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Milie's  作者: 電気屋さん
1/11

プロローグ

 とある南の島。その島の名は、ダスール・・・。後に歴史に名を残し、世界を騒乱の時代へと導く戦いが今まさにこの島で繰り広げられていた。





 草木が叫びをあげ、雷鳴が轟き、生物という生物はみな死に絶え、あたり一面無に染め上げられた中に二人の男が向かいあっている。一方は黒髪短髪、目つきが鋭く強面の男。肌の色は白く長身。もう一方は、赤髪短髪で、目つきは少し鋭いがどこか穏やかな雰囲気を持ち、背はそれほど高くない。


 





 「お前に世界は救えない。なぜならお前が俺様に勝つことは、絶対に実現しないからだ。」


黒髪の男が言った。





「勝つさ・・・。例えわが身を滅ぼそうとも、お前の好きにはさせんハーネス!!」


赤髪の男が答える。





「見るがいいこの何もない土地を。お前以外の下等生物はすべて俺様が始末してやった。一足遅かったなダルク、もう少しで完成するのだ。」


ハーネスがあたり一面に広がる死体の山を見て言った。そこには集落のようなものがあったのか家の残骸が散乱している。そして、そのあたりを何かの術式のようなものが取り囲んでいる。





「なぜた!?なぜ必要にほかの種族を毛嫌いするのだ。こんなことをして得られる物など無しかない。」


 ダルクは顔を死体からそむけながら言った。





「無が手に入るではないか。俺様が求めるは無だ。世界に群がる有をすべて俺様の力で無に変える。そのために手に入れた力・・・、有などいかほどの価値もないただのガラクタ。無こそ世界のあるべき姿なのだよ。」





「ここにはたくさん人が居た・・・。お前の妄想などで奪って良い物ではなかったんだ・・・。お前にとって無がどれほど重要かは俺には分からないし、なぜ求めるかもわからない。だが、大切な物は分かる!人として絶対に欠けちゃならないものがお前には無い。今この場所でお前を俺が止める。もうこれ以上お前の好きにはさせん!!!」


 ダルクは涙ぐみながら語った。





「妄想か・・・確かにそうかもな。理解しろとは言わない。ほしい物はすべて勝ち取ってきた。今回も同じく勝ち取らせてもらうとしようダルク。ギルドの連中も残すところお前とマリアスのみ・・・。邪魔をするならば他のやつ同様叩きつぶす!!」


 ハーネスは拳を握りダルクを睨みつけた。


「マリアスを連れてこなかったのは手痛い誤算だな。ナイトlevel9のお前では、マジシャンlevel11の俺様には遠く及ばない。」





「俺一人で十分だ・・・。仲間の仇を取らせてもらう。こちらから行かせてもらうぞ。」


 ダルクは腰の剣を引き抜き、構えた。





「さらばだ。生涯最初で最後の好敵手よ・・・。」


ハーネスは目をつむり何かぶつぶつと言い始めた。同時にダルクも目をつむる。





「level1防御強化発動、level2魔力強化発動、level3アビリティー発動、level4属性付加発動、level5属性強化発動、level6アビリティー2発動、level7黒魔術発動、level8エレメントブースト発動、level9全属性付加発動、level10グラビティーホール発動・・・・・。」





「level1加速発動、level2肉体強化発動、level3アビリティー発動、level4属性付加発動、level5属性強化発動、level6アビリティー2発動、level7秘剣ライトニング、level8絶対防御発動、level9光速発動、level10エンシェトドラゴン!!」





「level10だと!?馬鹿な・・・。」


ハーネスは驚いた。





「勝と言ったはずだハーネス。マジシャンであるお前は、相性の悪いナイトである俺にlevelの差を付けなければ勝つことは難しい・・・。だがlevelの差1、すなわち今俺とお前はスキル的に見れば互角になった。」


 ダルクの容姿は先ほどと一遍し、手に持った剣は稲妻が刻まれ、鎧もより強固になっていた。





「ふははははは、あの不敗のドラゴンを手なずけたか。お前では倒せまいと思っていたが侮っていたな・・・。がそれで互角どちらが勝つか・・・、面白いこれでこそ最後の戦いに相応しい。俺様を倒し英雄になるか・・・、それとも俺様が貴様を倒し世界を闇に落とすか・・・。


 見せるとしよう最終奥義  level イレブン ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド。」


 ハーネスの周りに闇が群がり、そしてブラックホールのような黒い円が空に出現した。





「行くぞ!!最終奥義 level 10 エンシェントセイバーーーーーー!!」


ダルクの剣に雷と紅蓮の炎が纏い、剣から金色の閃光が輝く。そしてダルクはワンステップし、同時に光速の速さでハーネスのもとへ剣を構え切りかかった・・・。





 闇と光が交わり、二人の姿は認識できず、爆音があたり一面を駆け抜ける。爆風で木々は倒れ、雲も円を描いて青空がのぞく。


この時、ケンタウロス歴 1200年 7月7日 午後 1時頃 世界に平和が戻る。











 後にこの戦いをダルク・ダスールの奇跡と呼び人々は、その英雄を歴史に刻んだ。


この時、犠牲になった者 1000万人強・・・・・。絶滅した民族100・・・。


 同時にハーネスの引き起こした事件を暗黒の一年間と呼び、ハーネスはダルクとは全く逆の意味で歴史に刻まれた。




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