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アラクネと黒髪ボッチ(改作)  作者: 雷誅 萬刃
11月 終わりゆく生活
15/15

舞い散る毒

お待たせしました。


 公園に通じる道までは一緒に歩ける、歩けるというのに……


 そこから白露を背に帰路につかなければいけない。


 嫌だ……離れたくない。


 なんで帰らないといけないんだろう。


 家に帰っても機嫌の悪い母親が待ってるだけだ。色々と問い詰め……


 いや、無視される可能性の方が高いか。面倒くさいなぁ……


 でも帰らないと最終的に白露と離れ離れになるだろう。


 それは絶対に避けないといけない。あ!はぁ……


 昼飯もなんとかしなきゃいけないじゃん。


「……」

「……」


 やっぱり無視か……問い詰められるよりはありがたい。


 チッ、イライラする。自分の機嫌くらい自分で取れよババァ!


 もう不機嫌オーラ撒き散らしときゃ周りが機嫌とってくれる年齢じゃあないんだよ!


 はぁ……これだから母親はよ!!


「……」

「……」


 無言で昼を済ませて素振りに勤しむ。俺は何も悪くない。


 こんな理不尽には屈しない。絶対にだ。


 自分に全てを話さないからって怒るような未熟な人間がなんで親をやれていたn


 そうか……俺が従順だったから親やれてたのか。


 俺が白露と出会ったからだ。人生の次の段階に進んだから、破綻が生じたんだ。


 大体白露にかかわる事を話せるわけがないんだ。


 恋愛の話になるし、話したらきっと白露は始末されてしまう。


「あ゛ぁ゛あ゛ぁ」


 下に行っても気まずいだけだしYouTubeでも見るか、スマホも防水だし。


 なんか面白い動画ないかなぁ。


「はぁ……ん?」


 なんでホーム画面じゃなくてデジタルイラストを書くアプリで立ち上がるんだ?


 まぁ、折角だ。久しぶりに落書──き──


 どうやって撮ったのかは分からない。


 そこには全裸で仰向けになりおっぱいを写した白露の写真がおっぱい。


 失敬。おっぱいおっぱい。いやぁ、なんとみごとなおっぱいだ。


 よく見るとぎこちなさが残りつつも丁寧な文字


 “全部君のものだよ♡”


「ふぅ……」


 致してしまった……もちろんバレないように大量の水と洗剤で丁寧に処理した。


 こんなの見せられたら仕方ない。


 というか彼女からエロい自撮りが送られてきて何もしないのは逆に失礼だ。


 この写真は丁寧に保存しておこう。


「ん……?んんん?」


 ファイルに白露が写った動画がある!俺の為にこんな物残してくれるなんて


 かわいすぎだろ俺の彼女。早速開かせ──


『す』


 うわっ音おっき。危なかった……母親に聞こえるところだった。


 画面には微笑む白露が写っている。やっぱりかわいい。


 これは多分いつでも白露の声が聞けるようにと用意してくれたんだろう。


 いくつか動画があるのは台詞違いか?


「よいしょっ……」


 風呂から上がって着替えやらドライヤーもろもろを済ませて自分の部屋に戻り──


 イアホンを付けて動画を再生した。


『好き♡好き♡会えない時間はずっと君の事考えてる。何してるのかな?とか、今寂しくないかな?とか、辛い思いしてないかな?とか、会いたいなとか……君はどうかな?私のこと考えてるかな?好き……大好き。だいすき!だーいすきっ!!大好きだよ』


 動画が終った。途中から白露の表情が影を帯び始め最後には涙を流していた。


 こんなの会いたくなっちゃう。


 ここまで想ってくれて嬉しい。でも、そんなに好感度イベントどこかにあったか?


 そう思う気持ちも心のどこかにある。


 元々気になっていたけど些細な事で自分の気持ちに気付いて好意が増幅した


 ……確かそうだったはず。よく聞く話だし納得は出来る。


 重大な理由で好きになってなかったら気持ちが軽い事になるなんてことはない。


 夕飯も出来てるみたいだし、今日は食べて寝るか……明日からの食糧難に備えないと。


「……」

「……」


 うわぁ……目が怒ってるわ。何も言わないならずっとこのままという意思表示だろう。


 すぐにでも進路関係で母親が必要になるのは2年後だ。


 あと一年くらいでどうにかしておかないと協力は得られないだろう。はぁ……。


「はぁ〜」


 明日からまた学校が始まる。どうせまた弁当隠されたりするんだろうなぁ。


 でも先週までの俺とは違う。白露が居る。だから、どんな事があっても耐えられる。


 愛を知った人間があんな性根の腐ったカスに負──けるわ──けがない──


「ふぁ……んん」


 顔眠気で動かない体を無理やり動かして顔を洗う。


 そして、朝飯と朝のトイレを済ませ学校へ向かう。


「駆け込み乗車おやめくださ──」


 電車に乗った瞬間、気付く致命的な問題。財布がない。


 まずい、これでは今日もまたご飯n──


 いや、白露の家に遊びに行くときに何か買えばいいか。


 白露の笑顔も見れてご飯も食べられて母親との時間も削れる。一石三鳥!


『次は──』


 電車から降り、学校へ向かう。こんな終わった田舎の景色も後で白露に会えると思うと


 画匠の書いた絵のように輝いている……!!


「ふぅ……」


 教室に着いたが、


 やることもないので白露の自撮り写真をオカズにトイレの個室で致した。


 頭もスッキリするし、小も済ませられる。時間もちょうどいい。これ悪くないな。


 周りの迷惑……?知らない子ですね。


「気を付け、礼」

「「「おはよーございます」」」

「え〜、今日はですね」


 少々イラッとくる話し方の担任の話すらも今なら清々しい気分で聞くことが出来


 ……やっぱり出来ないわ。


 次の授業は化学か……あの授業眠くなるんだよな。


 ま、諸々の準備を済ませて座るかねぇ。


「今日はですね、化学反応式につい──」


 難しい内容なのに部屋を暗くして、スライドを使って平坦なペースで話されたらさぁ


 そら人間、眠くなるのよ。化学式……


 理系の人間はパズルパズル言うけどこんなのど──うやって解──けばえ──えね──


「ん、ぁ……?」


 もう昼か。よくバレなかったな。そういえば今日は差されない授業か。


 トイレ行きたいな……どうせ隠されるし行くか。


「ふぅ〜」


 なんだ?俺のクラスの方が騒がしいな。なんか起きてるのか?


 ま、昼休みだしなんか起こるか。


「ぁ……ごっ……」

「か、かぁっ……」

「ぁ……ぁあっ」


 な、なんで性根の腐ったカスととその取り巻きの女度共が泡拭いて倒れてるんだ?


 側にあるよは俺の弁当……?こいつらが俺の弁当を持っているのは分かる。


 いつも俺から隠しているからな。だが、それとこの光景が結びつかない。


次は1週間後です。

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