表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/326

第50話 ーー狼ーー

「ふえ〜。大変だったよ全く!スキューについての説明もいっぱいいっぱいだし!何で僕だけこんな目に…」


 自室にて独り言を漏らす。ふにゅーとほっぺを膨らませてみてはため息を吐いたり、疲れてしまった。


「もう…ケルトさん何か様子変だったし…いつも冷静に解説するのにスキューにはちょっと厳しそうと言うか…」


 スキューの意思があることに気付いてから少しおかしかった。スキューの事を下に見てるというか何というか。


「悩んでても仕方ないか。スキューについては神様が調べてくれるみたいだし、僕は気ままにしておくか!」


「イリウス、良いか?」


 ドアをゆっくりと開けて顔をちらっと見せながらケルトさんが入ってきた。


「リビング来てくれ。少しみんなで話がある」


「急すぎでは…大事な話そうですね」


「あぁ。大事だとも」


 僕は連れて行かれて椅子に座った。みんな厳格な顔をしている。


「よし、みな揃ったな。今回は大切な話があって改めて集まってもらった」


「大事な話ってどんな話?」


「それは今から言おう。今週末、、後3日だ。この日…イリウスが1人になってしまう!」


「……そんだけ?」


「大事であろう!もしイリウスがお留守番をしている間に敵でも来たら…居ても立っても居られん!」


「ケルトさんは何かしに行くんですか?」


「俺とトラはちょっと稼ぎにな。流石にお前を連れてく訳にはいかないしな」


「我は会議だ…連れて行きたいのは山々だが…機密事項が多くてメンバーのほぼ全員がお主に反対しておるのだ…『煌牙組のやつは信じられないー』と」


(多分ライさんだな…)


 みんな真剣に悩んでるようだけどそんなに心配な物か…


「僕なら平気ですよ。もし悪党さんが入ってきてもやっつけちゃいますよ!」


「馬鹿言うな家捨ててでも逃げろ。鍵はちゃんと閉めとけよ。宅配でも開けんじゃねーぞ」


「スキュー呼んどけば平気ですよ!」


「……でも………いや、呼ぶな!」


「えぇ?どうしてですか?何でケルトさんスキューの事嫌いなんですか!良い子じゃないですか!」


「それは…色々だ!」


 何か怒ってる感じがしている。流石の僕でも困った物だ。


「ケルトは嫉妬しているんだぞ。自分より可愛がられてるスキューに」


「ん…んな訳ねーだろ!俺が嫉妬なんて!」


「あらら〜。まぁ仕方ないですね!ケルトさんもかわいいワンチャンですからね〜」ナデナデ


「あ……」


 バクの一言と同時に一瞬で空気が凍りついた。肌に感じた。瞬間的に殺気が満ち溢れ鳥肌が止まらない。急にケルトさんを撫でていた腕を力強く掴まれビクッと体を揺らす。


「イリウス、初めてだから特別に許してやる。俺は犬じゃねー、狼だ。あんな人間にキャウンキャウン言って尻尾振ってるような種族じゃねー。2度と間違えんなよ?」


「は…はい…!」


 あんな顔初めて見た。結構本気で怒ってた…


「全く気を付けろイリウス…ただでさえ狼はプライドが高いのだから…」


「あ?俺のどこがプライド高いって?言ってみろや主人」


「怒りの矛先が我に…」


 ケルトさんが犬科の動物なのは分かってたけど狼だとは…トラさんくらい分かりやすかったら良いのに…


「あれ?じゃあピルス君も…」


「あいつは犬だ。何犬かは分からないがな」


「あ、そうなんですね」


 また一個ケルトさんについて知れてよかった。それにしても、何でケルトさんはスキューが嫌いなんだろう?


「まぁお留守番くらい出来ますよ!僕は平気ですから、3人とも頑張ってください!」


「晩飯には帰ってくるからな。すぐ作るからな。昼飯は用意しとくから温めて食うんだぞ」


「まだ3日前ですよトラさん…」


 みんな心配してばっかだな〜。心の中では嬉しいけど恥ずかしいから隠しておく。当日はスキューと一緒に過ごしとこ。

 そうして訪れた当日。


「じゃあ行ってくるからな。いつでも電話かけろよ」


「別世界だから繋がりませんよ」


「こっちに来ても良いからな」


「どこの世界か分かんないですよ」


「我々の集まりの場所に駆け込んでも文句言わんからな」


「距離遠いからそっち着く頃には殺されてると思うよ」


 そんな事で僕1人の時間が始まった。朝から誰も居ないのは珍しく、静かな時間に身を浸らせた。


「何にもすることがないのです〜、ふぅぇ〜」


 のんびりとソファに寝転がるがすぐに飽きる。眠くもないしやる事もない。正直暇だ。


「ちょっと早いけど…サモン!スキュー!」


「ンゴォォォォ!!!!」


 魔法陣からスキューが出てきて左右や後ろを確認している。何もないからか僕の方を向いて顔を傾ける。


「今日は戦うためじゃないよ!番犬?的なものやってほしくてさ!僕が危ない目に遭わないよう守ってくれる?」


「ンゴ!」


 僕の言葉が分かっているようで元気にンゴと言う。とりあえず今やる事がないからスキューと遊ぶことに。


「うわ〜ははは!すごいすごい!」


「ンゴンゴ」


 スキューの大きな手に乗ってみたり、身体と離れている手がどうなってるのかいじってみたり…


「飽きた」


 退屈が1番な敵だと知った。こんなんなら悪党さんの1人や2人…とか思ってしまったり。


「ん?この線…」


「ンゴォ!!」


「うわ!びっくりした!どうしたの?」


「ンゴンゴゴ、ンゴォぉんゴンンゴ」


「えーっと、スキューがやったの?罠か何か?」


「ンゴ!」


「なるほどね。スキューはすごいな〜」


「ンゴォ…」


 どうやら目の部分を撫でると落ち着くらしい。スキューは僕と居るのが嬉しいらしい。幽霊のような下半身を尻尾のように振っている。


「でも飽きたな〜。スキュー何か出来たりしない?」


「ンゴ……!ンゴンゴ!」


 何かしたと思えば僕の神器を取り出して神力を込め始めた。


「切れ味が良くなるだけだと思うけど…」


 何も起きないと思ったがまさかの剣が丸まった。


「!?!?何それ!」


「ンゴォ…?ンゴ!」


 スキューが丸まった剣を盾のように構えるとバリアが展開される。こんなのがあるなんて初めて知った。


「これって人の攻撃防ぐんだよね。もしかして強かったりする?するよね…こんなのあるんだ」


「ンゴ!」


 スキューが発見した神器の新たな力。僕が知らなかった物を発見したことで嬉しそうだ。それにしても何で分かったんだろう?


「ンゴゴゴゴ」


 急にバリア展開した剣にビームを打ち始めたが、全て防ぎきっている。バリアの性能も高いんだろう。これは強いんじゃないのか?


「もしかして僕って最強だったらするのかな…物理攻撃も防げるの?」


「ンゴォ!!!!」


「うわ!急すぎるよ…」


 同じくバリア展開してある剣を殴るが守られているようだ。流石に反動は受けてしまうがトゲ系のやつを防げると考えると強い。


「ほんとすごいね。よく発見できたじゃん!」


「ンゴォ…」


 褒めて撫でてを繰り返していた。結局悪党さんは来なくて何も変わらない1日が終わる。神器の事はケルトさん達には黙っている。修行の時にびっくりさせよう

第50話になりました!ここまで続いたのも読者さん方のお陰です!これからも投稿するのでお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ