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1 ようやくねんがんの

新作スタート!

こちらは、運だけが高い普通の日本高校生が神をぶん殴るために冒険するというか生きるストーリーです。

日本に帰る前に、神をぶん殴るため頑張ります。ちなみに真のラスボスは受験(笑

おし、ようやくこれで基礎ステータスカンスト、と。


正確には基礎ステータスの「運」のところだけ、だ。


今、僕のやっているネットゲーム『Free World on the Network』。

通称『ふりーわ』。つまり「古いわ」とも称されるネトゲだが。

古きよきストーリーの王道やら、武器防具やらが、とにかく古いネタも斬新に盛り込んだ、いわば、老若男女が楽しめる、ネトゲとして各国のプレーヤーたちを楽しませている。


僕もそんな『ふりーわ』を楽しんでいる高校生だ。


通常だとこの類のネトゲは主に使うキャラ以外にもいわゆるサブキャラを作るとかがあるのだが、ふりーわにはそんなものは存在しない。

さらに恐ろしいことに、再度ログインする際はIDとパスワードだけでなく、「ふっかつのじゅもん」という、7文字の言葉を入れなければいけない。ログアウトする際に、一度だけ発行させる、何とも恐ろしい仕様だ。


昔の「ふっかつのじゅもん」はもっと長かったということで、ある意味安堵か?

これに対しては現代に対応してくれよ、というところだが、このシステムがプロテクトとして一役買っており、下手な改ざんを許さないという利点をもたらしている。


古きよきシステムというわけだ。


さて、この『ふりーわ』のステータスとしては、こんな感じだ。

ちなみに僕のステータスになるわけだが。


名前:ハヤテ・ムラクモ

レベル:307

HP(体力):505

MP(魔力):300

攻撃力:18

守備力:20

魔力:15

精神力:21

敏捷力:20


何かがおかしいと思った人。正解だ。


僕のステータスには複数のおかしな点がある。

一つ目。レベルの割りにステータスがかなりしょぼい。

二つ目。運をカンストしたのに、表示がない。


そう。『ふりーわ』の特徴に、職業システムと隠しステータスがある。

職業システムはその名の通り、戦士だったり狩人だったり魔術師だったりと、このジョブの名前と特徴だけで分厚い辞書並みのボリュームを持つ。

100以上は確かあったはずだが、いちいち覚えていられない。

職業ギルドとかもあるが、仲間内でやるフレンドギルドを立ち上げていたほうが面白いとは僕の主観的評価。


ちなみに僕は今、「初心者さん」という職業だ。

「ノービス」ではない。このゲームを始めたときは確かに職業は「ノービス」なのだが、何故か職業選択にてどんなときでも一番最後に選べるものに存在している。

説明としては「玄人向け職業」としか記載されていない。


それもそのはず。この職業、ステータスが全て激減する。隠しステータスもだ。

なんで作ったのかが不思議でならず、この謎を解明しようと幾多のユーザーがあの手この手を使った。

レベルをあげるにも莫大な経験値が必要。

また、レベルが500くらいの人が転職したが、激減しただけで何も変化なし。

運営に確認するも、「玄人向けであり、運営としてはノータッチ。バグではありませんしテスト職業でもありません」。


そこでユーザーたちは一つの結論を出した。

「多分、縛りプレイとかじゃないか?」

その噂が出てから以降、この謎を探求する人はいなくなった。


ちなみに僕は、運をカンストオーバーさせるためにこの職業を選んでいるだけだ。

縛りではない。そんなマゾプレイ、『ふりーわ』でやってるやつ、いた、かなあ?



で、次の隠しステータスだが。

これは、スキル『何でも識別団』を持ってないと見ることが出来ない。

取得するには、自分で識別を数万回やって、後は運で手に入る。

ってスキル全てに言えることだが、本当にスキル一つ覚えるのにも苦労があるのがこのゲームだ。


持ってるとかなり自慢できるのは、持つべきものの特権だが。


で、このスキルを持って自分を識別すると、ステータスにさらに続きが出る。

こんな感じで、ドン!


運:99999999

今日の体調:良好

今日の運勢:表示できません


運営からのお知らせ:特になし



隠しだから凄いんだろうな、と期待した人が多数。

それらを裏切るこの半端なさ。いや、半端も半端。


項目として「運」はまだいい。

だが、今日の体調……もギリギリ許せるか。パワプ○的に。


だけど、運勢と運営からの報告は駄目だろ!

特に運営からの報告! 何で隠しにした! というクレームが多数出たが、これにはあっさりと返事が出ている。


「お得ニュースの配信予定のため、乞うご期待」


納得するしかない。それしかなかった。

この回答公開後、たまに、極秘経験値ポイントの発生とか極秘採取ポイントとかの情報を教えてくれるから、納得せざるを得なかったんだ。なかなかおいしいし。


そういえば、運勢がいつもなら大吉とか凶とか出るのに。

「表示できません」は初めてだな。

……ものすごくいいか、ものすごく悪いかしかないだろうけど。


というわけで僕の運はマックスで99999999である。

しかも装備とか、『初心者さん』で激減させたのにも関わらず、カンスト。



そう、僕は今、限界を全て超えたのだ!!!!! 自画自賛!



レベルボーナスやギルドクリアボーナス、ありとあらゆるボーナスやステータスアップ系アイテムをドーピングしまくった結果! ようやく真の強運の持ち主になったと言える。


と、おっとレベル600のレオストライカーに出くわしてしまったが。

その程度のライオン……普通は太刀打ちできません。うん。死ねるね一瞬で。


なにせ奴のステータスはおおよそこんな感じ。


攻撃力:1000000

防御力:800000

魔力:500000

精神力:600000


勝てないと思うでしょうね!

普通だったら勝てません! 勝てる要素が何一つない!


が、運だけはどんなやつにも勝てる僕だからこそ。


高速で近づいて引っかき・噛み付き、となっても。


ミス! ミス! ミス!


当たらない! かすり傷ひとつなし! というかかすったら即死! 当たらなければどうってないし!


というわけで、まったりとスキル『アイテムぶくろ』を選択。

容量無制限ボックスから取り出したるは、「石」。

説明としては「投げるのに手ごろな石」。そこらへんで拾える普通のアイテム。


普通なら、当たっても数ダメージだが。

運を高くした僕だと、こうなる。


石を投げた!

レオストライカーに当たった!

急所に当たった!

50000000のダメージ!

レオストライカー撃破!



おおぅ。恐ろしい。なんて殺傷能力だよ、石。


以前、縛りなし「運」カンスト時に、色々実験してたとき。

これが攻撃反射されたときもあるが、その場合反射無効になるか、反射されても「何故か舞い戻る」とかになる。


どんだけだよ、運。


なお、ここまで運を上げた猛者はいないらしく。

運が高い=色々とラッキーが出やすい、くらいにしか思われてない。


運営の運に対する見解が知りたい気もするが、恩恵にあやかっているのは自分なので、もう少し様子見としている。

そもそも最初は、楽しくやりたいから『何でも識別団』をゲットしてからずっと「運特化」で、とやってただけなんだけどね。

方向転換しない自分がすごいわ、本当に。自画自賛2。



そんな僕は今や、全世界で有数のギルドの商品用意とか運営とかに携わっている。

そのギルドのトップメンバーだけ、僕を「激運神」と呼ぶがこれには訳がある。


いわゆる表ステータスに表示される7項目をカンストしたものに与えられる二つ名がある。

HPなら「持久神」、攻撃力なら「闘神」、という感じだ。

なお、運は隠しステータスであるため、そんな二つ名はない。


が、幻の8番目のステータスのカンスト者ということで、僕もその神の名を受け取ることを今ここに決めたのだった、と自画自賛3。


運を下げる装備を全部外し、いわゆる初期装備と言われる半そで長ズボンの「ぬののふく」を装備。

もうこれで全部の敵、倒せるんじゃない? って思ってるくらい。

ちなみに素手。パンチでもいけるんじゃない? いや本当に。

裸? それは変態だからね!


と、レオストライカーのドロップ品に見慣れないものが。


『転生の宝珠』:操作キャラのステータス・スキルをそのままに、レベルを1にして転生する。なお


レア度は……何これ表示されてない。おかしすぎる。

使うべきか使わざるべきか。

ステータスなど据え置きで、レベルだけダウンか。

レベルボーナスとかがもう一度もらえるっていう、うまみがでかいな。

ただ、「なお」から説明がないんだよな。これ。説明文フルオープンで見ても何にもない。

『何でも識別団』でも出ないっていうことは、運営のバグか。

説明文コピペして、運営宛にほい送信、と。


よし後は。


使う、と。


ふむ。

あ、レベル1で、ステータスは……何も変わってないな! よし!

今日はここまでにして、寝るとしよう。明日も学校だし。

いやあ、楽しいなあ。うれしいなあ!


おっと、ふっかつのじゅもんは「かみはきたれり」か。


今の僕らしいじゅもんとは、紙がなくても覚えられるね!

運営、なかなか粋な計らいをしてくれる!


今日はいい夢が見られそうだ……!

ご意見ご感想お待ちしております。


一気に5話分出して、しばらく様子見します。

みなさんの動きを見て続けていくかは考えます。



今まで拙作『イセヒロ』を更新できなかったわけは……ネット環境が壊れてたからです(ぇ

ぼちぼち再開しますのでそちらもよろしくお願いします。

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