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第17話 ーー新しい組織ーー

 昨日は行ってから早々煌牙組への入団試験をやらされて大変な一日だった。とりあえずは勝って煌牙組にいつでも入れる状態までいけた。今日はバク達に着いていく日だ。バク達はケルトさん達みたいに怖い顔してないかな…

 そんな不安や興味を抱えたまま着いていくことになった。


「ねーバク。バク達の組?ってどんなとこなの?」


「我々はヤクザじゃないし組じゃないぞ。そうよの〜、個性溢れてる所だぞ。自己紹介をするだろうからその時に分かるだろう」


「怖い人居ない?」


「ははは。ケルトの所で酷い目に遭ったようだな。全員怖かっただろう?」


「はい…戦う事にもなりました。けどそんなに強くなかったです」


 バク達は首を傾げる。


「そう…なのか?まぁそうだろう。こっちでは戦うなんてしないから安心しておれ。と言うかそれ何で戦ったんだ?」


「入団試験らしいよ」


「もうやったのか…気が早いの〜」


 何はともあれどんな事があったのか僕は明確に話した。どんな技を使ったのか、使われたのか、戦い方やバクの神器の事も。バグ達は所々首を傾げていたが後半は納得したように頷いていた。

      一通り話し終わった後、


「もうすぐ着くぞ。あそこと違って人通りは多いからソワソワせんで良いぞ」


「え?あぁ違うよこのソワソワは。ケルトさん大丈夫かな〜って」


「行くとき喚いていて面白かったな」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「絶対に早く帰ってこいよ!何かあったら小さい声でも良いから呼ぶんだぞ!耳すませとくからな!寒くなったらこれ着ろよ!それで…それで…」


「もう、そんな心配しなくて大丈夫ですよ!トラさんとバクが居ますから!」


「俺が居ないと心配だっつーの!」


「全くお前は心配性だな。もう少し自立というのをな…」


「あー?自立なんぞしなくても生きてけるっつーの」


「それを過保護と言うのだぞ…準備が出来たなら行くぞ」


「あ!まだこの防犯グッズ持たせないと…」


「僕の身体より大きいじゃないですか!勘弁してください!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「先が思いやられるのです…」


「それだけ愛されておる証だ。喜んでおいて損は無いだろう。着いたぞ」


 着いた場所は扉の前。普通の家と言うより大きめの施設みたいだ。木造で暖かい感じがする。

ドアを開けるとカランと言う音か鳴り、一歩踏み入れる。


「よーお主ら、急に悪いの〜」


「緊急招集なんてかけるから何事だと思って待ってたが…何だその態度は!」


「落ち着いてライ。うるさい」


「まぁまぁ可愛らしいドッペルゲンガーさんだこと」


中には何人かの人がいた。

 1番最初に喋った人は人間…なのかな?身体が小さめに見える金と黒が混ざった髪色の男の人。多分怒りっぽい。

 2人目の人は青くて長い髪の女の人だ。すごい冷静そうでお化け屋敷でも驚かないタイプだ。毒舌そう。

 3人目の人は…ヘビみたいな人。メデューサって言うのを聞いたことある。あれを綺麗なお姉さんにした感じの人。優しそう。

 まだ話してない人も居るが獣人さんはトラさんしか居ない。身体の圧が少ないから確かにやさしそう。


「この者はドッペルゲンガーなんかじゃないぞ。イリウスだ、自己紹介してみろ」


「僕イリウスです!10歳!バクの弟です!」


「あら、弟さんが居たの?そんなの聞いてなかったけど…まぁ良いわ。私は『メーデ』。見ての通りメデューサの混血よ。あら?」


「何故我の後ろに隠れるのだ?」


(見られたら石化するのです…)


「ふふふ。石化の力は受け継いで無いから安心して良いわよ。私の能力は<蛇と会話する能力>。みんな出ておいで」


 メーデさんがそう言うとワサワサと服や髪からヘビが出てくる。


「うわぁぁぁぁ!来ないでください来ないでくださいぃ!」


 僕はこっちに向かってくるヘビから避ける為にトラさんの上に登る。


「メーデ、あんまりからかうな」


「うふふ。可愛らしいものだからヘビちゃん達も気に入ったみたいよ。その子達は噛んだりしないから平気よ」


 とはいえ怖いからトラさんの上から離れないようにする。


「ビ!」


「ぬわぁぁぁあ!」


 登ってきた1匹の緑色をしたヘビが僕の目の前に来る。噛まれる!と思ったけど顔をぺろっとして肩に乗ってきた。


「あら、その子が懐くなんて珍しいわね。その子、私にも懐いてくれないのよ?言う事は聞いてくれるけど愛想が良くないと言うか…」


「…かわいいです」


「ビ〜」


 僕は肩のヘビを撫でるとヘビも喜んでる様子だ。


「めんどいから話進めんぞ。俺は『ライ』だ。能力も言うなら<光の速さで走る能力>だな」


「強がるな。<速く走る能力>だろ。お前が光なら俺はどうなるんだ?」


「な!お前あんまそう言うの言うなよ…」


「ライが強がるのはいつもの事でしょ。私は『アイ』。<冷気を操る能力>よ。自身の身体も冷えちゃうのが弱点ね」


 青髪の女の人はアイさん。黒と金の髪色の人はライさん。メデューサの人はメーデさん。覚えとかないと。


「お主らはしないのか?」


「先に言えガキ」


 耳と尻尾が生えている人間さんが怖い顔で悪口を言う。トラさんが怒ってるのをひしひしと感じる。僕は素直に自己紹介を始める。


「ぼ、僕イリウスです!10…」


「それは聞いた。能力だ能力」


「てんめーなぁ…」


「トラさんストップ!ストップです!僕は<歪みを操る能力>を持ってます!」


「へー。俺は『シュウ』。獣人じゃなくて人獣だからな。能力は<物体を柔らかくする能力>だ」


 シュウさん…耳と尻尾が生えてて見た目が人間な人は人獣って言うのを初めて知った。

 これでとりあえず全員の自己紹介が終わった所だ。

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