一度目の死、二度目の生
序章は書き終わっているので連続投稿します。
それ以降に関してはのんびり書いてある程度まとまったら投下する予定です。
私がどういった人間なのか、少しばかり説明させてもらうとしよう。
先述した通り前世の名前は山岡 菫――些か黒い会社に勤めるごく普通の会社員、
言ってしまえば社畜というやつだった。
唯一の楽しみは仕事が終わった後の僅かな自由時間や、休日にやるゲーム。
特にRPGを好んでやっていた他、会話によって物語を進行させるTRPGというものも嗜んでいた。
そんなある日のことだ、その日は有名RPGの新作タイトルの発売日で
購入予約をしていたそのゲームソフトをやるのを楽しみに仕事を片付けて家に帰る途中、
横断歩道で信号待ちをしていたところを車に跳ねられた。
我ながら不運にもほどがある。
最後の瞬間、迫ってくる車を見ながら――あぁ、まだやりたいゲームがたくさんあるのに、と
死が迫っているにしては呑気なことを思った後、私の人生は幕を閉じた。
――はずだったのだが、気が付くと私は見知らぬ場所で目を覚ましたのである。
木製の天井は病院に搬送されたとは思えず、しかしながら身体は自由に動かない。
死後の世界にしては現実的すぎる光景に困惑していると、部屋に入ってきた見知らぬ女性に抱き上げられ――
そこでようやく、どうやら私は生まれ変わったらしいということに思い至った。
そこからは自由の利かない幼児の身体で出来うる限りの涙ぐましい努力があったわけだが……
その全てを記すには空白が足りないため割愛させてもらう。
代わりにこの世界での両親の会話から把握したこの世界についての情報を説明させてもらおう。
まず、最初に知ったのは私の名前はビオラというらしいということ。
前世の名前をそのまま英訳したような名前でわかりやすくてありがたいことだ。
両親の名前がヘンリーとレベッカだということがわかったあたりで、
ここが西洋の国であるらしいこともわかった。
続いて、住んでいるのはベータントという名前の農村らしいことや、この家は比較的裕福な農家であるらしいこと、
父が村の自警団に入っているらしいことを知り、この辺りから随分前時代的というか、
もしかすると前世よりも古い時代に生まれ変わったのか?と思い始めたのだが……。
後に村の外には野生動物の他、魔物が出るらしいこと、
魔法なども存在し、常駐はしていないが街には冒険者なども存在するらしいことを知った結果――
私は前世で存在した国ではなく、異世界に転生したらしいということを理解したのである。
読んでいて違和感を感じる箇所などありましたらご指摘いただけると助かります。
後々説明する要素もございますのでご容赦ください。




