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第2話 ーー初めての修行 後編ーー

「はっはっは!じっとしていては我は倒せぬぞ?」


 前回バクと修行をすることになった僕。想像以上の速度で動かれていてとてもじゃないが攻撃を当てれるとは言い難い。でも僕にはある作戦があった。


(ん?何をするつもりだ?遂に何もしなくなったが…まぁ良い。諦めるのならトドメを…)


 バクがトドメを刺そうと思った時、すぐ異変に気が付いた。


「…これが僕の編み出した技!食らえ!定まらない狙い(アンロック)!」


(ふむ、自身をドーム状に歪みで囲い、周りにビームを放つ技か。それならば確かに隙は少ないし当たりやすいだろう。だが甘い!)


 バクはこの程度の攻撃朝飯前という風にスラスラと躱す。僕だってその程度予想済みだ。ここからが本番…


「その程度で倒せると思ってるのか?ビームの密度が全然足らんしこんなんじゃ……」


「やっと溜まった。今度こそ食らえ!定まらない狙い(アンロック)!」


 僕は溜めていたビームを一度に放つ。その量はさっきの比にならない。


(この密度は関節を外そうと避けられんな。後ろに逃げれば余裕だが…そこまでする必要も無かろう)


 バクは盛大にイリウスのビームを受ける。殺傷能力は少なく服が焦げて体に火傷を負ってるレベルだ。


「バク!大丈夫?」


「ん?問題ない。それにしてもようやったの」


 僕が心配するとムクッと起き上がる。特に痛がっている様子もない。


「えへへ〜」


 僕は褒められて嬉しい気分だったがそうでない人も居る。


「ちょっとご主人様!あんなん避けれたでしょう?何で当たったんですか」


「避けれるわけないであろうあの密度で」


「下がって回れば良いじゃないですか!」


「ただの修行にそこまでする必要などないであろう!」


 バクとケルトさんが喧嘩をし始めて僕は困惑気味だ。そんな中トラさんが終止符を打ってくれる。


「2人とも落ち着いて下さい。ケルト、お前はやりすぎだ。イリウスにどれだけ求めているんだ」


「うっせー。てめーみたいに甘やかされて育ったやつには分かんねぇよ。イリウスはてめーみたいにはしねぇからな」


 バクが「あ、」と言った気がした。トラさんの表情がどんどん怒りに変わっていってる。多分ケルトさんが地雷を踏んだんだろう…


「貴様、今何と言った?甘やかされただと?それは俺の過去を知っての愚弄か!」


「あぁ知ってるとも、てめーは甘やかされてるからそーんな間抜け面して生きれんだろうけどイリウスはちげー。頭が良い上に覚えんのだって早いんだ。こんな逸材をお前みたいにする気はねーよ!」


「もう黙れ。殺す」


「やれるもんならやってみろ!」


 どんどんエスカレートしていき収集が付かなくなってきた。


「ちょ、ちょっとバク!大変なことになってない!?」


「いつものこと…と言いたい所だが、トラがマジギレしておるの…こりゃあいつもより酷い怪我になりそうだ…」


「どうにか止めれないの?」


「もう無理だ。巻き込まれる前にさっさと移動するぞ」


 バクに連れられてまたもやこの前と同じ位置に。何とか止めようと思うがやはりあの手段しかない…


「ねぇバク。僕がテレポートした時あったじゃん?あれってどうやったのか原理とか分かるの?」


「あぁ分かるぞ。急に何だ?」


 何とか勘付かれないよう頑張る。作り笑顔は得意だ。


「えへへ〜。教えてもらっても良い?」


「あそこにテレポートは絶対にしないこと。約束するなら教えてやろう」


「分かった!約束する!」


 へへへ。


「よし、まずお主は歪みを操れる訳だ。そして、空間と言う概念的な事すらもお手の物ときた。ならば距離はどうだ?」


「距離?」


「そう、距離を歪められるとしたらテレポートも可能だ。お主の歪みは方向を変える力があるがもっと上手く使えば距離が変わる。

 簡単に言うと、ボールを投げて10メートル先の的に当てるとしよう。ただ、ボールのルートに歪みがあったら、実際にボールが飛ぶ距離は10.0001メートルになるかもしれん。はたまた9.9999メートルかもしれんな。空間を歪ませれば距離も変わる。それを応用するんだ」


「えーっとつまりは空間の歪みを行きたい場所まで伸ばして調節出来れば物理的に距離を0に出来るってこと?」


「そう言うことだ。だが人間の脳ではそんな処理出来るわけがない。お主自身の距離に対する考えを歪ませろ。お主が行きたい場所までの距離を思い浮かべ、歪ませ、0にする。そしたらそのイメージを現実に持ってくるんだ」


 何を言ってるのか半分理解出来なかった。


「何それむずすぎるよ!」


「容量は神器と一緒だ。神器は自分で思い浮かぶ事で神力に持って来させる、これが原理だ。それとほぼ変わらん。お前の距離の概念を歪みを通して0にし、神力に持ってきてもらう」


(うーん。歪みを通して距離を0に…そうだ、神器を作る時は確か…自分の手に持ってるイメージをすれば出てくるんだ。じゃあ僕が行きたい場所に居るイメージをすれば…)


「ほれ、ケルト達が動くぞ」


 2人は一斉に走り出し、またもや衝突する。

       ところだったが、


(歪め!)


 僕はバクに言われた通り(?)実演した。その結果、またもやケルトさんとトラさんの間に…


(だから何で!)


(何で!)


((イリウスが来るんだよーーーー!!!))


 このパターンは前回と同じだ。ケルトさんもトラさんも完全に嵌められた。


「ご主人様!ちゃんとイリウスを見ておけと!」


「テレポートを使われたのだ!我は使うなと言ったぞ!」


「イリウスが使わない訳ないでしょう!前回ので学んでるんですから!」


「そんなこと我に言われてもどうしようも出来ないだろう!子守りにも限度があるのだ!」


 ケルトさんとバクはギャーギャー騒いでいて話が出来そうにない。


「テレポート、感覚を掴んだのか?」


「え?はい!何となーくそんな感じがします!」


「そうか、良かったな」


 僕はトラさんに頭を撫でられて嬉しいがやっぱり喧嘩はしてほしくない。


「ケルトさん!トラさん!喧嘩はもうやめて下さい!」


「何度も言ってんだろ?ガキが口挟む事じゃねー」


「悪いことは言わないから傍観者で居た方が良いぞ」


 ケルトさんとトラさんはこんな時でも睨み合っている。こう言う時はどうすれば良いのか…


「じ、じゃあ、僕と勝負して下さい!」


「「「は?」」」


 みんな分かっていないような顔をしている。僕も焦って変なことを言ったのは自覚しているが、これ以外に考えが思い浮かばない。


「2対1で僕と勝負してください!僕が勝ったらもう喧嘩はしないって約束してください!」


「負けたらどうすんだぁー?」


「ま、負けたら…」


「毎日俺の地獄修行。文句ねーな?」


「わ、分かりました!」


「ん?待て、もしかして俺がケルトと組むと言う事か?」


「そうです!」


(ボコボコになってしまうじゃないか…)


「まぁイリウスの事ボコしてからトラの事潰せば良いしとりあえずはターゲットはお前だな」


「の、望む所です!」


 ついつい勝負を挑んでしまった僕。果たしてどうなるのか。

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