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第148話 ーー前準備ーー

「ってことでさ、メカトリスってとこに行くんだ!」


 僕は部屋で待っていた幽霊のナビ、筆のペグにことの発端を話す。この2人は殺人鬼を捕まえるために集まった仲間だ。ちょっと独特だけど大切な仲間だ。


「勝手に事を進めないで欲しいんだけど…まぁ良いわ。それで?私達は何をすれば良いの?」


「そうだそうだ!俺を雑に扱うんじゃねー!」


「別に雑に扱ってないじゃん。2人には一緒に来てもらおうと思ってね。何やら危ないとか何とか…」


 ナビは偵察が出来る。ペグは絵で描いたものを実現出来る。ナビに関しては幽霊だから誰にもバレない、すごく優秀だ。


「僕が死んじゃったら殺人鬼追えないんだからね」


「「…」」


 2人とも何かと反抗的だったが目的は同じ。そして僕頼りなのも同じ。だからあんまり反抗は出来ないみたいだ。それはそうと、確かにナビの言う通り、あっちのことを知らないと何をさせれば良いか分からない。メカトリスについて知ってる事を教えてもらわなきゃ。


「良いぞ。メカトリスについてだな」


 流石バク。無駄に長生きしてない。


「とにかくメカメカしてる所での。そこら中にロボットが居るんだ。案内ロボットとか、お話ロボットとか、遊びロボットとか。近未来的と言えば分かりやすいかの」


 なるほど、機械都市と言われるだけはある。とても便利そうな街だ。


「だがのう。それなりに警備も厳しい。ドローンがそこら中に飛んでいて怪しい行動は出来ないんだ。普通にしているだけの一般観光客なら最大限もてなされるが、組織の情報を盗もうとするとか、ロボットを獲ろうとするとか、そんなことをすれば即警備ロボットが集まる。そのまま退場だ」


「それって僕ら平気なの?」


「問題はない。人を探しているだけだからの。ただ、もしガスマスクの男があの街の重要人物だったら我々の方が危うくなる。トップの連中の悪い噂が絶えんからの」


 メーデさんの言ってた通りだ。やっぱり悪い噂がある。もしかしたらエアスは…。

 バクからの情報は以上だ。他に知ってそうな人居るかな。


「あ、そうだ」






 はぁー。今日も資料が山積み、こんなんより見回り行きたいぐらいだけどな。あ、電話だ!事件か!?


〔こちら星街交番のドンベルです!事件ですか事故ですか!〕


〔あ、ドンベルさん?良かったです!ちょっとお聞きしたい事がありまして〕


 え、イリウス君?交番に電話?????


〔うん、うんうん。メカトリスね。あーあそこはそうだな。何かしでかすつもりなら行かない方が良いよ。うん。えっとー…俺らの捜査範囲じゃないから何とも…。うん、ごめんね。あ、あぁ。じゃ〕


 一体何だったんだ…






「うーん。ドンベルさんが分からないんだったら分からないですね…」


「俺は昔から要注意人物だったからな。あそこの情報は何も知らねーぞ。あ、一個だけ知ってる。真ん中にクソデケー金属の扉があってな。その中に城があるって聞くぜ。そんで、そこにその街の王が居るんだってよ」


 大きな扉…上からなら入れるのかな。それだったらその中に入る方が早い。


「無理だぞ。ドーム状に金属で囲まれてるから入れない。そんでその扉は50年に一回しか開かないらしいんだ。食料とか空気とかはそん中で解決するらしいぞ」


 変なの。金属で囲まれてるんだったら日光も入らないのに。入ることは考えないほうが良さそうだ。何よりエアスがその中にいる確率なんて低いだろうし。

 これで何となく分かってきた。メカトリスはとにかく情報の漏洩とかを警戒してるんだろう。そしてその中心は鉄塊の奧。ドローンとかの情報もきっとそこだろう。目的はエアスを見つけること。それらに頼らなくても平気だとは思うけど、いざとなったら…。





「あんまり無茶すんじゃねーぞ。何かあったら連絡よこせよ。誰が邪魔しようとぶっ殺して中行くからな」


「あはは〜」(連絡だけはしちゃダメだだな…)


「では、行ってくるぞ」


「くれぐれも気を付けて」


 僕らはメカトリスに向かう。


       【機械都市編 始】

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