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この作品には 〔残酷描写〕 が含まれています。

大切なものを奪われたある女の子の名も無いお話。

作者:煉華
初投稿です…!
拙いですが、どうぞ最後までお付き合い下さい。

───────

「……やめてっっ!お願いだから……っ!」

全てがスローモーションのように流れていくのに止められない。
目の前で壊されていく。


──私の、たった一つの宝物。


それは、それだけは、何があっても駄目だったんだ──  




()()があった三日後の朝。遂に準備が整った。内心満面の笑みで私はある人の下駄箱に手紙を入れた。そこにはこう書いてある。
『○○君
ずっと貴方のことを見ていました。今日の放課後、お話したいことがあります。聞いてくださるのなら屋上に来てください。ずっと待っています。』

──

朝のSTが終わったあと、ソイツはずっと浮かれていた。

お友達の人達にラブレターをもらっただのなんだのと騒いでいる。やばいと言いつつもその口元は緩みっぱなしだ。


…気持ち悪い。


まあでも今日でこの日々が終わるのならば安い気持ちだろう。むしろ調子付けば付く分だけ落とし甲斐があるというものだ。

全ての授業が終わり、クラスの大体は部活だろう、身支度を整えている。
そんな中でアイツだけ何もせずに教室を飛び出していった。オトモダチの声すら聞こえてなかったようだ。そんなに楽しみにしていてくれた事に仄暗い悦びが隠せない。

…っと、そろそろ自分も屋上へと行かなければ。待ち遠しくて小走りになりそうな足を抑えながら、ゆっくりと屋上へ向かい、ドアを開ける。


──────


「…あの」
ちょっと高めのアイツの好きそうなボイス。
この時のために用意してきた全てを以て、お前をどん底に突き落としてやろう。


「え、なに?これお前が書いたの?」
アイツはそう言って──私が今日の朝出したものだ──を取り出した。


私は恥ずかしそうに俯く。
それだけでアイツは勘違いしてニヤニヤしながら口を開いた。


「まじかよwお前俺のこと好きなの?w俺と付き合いたいとか?w」


その言葉により一層顔を赤くした私はアイツに近づきながら自分のポケットに手を伸ばす。


「…私、ずっとずっと貴方を……………



………………………殺したかったの」


そういうと同時に隠していたカッターナイフを相手の顔に切りつけようとして怯ませる。


「…っ何してくれてんだてめぇ!」


そう逆上して飛んでくるアイツの拳を避ける。そして。

カッターナイフをその拳に刺そうとし、掴もうとする反射で緩んだ手にナイフを返して柄を握りこませ、その手を引っ張って自分の首に添える。

そうすれば、


────驚いた貴方は、手を引くでしょう?

生暖かいモノが首を伝っている。喉からこぽ、という音がした。

貴方は驚いたようにこちらを凝視し、状況を把握したのか腰を抜かした。

(まだ始まったばかりだよ。ちゃんと最期まで見ててくれなきゃ)

「ねぇ、貴方、私の事好きだったでしょ?好きな子ほどいじめるタイプだよね、知ってるよ」

「な、んで」

貴方の問いかけなんて知らない。

「でも周りはそうは思わなかったみたい。貴方が私の事を本当に嫌いだっ……」


血が、邪魔だ。まだまだアイツには絶望を渡せていないのに。
血を吐いてから続ける。この命が尽きるまで、私は貴方に呪詛を吐き続ける。


「…嫌いだったと勘違いしたみたい。私が影で何をされてたか、知るわけないわよね」

「知らないことは罪。知ろうしないことも罪。私は、何もしなかった、しようとすらせずにぬるま湯に浸かってた貴方が大っ嫌い」


「……っ俺は」


「好きだから?それで許されるとでも思った?──そんなんで許すわけないでしょ?」

「どう?自分の好きな相手が自分の事を憎んでるって知って」

「自分の好きな相手を、自分の手で殺すのは楽しかった?」


「俺、俺…は…お前を……ぁぁ、うわぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!」


目が、霞んできた。やっと貴方のその顔を見ることが出来たのに堪能できないのは残念。

もうすぐ死ぬのだと自分でも分かる。走馬灯なんて綺麗なものはなく、ただ見えるのは大っ嫌いな人が泣きじゃくってる顔だけだ。

──最期に…あぁ、これだけは言いたかった。



「………ざまあみろ」
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