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第133話 ーー紹介ーー

「ふぁ〜あ。………朝か」


 朝日が差し込む。マンションの一部屋、とても広いとは言えないが、俺にとっては立派な家だ。わざわざ一人暮らししてでも、学校に行きたかったから後悔はしてない。俺はいつも通りのルーティーンを過ごす。今日は休日だ。学校も無いし、受験に向けた勉強でも…と思ったが、携帯のバイブ音が聞こえた。


「こんな時間に誰だ?あいつらは起きてねーだろうし…あ!イリウス君だ!えーっとなになに?今日遊ばないか?…うーん、まぁ勉強はいつでも出来るか」


 こうして、今日の予定はイリウス君と遊ぶことになった。




「あ!ピルスくーん!」


「久しぶり!一応旅行から帰った時会ったけど、2人で会って話すのは3週間ぶりくらいかな?」


「うん!あの時も色々忙しくてね〜。それより…」


 僕はポッケから筆を出し、ピルス君に見せる。不思議そうに眺めている。


「よっ」


「うわぁ!」


 筆が喋り出すとピルス君はとても驚いたようだ。当たり前っちゃ当たり前だけど。僕らは場所を移そうとカフェに入る。コーヒーの匂いがしているカフェだ。注文しておいたジュースが届いて飲む。美味しい。


「それで、その筆なに?口みたいなの付いてるし喋ってるし。新しい能力?」


「違うよ!この子はペグ。事の発端は旅行中・・・」(詳しい内容は102話から)


 ひとまずあったことを全て話そうと思う。本当は話さない方が良いんだろうけど、友達には話したい。一通り話し終わった後、


「な、なるほど。そんなことが…」


「そ。それで持ち帰ってきた筆が動き出して、今に至るってこと」


「その筆、信用出来るの?元々敵の私物でしょ?怪しいと思うけどな」


「犬風情が俺を疑うってのか?ピカソは死んだし、復讐とか考えねーよ。どちらかと言えば、あいつは解放されたって感じだしな」


 ピカソのことを大切に思っていたペグ。本当だったら復讐心が湧き上がるはずでも、僕にそんな感情は見せていない。ピカソは本当に救われてたんだなって安心する。


「まぁ信用するに値するんだったら良いんだけど。殺人鬼ってやつ、本当に捕まえるの?」


「当たり前じゃん!今更ナビを見捨てられないし、これ以上困ってる人を見たくない」


「そっか。ケルトさん達も居るんだったら俺も安心だよ。でも、一つ約束して」


 ピルス君が右手の小指を出したので、僕は左手の小指を出した。何をするかと思いきや、ただの指切りだ。


「困ったら俺でも良いから頼って。人に話すだけでも楽になることってあるから」


「うん!もちろんだよ!」


「俺なんかじゃ頼らないと思うけどね。はは」


「あ、その件についてなんだけど、あの時手加減してたって分かってるから平気だよ」


「へ?」


 ピルス君には話してなかった。夏に海に行った際、シャーガさんの力を見て僕への手加減がバレたこと。ピルス君も同様に手加減していたこと。


「ま、マジで?お、怒ってる?」


「ちょっとだけね。でも良いの。僕のためだったんでしょ?」


 耳が垂れ下がってるピルス君を横目に、ジュースを飲み終える。


「でも次は、本気で戦ってみたいな!」


 カップに注がれたコーヒーを一気に飲み干して、こう言った。


「うん、いつでも相手するよ!」


 会計を済ませた後、僕らは色々な場所を遊び回った。久々に友達と遊ぶと、良い気分転換になる。


「そういえば僕の誕生日11月1日になった!」


「え゛!?!?!?!?」


ーーーーーーーーーー次回予告ーーーーーーーーー

「トゲトゲです!」


 秋も終盤、もはやイベントも何も無い。そんな時、ケルトから栗拾いを誘われたイリウス。煌牙組の1人が持ってる山で栗を拾うイリウス。他人の土地に踏み込み荒らす影は一体?

 栗といえば、栗ご飯…栗饅頭…モンブランとかもあるな。作ればイリウスも喜ぶだろう。


              次回「ーー栗ーー」

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