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QUEST  作者: 市尾弘那
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第2部第2章第4話 魔の山(1)

 はあ、はあ、はあ……。

 荒くつく息が耳にうるさい。胸の2サイクルエンジンは、過労で故障しそうだ。駆け続けた足も、膝に来ている。

 すぐ後ろからは草をかきわけるざざっと言う音と、俺同様キグナスの荒くつく息が追いかけて来ていた。

 と思ったら。

「うわッ」

 短い悲鳴に変わる。

「キグナスッ」

 咄嗟に振り返って伸ばした腕で、キグナスを掴む。不意に足下に開いていたらしい岩場の裂け目に足を滑らせたキグナスが視界から姿を消し、掴んでいる俺の体がその勢いと重みに引きずられて一緒に引きずりこまれそうになった。

「うわ……」

 前につんのめりながら、足先に偶然感じた感触に足首を引っかけ、空いている左手で咄嗟に脇の岩場に手を伸ばす。

 辛うじて引きずり込まれる勢いが止まった時には、俺もまさしく『崖っ淵』だった。

(くそ……やばい……)

 早く、引きずり上げないと……。

 思った時には手遅れだった。小汚い「ぐふぅ……」と言う唸りと共に、俺が突っ伏している地面の背後から草を踏み分ける音が近づいてくる。

「キグナス、早く上がれッ」

「んな無茶なッ」

 確かに無茶だ。

 ともすればキグナスに引きずられそうなので、振り返る余裕がない。俺の耳に、追いかけて来ていた魔物の呼吸と足音だけが聞こえる。どのくらい近づいているのかさえわからないのは気持ちが……。

「ガァァァッ!!」

「……『火炎弾』ッ!!」

 間近で魔物の唸りが聞こえるのと同時に、キグナスが俺の腕からぶらさがってる状態で『火炎弾』を発動させた。俺の顔のすぐ脇を、小振りな猛火の塊が通り過ぎていく。

「ぎゃああッ」

「引き上げるぞッ」

 キグナスの『火炎弾』の威力を信じることにして、背後を確かめずに体を無理矢理起こした。

 効果があれば問題なしだし、効果がないんなら反撃出来る態勢にない俺が振り向いたって事態に変化はないだろう。振り向いているだけ時間の無駄。

「さんきゅうー……」

 幸いにして『火炎弾』は効果アリだったらしい。いきなり背後から襲われるようなことなく、キグナスを引き上げることに成功した。

「うぐぅ……」

「逃げるぞ」

 呻きを背に、駆け出す。キグナスがそれに続いた。


――魔の山。

 そこまでたどりつくには、考えたほどの時間は必要じゃなかった。

 問題はたどりついた場所。

 俺たちがぶちあたったファリマ・ドビトークの山裾から少し東へ進んだ辺りに山へと続く鬱蒼とした道があって、とりあえずそこから山入りはしたんだけど……やはりと言うか何と言うか、正しいルートではなかったらしい。ガルシアが『やめた方が良い』と言っていた方の登山口だ。多分。

 でも、こっちからでも猟師小屋には続いているらしいし、地図も何となくは頭に入っている。月や太陽の軌道から、方角はわかるし、問題は……。

「くそ……この道、本当に合ってんのか!?」

「知るもんか」

 道がガルシアの言う通り、険しく多岐に渡っていることだ。そして絶え間なく襲い来る魔物。

 山に入ってから間断なく襲われ続け、余裕なく道の選択を繰り返さざるを得ず、既に登山口に戻れるかさえ怪しい。

 ともかく猟師小屋は登山口より南西にあるはずなんだから、そっちの方角に進むしかないわけなんだけど、道が思いがけない方向に曲がっていったりもするので……そうなると判断に困る。

 加えて、魔術師ならではの鋭敏な感覚が仇となっていると言うか、キグナスの具合が山入りしてからずっと良くなかった。

「カズキ、やべぇ……」

 蒼白な顔で俺の後ろを駆けながら、キグナスが呟くように言う。

「俺、魔法……さっきので、最後、かも……」

「まじ?」

「ごめ……」

 言いながら、キグナスの足がもつれる。その時、俺の前方の茂みから飛び出した影があった。山入りしてから頻繁に遭遇する獣――ウォーウルフ。

「ちッ。キグナス、出来るだけ下がっててッ」

 よくもまあ次から次へと……ッ。

 剣を斜に構えて駆け出す。ほとんど動けない状態のキグナスから引き離さないと、襲われたら多分ひとたまりもないだろう。

 そういう俺だって、怪我だらけで血塗れだわ剣を握りっ放しでへとへとだわ……人のことを言えたものではないんだが。

 ウォーウルフが、牙を剥いて襲いかかる。鋭い爪を剣で受け流し、木の幹を利用して反対側へと着地したウォーウルフと対峙した。

 魔法石は、既にない。

 魔力を回復するような術も、ない。

 何をそんなにやる気になっているのか、短い対峙を経て後絶え間なく飛びかかるウォーウルフの爪と牙が俺の肉を抉り肌を引き裂いた。

 とは言え、俺だって黙ってやられていたわけではない。俺が傷を負うごとに、白刃も血濡れていく。ふらり、とよろける足元でこちらにウォーウルフが踏み出そうとした時、ほんの僅かに空気が動いた。

「……『風の……刃』」

 飛び上がった獣の体が、後方に仰け反る。ダメージをそれほど与えられなくても、気をそらす役にはたったようだ。その一瞬を逃さずに振りかざした剣が、ウォーウルフの体に血飛沫を上がらせた。

「はあッ……はあッ……」

 荒く息をつき、呼吸を整える。振り返るとキグナスは、崩れるようにその場に座り込んでいた。

「……さんきゅ。大丈夫か」

「も……多分これで……本当に……からっぽ……」

「うん……助かった……」

 まだ呼吸を乱したまま、キグナスに近づく。手を貸してやって立たせると、辺りを見回した。

 ……どこか、休める場所を見つけないと。

 キグナスはもちろんのこと、このままじゃ俺だって限界が来る。

「カズキ……水音、が、する……」

 途切れ途切れに言われて耳を澄ませた。風が木々を揺らす音に混じって流れてくる音。

「本当だ」

 音を追って、その場を僅かに離れる。生い茂った木々や草で見えなかったけれど、少し先は緩やかな傾斜になっていて、下った先に少し広い川縁と小さく急な流れの川が見えた。

「降りてみよう」

 さっきと同じ場所でかろうじて立っているキグナスを振り返る。

 俺は魔法が使えた試しがないのでわからないが、連発すれば結構体力を消耗するらしい。実際の体力との折り合いがどうなってるもんなのか、俺にはイマイチ感覚として理解が難しいんだけど。

 そうでなくても山に入る前に夜中に叩き起こされ、おちおち眠れないまま山を目指してまる1日さまよい、あげく山の瘴気にあてられたままで魔物との戦闘の連続だ。俺が剣を振るい続けているのと同様に、キグナスも休むことなく魔法を使い続けている。しかも双方怪我を負っても回復している余裕がない。

「降りるのか……?」

 頼りない声で呟くように言う。

「うん。休める場所があるかもしれない。そうじゃなくても、木がこうも生い茂ってるような場所よりは見晴らしが良いから……少し、休みやすいんじゃないか」

 つらそうだけど、この辺では到底休憩なんか出来そうもないし。あと少し頑張ってもらうしかない。

「ゆっくりで良いから、気をつけて」

 キグナスをフォローしながら、その緩やかな傾斜をゆっくりと下っていく。幸いそんな変な場所で魔物に襲われるような事態にはならなかった。川縁に降り立つ。

「ちょっと、待ってて」

 辺りをきょろっと見回して、近づいてくる変な気配がないことを確かめると、キグナスに言い置いてその場から少し離れた。

(あ……洞窟……)

 俺たちが下ってきた斜面続きに小さな横穴が空いているのが見える。あそこを使えれば、絶好の休憩場所になるんだけどな……。

 近づいてみるが、暗くて奥までは良く見えない。キグナスの『導きの光』があるわけでもないので、俺は荷物からカンテラを取り出した。火をつけて中を覗き込んでみる。

(大丈夫……かな)

 少なくとも魔物がいる気配はなさそうだ。奥行きはさほどなく、カンテラで照らしたすぐ先に果てが見える。念入りに中の様子を窺って、俺はキグナスを振り返った。手招きをする。

「平気そうか?」

 近づいてきたキグナスが、息も絶え絶えと言う風情で尋ねた。

「うん。魔物の巣窟とかじゃなさそう。ここなら少しはゆっくり出来そうだ」

 ただ、2人して中に入り込んじゃうと、入り口から襲われた場合に逃げようがない。

「俺、ここで見張りやってるから。そうすれば何か近づいて来たらわかるし、戦いようも逃げようもあるだろ。だからキグナス、中でゆっくり休んで良いよ」

 言って入り口の岩場を示した俺に、キグナスが蒼白な顔をしかめる。

「それじゃあおめぇ、休めねーじゃん」

 どっちにしたって2人でがーがー寝てしまうわけにはいかない。

「大丈夫だよ。ゆっくり座れるだけでも、多分全然違うと思う」

 剣持って走り回るより、遙かに楽になれるはず。

「途中で、代わろうな……」

 そんな死にかけみたいな顔で言われても。

 ずるずると体を引きずるように穴の奥にへたりこんだキグナスが、そのままころんと横になるのを見届けて、苦笑しながら俺も岩場に腰を下ろした。ここだったら、近づく何かに気づけるだろう。

(そういや、獣系の魔物ばっかだったよな……)

 ファリマ・ドビトークに入ってから遭遇した魔物を思い出す。オーガなんかの亜人型もいたにはいたけど、総じてみんな頭が悪そうな奴らばっかりだった。てことは多分、火を焚くことが効果がありそうだ。獣系の魔物は炎を嫌う。亜人型の頭が良い奴は炎のそばに人がいることをわかっていて接近してくる奴もいるけれど、ゴブリンの1匹程度なら今の俺だけでも何とかなるだろうし。

 ……ン十匹の団体様とかになるとどうにもならないけど。

(よし。火を起こそう)

 その方が、安全を確保出来そうだ。

 そう決めて、近場から枯れ枝や葉を集める。荷物の中から『炎の種』を取り出して火を起こした。

 暗闇の中、目に染みる、オレンジ。ぱちぱちと焚き火の爆ぜる音を聞きながら、洞窟の中に目を向ける。ぐったりしたようにキグナスが横たわっているのが見えた。

「寒くない?」

「うん……。平気」

「腹、減らない?何か食った方がいーんじゃない?」

 言ってみると、自分が空腹なことに気がつく。ごそごそと荷物を漁ってパンを引っ張り出すと、ひとつをキグナスのそばまで持って行ってやった。

「……さんきゅ」

 礼を言って受け取ったキグナスは、横になったままもそもそとパンにかじりついた。よほどバテているらしい。体を動かすのがつらいんだろう。

「今干し肉も炙ってるよ。軽くだけど。いい感じになったら持って……」

「カズキ、ごめんな」

 パンをくわえたまま焚き火の方へ戻る俺にの背中に、弱々しい声が投げかけられた。

「は?何が?」

「俺、あんまし大した魔法使えなくて……そんなに魔力自体がまだねぇから、バテんの、早くて」

「……」

 って言っても、それは仕方ないんじゃないかなあ……。

 焚き火のそばにしゃがみこんで、炙っている肉の加減を見ながらそれに答えた。

「それ言ったら、俺だってもうちょっとましだったら、そもそもキグナスが魔法の使いすぎでこんなにバテることはなかったんじゃないの」

「うーん」

「初心者2人なんだから、しょーがない。お互いの出来ることと出来ないことを補いあって、何とかするしかない。……俺は、キグナスがいてくれたおかげで今助かってる」

 そろそろ肉もいいだろう。……いや、本当言うとまだ全然なんだけど、あんまり盛大に香ばしい香りがすると魔物への呼び水になりかねない。軽く温める程度が限界だ。干してあるから、そのまま食ったところで問題があるわけじゃない。食べにくいだけで。

「こっちも食べて。んで、食べたら寝なよ」

「うん……さんきゅ」

 串に突き刺さった干し肉を受け取って、キグナスが小さな笑みを見せた。

「魔術師は魔法が枯れると、駄目だな」

「……そりゃあ仕方ないんじゃないの?俺なんか剣があったって最初からどうにもなってない」

 かじりかけてたパンを飲み下し、肉を頬張る。こうして座って食事をすること自体、久々みたいな気がした。

「シェインてさ」

 洞窟の奥から、ぽそっとキグナスの声が続く。

「あいつ、ロッドなんかなくたって平気なんだよな」

「え?」

 って言うか、そもそもロッドって何で使うのかわからない。みんな持ってるから、まあとりあえず必要なんだろうくらいの認識だ。

「ロッドって、何で持ってるの?」

「別に。道具だよ」

 道具なのは見ればわかるよ。

「ロッドなんかなくたって平気ってどういうこと?なくても魔法が使えるって話?」

「うーん……それも、あるけど。ロッドを使うとより強力な魔法とか、楽に使えるって話で……本来、なくたって魔法ってのは本人の魔力の問題だから、使えるは使えるんだけど。でも俺なんかはロッドがないと、本当にろくな魔法が発動出来ない。シェインは、なくたってかなりのトコまで使える。……でも、そういうことだけじゃなくて」

「ふうん?」

「あいつ、魔法なくたって、剣が使えるから」

 その声音が、妙に……神妙に聞こえた。キグナスを振り返る。

「そうなの?」

「うん。そりゃあ別に戦士並とは言わねぇけど。でも、一兵卒くらいだったら対等に渡り合える。もしかするとシェインの方が使い手かもしれない」

 ってことは、確実に俺より剣の扱いに長けている。

「便利な人だね……」

 しみじみと意味不明な感想を漏らすと、キグナスが元気なく笑った。

「あいつみたいなんだったら、魔法が……魔力が切れてもこんな足手纏いにならずに済んだんだけどな。だから、ごめんな」

「……」

 比べる対象が間違ってると思う、多分。

「そういう便利な人、そんなにごろごろいないんじゃないの?自分で今出来ることを頑張ることに意味があると思うし、出来ることの中で何とかするしかないし」

 ふうん……でも、キグナスって、シェインのこと好きなんだなー。

 尊敬してるって言うか。羨んでるって言うか。

 そんな感じ。

「シェインのこと、好きなんだね」

 もそっと言うと、しばらく沈黙が返った。

「……凄ぇなとは、思う」

「ふうん……」

 ある意味凄いけど。確かに。

「あれだけ傍若無人に振舞ってて人に嫌われないのは凄いよね……」

 しみじみ言った俺に、キグナスの小さく吹き出す声が聞こえた。

「そりゃそーだ。一種の才能だなぁ。……ってそこかよ?尊敬」

「違うの?」

 思わず笑いながら言うと、キグナスも少し明るい声で答えた。

「まあ……そういう意味でも確かに羨ましいけどな」

「うん」

「……カズキ、ようやく笑った気がする」

「え?」

「久しぶりに」

「……」

 最後の干し肉を口に放り込んで、炎の中で燃えている枝を長い枝で突付いた。

「そう?」

「うん……」

 小さく頷く声が聞こえ、それきり洞窟の中は静かになった。やがて、小さな寝息が聞こえてきて振り返る。

(寝た……かな?)

 少しでも休んで回復してくれると良いんだが。

 そう思って、俺も思わずあくびが零れた。

「ふわぁ……」

 やっぱり眠い。

 と言って、寝るわけにはいかないけど。

 ぱちぱちと小さな音を立てる焚き火だけを相手に、俺はしばらくぼんやりと何も考えずに座っていた。体が重い。走り通しの戦い通しなんだから、当たり前と言えば言える。体力があるわけではないし。

(ユリア、どうしてるかな……)

 今頃ヴァルスは、どんな状況になっているんだろう。ユリアと別れてから4日。まだ、たったの4日だ。なのに、腕に抱き締めたその温もりが果てしなく昔のことのように思える。

 ロドリス国内に一応いる現状から言えば、まだ開戦はしてない気がするけど、ある意味ファリマ・ドビトークは世間から隔離されているので正直なところ、わからない。

 それこそ……シェインやラウバルがついているんだから、きっと大丈夫だと思うけど。

(会いたいな……)

 次に会えるのは、いつだろう。そもそもそこまで生きてられるかが心配だ。

 何にせよ、ともかく猟師小屋に向かってシサーたちと合流しないと……。

 生き延びないことには、会える日さえ来ない。

 岩場に腰を下ろしたまま、洞窟の壁に背中を預ける。さわさわと水の流れる音だけが、闇の中に響いていた。

 ユリアの笑顔を思い出す。その笑顔を思うだけで、これほど心を支えられるものだとは思わなかった。もう1度会いたいと、微笑んで欲しいと、思えるから死ねないと思える。

 恋愛感情、と言うものが、これほど人を支え生かすものなのかと思う。魔物に襲われても怖いと思えなくなっている癖に、死んでも良いやと投げられないのは、多分ユリアの力になりたいと思い続けているからだろう。

(ユリア……)

 体が、重い。先が、見えない。

 けれど……。

(会いたい……)

 君の笑顔が、もう1度、見たい。


          ◆ ◇ ◆


 道とは既に言えないような状態の道を進み、草をかきわけたその先がようやく開けた。キャンプ場とかを思い出させるような、剥き出しの地面と木造りの小さな建物。

「あった……」

 キグナスが小さく呟くのが、聞こえた。

 猟師小屋までは、休憩をした川縁からさほど遠くはなかったらしい。散々道に迷いはしたものの、翌日の夜半近くなってようやく猟師小屋が見えた時には、思わず安堵のため息が零れた。相変らず魔物の出現率は高く、せっかくとった休憩も疲労回復の薬も既に無に返り、キグナスの体力値は極限まで落ちている。俺にはわからないけど、ファリマ・ドビトークの瘴気がかなりキツいらしかった。もちろん連続する戦闘での魔力の疲弊も相変らずだ。

「シサーたち、ついたかな……」

 俺たちは散々道に迷ってるから、ついていてもおかしくはないと思うんだけど。

 けど、シサーたちも迷ってないとは言い切れないし、猟師小屋に灯りはなかったからまだいないのかもしれない。

「……平気?」

「うん……」

 体力だけでなく、キグナスの体調も決してまだ良好とは言えなかった。ファリマ・ドビトークにいる限り回復はしないのかもしれない。昨日枯渇するまで使い果たした魔力の代償も大きい。少なくとも、昨日ほど足元がふらつくことはないようだけれど……。

「あそこまで行ったら、ゆっくり休もう」

「……うん」

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