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陳宮異文伝─汚辱にまみれて生き残る─  作者: Katty


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25/39

許昌の呂希は

許昌、陳宮の屋敷には曹操の使者として、曹操の側近、夏侯恩がやって来ていた。

「失礼、陳宮殿のお屋敷か?」

「はい、貴方様は?」

「私は夏侯恩、曹操様の使者として参った、奥方呂希殿にお会いしたい。」

「お待ちをすぐにお取次ぎ致します。」

侍女は曹操の名前を聞いて呂希に取次ぐ。


「曹操の使者ですか・・・通しなさい、何を言ってくるか知りませんが受けて立ちましょう。」

呂希は憎い曹操の使者に警戒しつつも面会することにする。


「私が呂希である、夏侯恩とやら使者と言うことだが曹操は何を言ってきた。」

夏侯恩は曹操を呼び捨てにしたことに少し腹を立てるが使者としての責務から怒る訳にはいかない。

「曹操様は先日近衛の典満が陳宮殿に行った暴行に対して、見舞いの品をくだされました。」

夏侯恩は目録を手渡す。


手渡す時に呂希は夏侯恩の顔を見ることになる、曹操の側近だけあり、見た目麗しい若武者であった。


思わず呂希は見惚れてしまう。


「どうかなされましたか?」

「あ、いえ、ゴホン!」

呂希は少し動揺していた、今まで呂布の元にいたのは武に生きる厳つい漢か、陳宮のような醜いものだったのだ。

夏侯恩のように優男に接するのは初めてだった。


「あ、あら、夏侯恩様、見事な剣をお持ちなのですね。」

呂希は少しでも話したくなり、夏侯恩が腰に履く剣を褒める。


「呂希殿はお目が高い!これは曹操様が褒美としてくだされた、宝剣、青紅剣なのです!」

夏侯恩が呂希の言葉に喰い付く、夏侯恩にとって青紅剣は自分の誉れでもあり、自慢したい一品である。

だが、都の女性にとって剣を聞いてくる事はなく、初めて話せる事に少し興奮していた。

「青紅剣ですか、刀身を見せて頂いても?」

「ええ、見てください。」

夏侯恩は礼節も忘れ子供のように目を輝かせ、剣を見せる。

呂希は純真無垢な様子を微笑ましく眺めながら刀身を見ると・・・

「凄い・・・なんて綺麗な剣なの。」

呂希は呂布の娘として、武具を見る機会は多かった、しかし、青紅剣ほどの剣を見ることは無く、思わず息を呑む。

その様子に夏侯恩は満足感を得ていた。


「お持ちになってみますか?」

「よろしいのですか?」

「ええ、青紅剣の良さがわかる貴女には特別です。」

夏侯恩は剣を呂希に渡す。

呂希は剣を眺め、夏侯恩と話を続けるのだった。


「素晴らしい物を見せて頂きありがとうございます。」

「いえいえ、私の方こそ無粋な物をお見せ致しました。」

「夏侯恩様、よろしければ、またお見せしていただけないでしょうか?」

「お見せするだけならいつでも宜しいですよ。」

「そうですか、それならまた近々・・・」

呂希と夏侯恩は再び会う約束をしてこの日は終わるのだが・・・


この日から二人が会う日が増えていくのだった・・・

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