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陳宮異文伝─汚辱にまみれて生き残る─  作者: Katty


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寿春に戻る

陳宮の留守の間、張遼は寿春にて軍の編成、訓練を進めていた。

その中で近郊の賊を討滅していた。

張遼の武名は賊から畏怖の対象として広まっていく。


そんな中、汝南の賊の大物、劉辟が降伏を願い出てきた。

「劉辟とかいったな、何故俺に降る?」

「あんたにゃ勝てねえからな、このままやられちゃ無駄死にだ。」

「4千からの賊を纏める頭目の言葉とは思えん、何をたくらんでいる。」

「ハッキリ言おう!あんたに惚れた!」

「はぁ?」

「あんた達の話は聞いている、主君の遺命を守る為に命を賭けているんだろ?

その志に義侠を感じたんだ!」

劉辟の目は輝き、張遼を見つめている。


「お前が義侠心を感じるのは勝手だが、俺達は義侠の為に戦っているわけではない、」

「いや、俺にはわかる!お前の行動には義侠心がある!なあ、頼む俺達を連れて行ってくれ!」

「わかった、だが裏切った時は・・・」

「俺達義侠に裏切りは無い!

だが、その時はこの首、好きにするといい。」

張遼は劉辟から覚悟を感じるのだった。


劉辟はかつて黄巾賊として暴れ、黄巾賊が崩壊後も頭目として部下を纏め、長年反乱活動をしてきた猛者であった、その猛者が張遼麾下に加わり戦力となる。



そして、劉辟が張遼に降った話は許昌にまで届く事になる。

「陳宮、お前がいなくても強いものだな。」

俺は上機嫌な曹操に呼ばれていた。

「まあ、俺がいなくとも張遼、高順は一流の将だが。今回の事は想定外だぞ。」

「お前の命令とは思っておらん、それに汝南が落ち着くと思えば良いことだ。」

劉辟は汝南最大の反乱勢力であった、それがいなくなれば必然的に汝南が安定する。

曹操にとって良いことでしかない。


「まあ、そうだろう、だが俺が纏めるのか・・・」

ならず者が増えた事に今から頭が痛い。

「がんばれ。」

曹操は他人事だと思い簡単に押し付けてくる。


「曹操、お前の所に送ろうか?」

「張遼を慕ってとの事だ、張遼ごとくれるなら引き受けるが?」

「張遼は渡せないな、大事な仲間だ。」

「そうだろう、なら頑張るといい。」


俺は暫く許昌に滞在したあと、寿春に戻ったのだが・・・

「おかえりなさい、陳宮様。」

曹清が寿春で俺を出迎えてくれる。

「・・・曹清様、許昌に帰られましたよね?」

「はい、一度里帰りしました。ですが、もう一度来てしまいました。

ダメでしょうか?」

瞳を潤ませ申し訳無さそうにしている。

「曹操は知っているのですか?」

俺はため息をつきつつ、出発まで何も言わなかった曹操を思い出す。

「はい、お父様は頑張ってこいと送り出してくれました。」

「あのバカは・・・」

曹清が望んだとて止めるのが父親の役目だろう。

俺は頭を抱える。


「お父様からのお手紙です。」

頭を抱える俺に曹清が書状を出してくる。


俺は中身を読むのだが・・・

『曹清を頼むぞ、仮にキズモノになっても俺は絶対に文句を言ったりしないから安心しろ。

娘にもよく言って聞かせてあるから、大丈夫だ。

孫を楽しみにしているぞ。』

俺は無言で破り捨てた。


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