表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/327

第71話 ーー参加者は全員 後編ーー

「くっ…!」


 何とかビームで攻撃するが足場が不安定なせいで狙いが定まらない。当たる気配もない。あの人はどうやってあんな上手く立ってるんだ?


(さっき言ってたセリフ…運転士さんも寝てるんだろう。だとしたら止めれるのか?この人も黙って見てる訳じゃなかろうし僕1人で止めれるのか…こういう時こそ…!)


 僕はビームを思いっきり上に上げる。天高く登ったビームは誰の目にも入るだろう。そう、ケルトさんやトラさんにも。


「ん?何でそんな事を?あー、仲間を呼ぶ合図か何かか」


(まずい!この人…思った以上に強い!)


「んー。仲間来たら厄介だよな〜。でも電車の上なんて探せないと思うけど…」


 その人は急に攻撃してきた。赤黒い煙を僕に向かって飛ばしてきた。


「止められるのも困るし、ここでみんなと眠ってもらおうかな」


 何とか不安定な足場で煙を避けるがいつ当たってもおかしくない。


(この煙…多分歪みじゃ防げない…浮いたら浮いたで僕だけ置いてかれることになる!お願いケルトさん…早く来て…)


 一方ケルトさんは、


「あれー?おっかしいなー。確かにここでビーム打ってたと思ったんだが…何もねーぞ?」


 電車だとは思わず電車が通っていた場所の周りを散策していた。

 しばらく避け続けていたが、あくまでこれは相手の耐久戦。僕の勝ちは電車を止めることにある。このままじゃ絶対に負ける…


「くっ!何回も何回も…良い加減にして下さい!」


 特大のビーム打った。電車の上全体に攻撃出来てこれが最善策だと思ったから。出来ればこの人を殺したくなかったけどやるしかなかった。でも、その攻撃は当たらなかった。


「な、何で…?」


 その人は空に浮いている。おかしな話じゃない。神力があれば誰でも飛べるから。でもさっきからこの人は空気抵抗も無いように扱っていた。もしかして…


「あなたの能力は、赤黒い煙を出す事じゃない…〈空気を操る〉ことか!」


「正解!気付くのに時間がかかったね。でももう手遅れだ。この電車は既に最高速度。今からブレーキをした所でぶつかる。持ち上げでもしないと不可能だよ」


【次は、終点、ルミナス湖。ルミナス湖です】


「そんな…もう間に合わない…」


(ダメだった…救えなかった…誰も…)


「諦めるには速いのではないか?」


「その声は…バク!」


「おーい!遅くなっちゃった!ごめんごめん!」


「ピルス君も!?何で…ってか足早くない?」


「もしかしてって思ってさ。ビームも見えたし。足はまぁ…火事場の馬鹿力ってやつ?」


「良く分かんないけど…でもこれじゃあどうやっても…」


          ゴンッ!!


「うわぁぁ!!」


 急に電車が傾き大きく揺れている。心なしか速度も落ちてるように見える。


強制電話(コンペルコール)。よし、これがブレーキボタンだの。トラ!もう少し耐えてくれ」


「くっそ!!!何で俺が電車なんぞ止めなきゃならんのだー!!!!」


 バクが車掌さんの後ろへとテレポートしブレーキを押した。先頭で電車とぶつかってるのはトラさんだ。


「トラさんが止めてるんですか!?死んじゃいますよ!」


「あぁ!?!?この俺がぁ…死ぬわけねーだろぉぉぉ!!!!!」


「うわぁ先頭車両持ち上がってる!」


 バクもトラさんもピルス君も居る。今ならこの人に勝てる!そう思ったのも束の間だった。


「はぁー。ダメか。もう良いよ」


「どういうつもりですか!」


「いや、今回は引かせてもらう。電車止めるほどの化け物が居るとは聞いてないし。何よりこれは勝てないや。バイバイ」


 その人はハコニワの中に入って逃げてしまった。あくまでここは動いてる電車の上。その人のハコニワに行くには戻らなきゃいけない。


「そんな時間ない…僕も手伝います!」


 僕は神力を布のようにして電車を包む。布を掴むように浮き上がって空気抵抗を受ける事で何とか電車が止まらないかという算段だ。


「俺も手伝うっす!」


 ピルス君もトラさん側から抑えて電車はキィキィと音を立てて止まろうとしている。もう終点は目の前。僕は既に見えている。


「とーまーれー!!!!!!」




 間一髪。トラさんの踏ん張っていた足が壁に当たっている。線路はボロボロ。しばらくは運休だろう。


「疲れたー」


「すまんなイリウス。気付くのが遅れた」


「全然良いよ〜。止まったし」


「それであの者はどこ行った?」


「あの人は敵だよ。ハコニワに入って逃げちゃった。追いかける暇無かったから倒せなかったけど」


「なるほどの。トラもピルスも良くやった。お主もだぞ、イリウス」


「…うん!」


 僕は満足げだがそれと裏腹に…


「くそ!!」


「うぇ!?ど、どうしたんすか…?」


「電車に負けた!!!」


「争うものじゃないと思うんすけど…」


 とにかくみんな元気そうで良かった。駅員の人には色々聞かれたがケルトさんの名前を出すと事情聴取も30分で終わらせてもらえた。


「それですっごい大変だったんですよ!!ケルトさんどこにいたんですか!!」


 僕は駆けつけてこなかったケルトさんに怒っている。当たり前だ。ビームだって上げたのに…みんな死ぬ所だったのに…


「あーえっとだなー…マジですまん…」


「すまんじゃないですよ!ピルス君だってこっち来てくれたんですからね!大体いつもいつも何で・・・」


          30分後


「はぁー。もう!分かりましたか!」


「あ、あぁ。分かった…本当に悪かった。いや、悪かった…です」


「みんな無事だったから良かったですけど…あの能力者さん。また同じような事しないと良いですけど」


「空気を操る能力者か。聞いたこともねーな。てか他人なんてどうでも良いだろ。お前のこと狙ってたわけじゃないんだ…し…」


 僕はまたまたすごい剣幕でケルトさんを見る。また30分叱ろうかと思ったが流石に僕も体力の限界。


「結局の所…能力者もそうでない人も、死んじゃう可能性は一緒…ですかね」


 能力者同士の殺し合いはおかしな事じゃない。でも一般人まで巻き込むなんて…神様はどうしてレベルを奪えるようにしたんだろう…いくら考えても謎は解けない。


ーーーーーーーーーー次回予告ーーーーーーーーー

「目標?」


 今回電車を止めることになったイリウス達。当初の予定では煌牙組の会議に行くはずだった。こんなことがあった後だが、会議は予定通り開始される。みんなと話して、イリウスは何を得る?

 僕は怒ってます。ケルトさん、あんな時に限って来ないんですから。


           次回「ーー近況報告ーー」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ