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第153話 ーー協同作戦 後編ーー

        急がないと、、、


 僕らは城の廊下を走る。この城にいることは分かっているが具体的にどこにいるかは分からない。早く探し出して捕まえないと。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ははは。こりゃあ面白いことになるな。俺も参加しちゃおうかな〜」


 鉄壁の奧は大量の人。恐らく公安だろう。俺的にこの作戦、正直どうでも良いんだよな。でもまぁ、面白そうだからやる。

 ドローンに映し出された外の光景は面白い。いつも変わってばかりだ。


「さーてと、作戦開始までもう少しだし、持ち場に戻るか。無いとは思うけど、もし公安の奴らが入ってきたらその時に…ん?」


 俺の携帯が鳴る。王直属の執事からだ。


〔やっと出たか。外の状況は知っているな? なら早く持ち場に戻れ。一つ言っておく、決して持ち場を離れるんじゃないぞ。お前はあの作戦だけ達成すれば良いんだ〕


「ほいほーい」


 ちぇ、俺も遊びたかったな〜。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「ここは…」


 僕らが全力で探したが見つからない。大きな扉があったから入ってみたが、そこにあるのは機関車みたいだ。


「これって何?何のために機関車?」


「さぁのぅ。何かに使っていたのではないか?それにしては線路の跡もないが…」


「それは機関車であってるよ。何のためかはこれから分かる」


「「!?」」


 後ろから声がした。パッと後ろを振り向くと、そこにはガスマスクが。


「あ、君達か。久しぶりだね。まさか侵入者として出会っちゃうなんて」


「エアス…!」


「俺の名前知ってるんだ。じゃあやっぱり作戦目的?」


「殺人鬼についてだ。知ってる事を全て教えろ!」


 エアスの顔が曇る。ガスマスク越しでも分かる。


「…そっちか。じゃあダメだ。遊びじゃ済まない」

(時間稼ぎしなきゃな)


 エアスはまだ何かを企んでいるようだ。不可思議な動きをしたと思えば機関車の上に立っている。


「ちょっとだけお話しようよ。まずは聞きたい、俺について誰から聞いた?」


「言えない」


「うーん。ピカソかなぁ。あいつなら俺の事知ってるし。前も会ってるから能力とかは知られてるよね〜」


「一体何だ?べらべらとうるさいな。お前が答えるのは殺人鬼についてだけで良い」


「時間稼ぎは無理そうか。んじゃ、始めよっか」




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「隊長、突撃準備整いました!いつでも門を開けます」


「分かった。急いだ方がいい。あと一時間だ」


 仲間はみな集まった。突撃準備はOKだ。あの2人を見つけたらただちに保護、ロボットはみな潰す。


「いきます!3、2、1!」


 門がゆっくりと開く。その様に驚いた観光客も居るが、生憎巻き込むつもりはない。こっちの能力で侵入を禁止する。俺らは一斉に入っていく。ドローンや警備ロボットが襲いにかかるが、所詮はロボット。硬いだけの鉄の塊だ。攻撃部隊から見れば造作もないこと。それにこっちには…


「マグネット!」


 この人がいる。能力『マグネット』、金属で出来ているものを引き寄せたり押し返したりする。今回の任務にピッタリだ。ここはこの人に任せて、俺らは先に行かなくては。

 城の中から来る大量のロボットも、俺らの攻撃部隊がどうにかしてくれる。だとしたら城の住人を逃げられないよう確保することが最優先。走って城へと向かうが、城に近づくほど大砲や銃といった武器まで持ち出しているロボットが待ち構えている。まだ攻撃部隊は来れていない。このままじゃ…


「隊長!ここは俺らでどうにかします!先に行っててください!」


「お前達だけで何が出来る!」


 タイチはUSBメモリをロボットに差し操る。だが数の利には敵わないはずだ。それにサイスは余計何も出来ないだろ。


「俺の心配はしないで下さい。いつでも連絡は取れます。それに、ここから攻撃部隊に攻撃される方が厄介です。早く2人と王を見つけて来てください」


 今は迷ってる暇なんてない。俺の能力は生き物しか小さく出来ないんだ。すまん、2人とも。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「始まったか」


「外が騒がしいですね。何があったんですか?」


 列車の上でうろちょろ歩いているエアス。今すぐ攻撃をするべきなのか、分からずにいた。


「公安のやつらが突撃してきたんだよ。俺らの作戦を止めるためにね」


「作戦…?ガスを使うってやつか。でも残念だね。もう僕らが阻止しちゃったし」


「どうしてそう言える?まだ何もしてないぞ?」


「僕ら2人と、お前1人。例え増えたとしても勝てる。お前1人に苦戦なんてしない。バク、あとどのくらい?」


 念の為こいつらの作戦開始時刻を確認する。僕の予想だとあと1時間はある。それだけあればこいつを倒し切ることなんて余裕だ。


「後1時間だ」


 やっぱり。それだけあれば余裕で…



 いや、待て。そもそも何で1時間前にこいつがここに居るんだ?この列車は恐らく作戦に使うもの。上が攻められているんだったらギリギリまで戦わせた方が…!!!!


「まさか…!」


「はははは!そう!そのまさかだよ!」


 ガタっと列車が動き始める。予想外の事にバクも僕も上手く把握出来ない。


「開始と言うのは、破壊の開始。つまり、1時間後には全員ぐっすり寝てるってわけだ!」


 何とかバクを連れて列車に乗る。早く片付けないと。ビームを打つが当たる様子はない。スピードがつくとますますやばい。


「今すぐ止めろ!」


「嫌だね!」


 僕らの車上戦が始まる。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ん?あれは?」


 立ち込める煙、動いている。まるで列車のように…。あの方向、まさか。

 俺は急いで向かう。頼む、間に合ってくれ。


ーーーーーーーーーー次回予告ーーーーーーーーー

「絶対に止めなきゃ!」


 全ての情報を手に入れていたイリウス一行。上手く行っているように見えていたのは全て嘘だった。このままだと慣れ親しんだ街が全て破壊されてしまう。殺人鬼の情報の為にも、エアスを捕まえなくては。

 そんなこと絶対にさせない!電車の時のリベンジ…良い機会です!


            次回「ーー車上戦ーー」

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