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第85話 ーー幽霊ーー

第77、78話を見ればこの作品の設定とかを見れるのでおすすめしておきます!


「…………」


「……はぁー…次は何だ?なんかあったのか?」


「い、いや…別に…」


 あんな話をされて普通に喋れるわけない。とにかく少し気まずくなってしまった。ケルトさんは少しも気にしてないだろうけど。


「あ、そういえば夏らしい事全然してなかったですね」


「んー?まぁそうだな。夏だってまだ半分はあるだろ。夏らしいことなぁー」


「ほら!あるじゃないですか!肝試しとか怪談とか!」


「お前ってそんなホラーが好きだったか?この前のゾンビでビクビクしてたお前が?」


「あくまで例えですよ例え!」


 話を逸らすのに必死だったがそこまで意味はなさそう。とにかく楽しいことで忘れたい。


「んじゃあ肝試し行くか」


「え?どこ行く気ですか?」


「ふっふっふ」


 ケルトさんが携帯を取り出して何かを検索するとそれを僕に見せてくる。


「えーっとなになに?史上初の絶叫スポット。呪われても責任取りません…何ですかこれ?てか星町ってここじゃないですか」


「そうだ。最近話題なんだぜ、幽霊が出るって。行ってみるのもありじゃねーか?」


「な、無しです無しです!」


「何やら面白そうな話をしておるじゃないか。我も混ぜんか」


 気付いたら後ろにいる、それがバクだ。今更驚かない。


「ふーむ。心霊スポットというやつか。良いじゃないか。今夜行こう」


「何でトラさんまで乗り気なんですか…」


「こいつ除霊出来るからな。最悪何かあっても平気だ」


「何で除霊なんて出来るんですか??」


「昔に寺で働いていた時期があってな。そん時に覚えたんだ。ちなみに霊も見えるぞ」


 実質的に霊媒師さんと心霊スポットに行くということ。それなら平気かとこの時思っていた。

 時間が経ち外はもう真っ暗。時間は9時だ。一通り支度が終わって外へ行く。


「相変わらず真っ暗ですね。電灯も少ないですし」


「星町は治安が悪いからな。電灯なんて壊れてなんぼだぜ」


「なんぼであって欲しくないんですが…」


 既に何か出そうな雰囲気だったが何事もなく目的地に到着した。


「着いたぞ。ここだ」


「うわぁー。いかにもって感じですね…」


 着いた場所は広い建物だ。ただほとんど崩壊していて廃墟になっている。よく見ると病院のように見える。


「ここは昔の病院だな。だいぶ広いから迷子にならないよう団体行動しよう」


「トラさんこの建物について知ってるんですか?」


「まあな。ここは病院だったんだが、ε(イプシロン)の襲撃の際崩壊した」


「じゃ、じゃあこの場所で被害者が…」


「あぁ、居たぞ。今もその霊が彷徨いてるって噂だ。恨むならここに居ないでイプシロンの星に行って欲しいがな」


「全くもってその通りだな。ま、幽霊でも何でも俺がぶっ飛ばしてやるよ!」


「幽霊に実体は無いですよ…」


 そんなこんなで僕らは中に入る。入り口の自動ドアは完全に割れている。稼働するわけでもないので割れている所から中に。ガラスの破片が飛び散ってるのでケルトさんに持ち上げられて入った。中はまだ綺麗だ。苔が生えてるわけでもないしカビのような匂いもしない。


「何だ、意外と綺麗じゃねーか。電気戻して稼働させりゃあ良いのに」


「そうもいかんのだろう。そこらじゅう穴が空いてるし…ほら見ろ、これは…」


 僕らが見ているのは床に空いた大きな穴。地面すらも削られていて底が見えない。上を見れば空だ。


「あの時は酷かったな。被害数も半端じゃない」


「この下にも死体とかあるんすかね。地下まで続いてるし調査も出来ないでしょう」


「………悲しいです」


 僕をじっと見たケルトさんは何を思ったのかこう言い出す。


「ちょっと下降りてくるわ」


「え?な?どういう意味だ?」


「すぐ戻るんで、じゃ」


 ケルトさんは穴にスッと落ちてしまった。僕は慌てて下を見るがもう見えない。ビームで照らそうともケルトさんに当たるかもと思い打てなかった。




「うっわすげー穴だな。ここからでも上が見えねー」


 下に来たのは良いものの、この空間だけ広い。まぁあいつら(イプシロン)の攻撃の影響だろうけど。案の定底には骨が転がってる。


「この40年間。ずっとそんなとこで寝てたのか。墓ぐらいは上で作ってやる。化けて出んじゃねーぞ」


 俺はイリウスの慈愛の影響を受けすぎてんのかもと思いながらも、骨を背負って力一杯飛ぶ。




「ケルトさん平気ですかね…幽霊に襲われてたりして…」


「あいつの事だ。それはない」


「そんなことより…さっきから声が聞こえませんか?俺だけですか?」


「声?……確かに。僕らが来た方向から近付いてるような」


 何の声か、何を言ってるかは分からないがとにかく音が聞こえる。自然から鳴るような音じゃ無い。


「そういえば…足音だけ聞こえないような…」


 僕がそう言うとその声は止む。みんなが息を飲んだその時、僕は意を決してビームで明かりを灯す。


「はぁー…なーんだ何も居ないじゃないですか!」

「呪 っ て や る」


 声のした僕の後ろを振り返ると…


「どわぁぁぁぁ!!!!!!!!!」


 正真正銘幽霊だ。男の霊だ。僕は急いで走り出すがトラさんにガシッと掴まれる。


「離して!!呪われちゃいますうわぁぁ!!!!」


「落ち着けイリウス。霊じゃない」


「何言ってるんですかトラさん!!!浮いてます霊です!!!」


 落ち着けるわけない。霊も止まってて何もしてこないが怖いものは怖い。


「はぁー…霊用の結界を張っていた。こいつがここに居れるってことは霊じゃない」


 僕は涙を流しながら信じる。


「…!線が見えます。誰かの能力?」


「そういう事だ。線を辿れるか?」


「は、はい…」


 僕は種が分かったことで安心する。霊が消えない内に早く探さないと。


「おーい遅くなったな。途中ですごい叫び声聞こえたが」


「ケルトさん!って…骨…」


「後で埋めてやんだ。後なんだ?そこの出来損ないの幽霊みたいなやつ」


「今その能力者を見つける所だ。早く来い」


「行こっかバク。ん?バク?………気絶してる…」


 ケルトさんは骨を背負い、トラさんはバクを背負い病院内を歩く。線が見えれば位置の特定なんかすぐだ。


「あ、居ました」


「なに!?何で俺の場所が!?」


「おいお前。殺されたくなければ全部話すんだな」


 幽霊の能力者はすんなり話してくれた。


「つまりは…最初はいたずら半分で驚かせてたけど、それで結局楽しくなる人が多いからポイントが貯まると。いたずら好きだしポイント貯まるしで最高だからこうやって驚かせてたって事ですね」


「そういうことです…すいませんでした…」


「まぁ特に害ねーし。放置で良いか。そういやお前の能力なんなんだ?」


「あ、俺は『幽霊を作り出す能力』です。幽霊が見たものも俺が見れるので、索敵とかの観点で言えば強いです…ただ戦闘には不向きなんでこうやってポイント稼いでます…」


「仕方ねーから秘密にしといてやる。だが、ここで死んだやつを侮辱するようなことは許さん。それは覚えとけ」


「は、はい!ありがとうございます!」


 ということで今回の幽霊事件は解決した。


「その骨…明日まで家に置いとくんですか?」


「当たり前だろ。この時間に墓地で墓作りなんて出来ねーよ」


「その骨が動き出したらどうするんですか!ん?」


 今後ろに誰か通った気が…


「どうした?急に後ろ向いて」


「…いや、何でも無いです」


 自分の生活圏に入ってきた人に対して、驚かしてくるだけなんて結構優しいんじゃないですかね。


ーーーーーーーーー次回予告ーーーーーーーーーー


「夏と言えばここだろ!海だ!」


 舞台は海。2泊3日の旅行だ。海なんて初めて行きますけど…危険がいっぱいだと嫌ですね。ケルトさんはノリノリだけど何が待ってるんですかね。あ、僕は海洋生物を見たいので行ってるだけですからね。


            次回 『ーー魚人ーー』

ちょっとでも、先が気になる!おもしろい!と思いましたらブクマ、感想などしてもらうとモチベになりますm(__)m

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