じゃここで待ってろ」

よし、これで買うまでの間に何とか探せそうだ。

今日の夏祭りは人が多く、屋台も大繁盛だ。

道の横にかけられている提灯もいいムードを醸し出している。

案の定、リア充は多いが、俺はアンチリア充バリアのアビリティがあるので効果はない。ふっふっふ「、残念だったな。

「うわ、すごい混んでる……」

この人混みなのでりんご飴の屋台もものすごく並んでいた。

「ん……?あれは右京……?」

ちょうどりんご飴の屋台に並ぶ目のほうに右京がいたのでしれっとそこに割り込んだ。

「悪い。右京、typっと入れてくれ」

「ぬ?おまえは黒加根か?」

「いや、おまえどんだけ食ってんだよ……」

胸に大量の袋を抱きかかえる右京に問いかけた。

「おぬし、おいらがすべてこれを食うとおもってんのか」

「そりゃ、そうだろ」

「ちっちっち。俺は食っていない。なぜなら、この袋がすべて空だからな」

「じゃ、中の食べ物はどこ行ったんだよ?」

「ここにあんだよ」

そういって、右京は自分の腹をポンとたたいた。

くってんじゃねぇか……。

そうこうしてるうちにりんご飴を買えた。

右京に別れを言ってから月城の場所へ向かおうとした時、高身長メガネを発見した。背が高いので人混みでも頭一つぬきんでてる。

思った通り、俺を探しているらしく、きょろきょろしている。時々したを見ているのは、携帯を見ているのだろうか。俺の形態の通知やばそうだな……。持ってこなくてよかった。

俺は月城のもとに行ってりんご飴を渡して、ここで待ってろと伝えた。

人混みをかき分け俺は走り出した。

「すす杉山ぁぁぁぁあ!」



         *



このりんご飴もさっきまで黒加根君が持っていたと思うととても特別な感じがします。

もったいなくて、とてもじゃないけど食べれません。

まぁ食べるんですけどね。はむ。

あ…あとで黒加根君にお礼言わなきゃ…。

「それにしても人多いな……」

歩く人の中のほとんどはカップルばかりで私という存在がみじめに感じます。

私はこんなところで何をしているのでしょうか……。

今日が黒加根君に思いを伝えるチャンスかもしれません。チャンスが来れば……。

「あ……食べ終わっちゃった」

待ってろと言われましたがごみを捨てに行くぐらいなら大丈夫でしょう。

私は屋台の前にぶら下がっているyごみ袋に向かった。



           *



俺の声は高らかに響き渡り、やがて杉山の鼓膜にも届いた。

「黒加根先輩?!?!?!?」

俺に気づいた杉山は勢いよく振り返る。

俺と杉山の距離、五メートル。周りには通行人。

まずい。ここで告白されたら……。

杉山はおもむろにポケットから白い髪を取り出して胸の前に掲げた。嫌な予感。

「黒加根せんぱぁぁぁぁぁぁああああああい!!!!!」

ばか!こえでけぇえぇよ。ほら通行人みんな見てんだろ。おい、俺見んな。こっち見んな。

杉山はそこから声のボリュームは小さくなったが小さすぎて全く聞こえない。

なげぇな。あの紙に何かいてんだろ……。

「大好きでぇぇぇっぇぇぇえええええす!!!!」

ようやく聞こえた言葉はこれだった。

おい、そこ一番大声でいっちゃまずいところだろ。だから通行人俺見んな。

まぁいい。俺は今から穏便に断る。

今、楽にしてやるからな、杉山!

「悪い、俺、あそこに立っている人と付き合ってんだ。」

と言って、月城がいるほうを指さした。

杉山が今にも泣きだしそうな感じがしている。というか、驚き……?冷や汗?そんな驚くことか?と思って後ろを振り返ってみた。

俺が指さす方向にいるのは、月城ではなく、キングオブザデブ、右京の姿だった。

[く、黒加根先輩ってそっち系の……?」

「ばっ!ばか!何言ってんだ杉山!勘違いするな、俺が指さしたのは近くにいる女の子…」

しかし、そこに月城の姿はなく、おデブしかいなかった。

「ホモ加根先輩だぁぁぁあああ!!!!」

「おおぉぉぉいい!そうじゃねぇぇって!!!」

杉山は人混みの中へと線速力で走っていき、やがて見えなくなった。

「ホモ加根って……おまえもその類だろ……」

「あれ?黒加根君?なんかあった?」

「ああ……かなり悲惨なことがな……」

とりあえず、杉山の件は安静に済ませた…はずである。

「問題は、月城か……」

「ん?なんか言った?」

「い、いや、何でもない。い、行くか」

ふと右京がいた場所を見るともういないではないか。

飛ぶ鳥後を濁さずということはこのことか、いや、違うな。

誤字ひでえな

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