プロローグ
「すまんのぉ...儂の管理不足じゃ...」
僕の目の前でとても反省した様子で謝罪の言葉を述べる人(?)が1人。僕は言いたい
「どうしてこうなった!!!!」
僕は大神灰呂。普通の高校に通う一般人。交友関係も広いしクラスでも割と人気はある(と思う)
僕はいつも通り1人で学校に向かっていた。一人な理由は単純に家の近くに友達がいないからだ
僕はいつも通り1人寂しく通学路を通っていた。ここら辺は車通りも多く割と気をつけてないと事故にあいやすい道であった
「あ〜...眠いなぁ。学校めんどくさいな...」
なんてくだらないことを言う元気はある
そんなことを言ってると1人小さな女の子が青信号を渡っていた
それを見て少し微笑ましく思ってしまう
そんな時、時速50km位の速さで走るトラックが信号に気づかず走っていた
『まずい!!!』
そう思った時には僕は女の子を突き飛ばしていた。女の子は無事助かりそうだなと思った
しかし、僕はそうはいかないようだ
トラックはそのまま走っている。僕は思った
「人生こんなもんか...」
気が付いたら僕は体中に浮かんでいた。
人間死ぬ時は簡単に死ぬのは分かっていたがそれでも悔いは残るものだ
「女の子が無事なのがせめてもの救いだな...」
そのまま僕は死んだ
「大神灰呂くんじゃな?待っておったぞ」
そこには髪の毛の生えていない長い髭を生やし如何にも神ですと言った服装をしたおじいさんがいた
え?待ってた?
「そうじゃ、儂はお主のことを待っておった」
え、けど僕って死にましたよね?ここはどこですか?
なんでこんな所に...?
というかそもそもあなたは誰ですか?
「質問は一つにまとめるものじゃぞ?」
そう言いながら長い髭をいじって愉快そうに笑っていた
「ここは神界じゃ、ここにいる理由はお主が1番よく分かっておるじゃろ?そして儂は輪廻の神マイルズじゃ」
え?神様?あ、けど僕話してないのに言葉が通じてる...
神様かぁ...僕何か悪いことしました...?
不安になり少し怯えながら聞いた僕は当たり前だと思う
「悪いことなどしておらぬよ。お主には詫びとして異世界に転生して欲しいのじゃ。それも前世の記憶を持ったままの」
え?転生ってあの転生ですか?お詫びって神様になにかされた記憶ないんですが......
「すまんのぉ......一柱の神が悪戯でお主の生まれる世界を変えてしまっての...その詫びとして異世界転生してほしいんじゃ...」
なるほど...わかりました!僕その異世界に転生します!
「本当にすまない...儂の管理が甘かった」
いえ、お気になさらないでください。感謝こそすれど恨むことなんてないですから。僕は異世界転生とかの話は好きだったので!
因みに僕が転生する世界はどんな世界ですか?
「主の転生する世界はガイアと言う世界じゃ。そこは人族以外にもエルフなどの種族が存在する世界での。そして剣と魔法の世界でありステータスが存在する世界じゃ」
な、なるほど...ベタベタな世界観ですね...
「お主の転生する先の家は貴族でそれなりに裕福じゃから独り立ちするまではゆっくり過ごすも良し訓練するも良しじゃ。」
貴族ですか......権力争いとか面倒くさそうですね...
「安心せい。三男坊じゃから家を継ぐ等ないからの」
なら良かったです...
「詳しいことはあちらの世界で学ぶと良い。お主の幸福を祈っておるぞ」
マイルズさんがそう告げた途端辺りが光ったと思ったら真っ暗になった
え!?急に何!?なんか凄い揺れてるし濡れてる...
そして一筋の光が差し込んだ
「元気な男の子ですよ」
そこには助産師のような人と綺麗な女の人が少し苦しそうな笑顔を浮かべていた