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明日へのスパイク  作者: 飛鳥
序章
4/6

試合!

『四宮さん。どんなトスほしい?』

チームのセッターの女子が鈴子に聞いてきた。

『え?ええと…なるべく高いトスかな。叩きつけたいし、高く飛ぶから!』

『うん!わかった!』 

鈴子は助走を多めにとるため、高いトスがほしいのだ。

『とりあえず、アタッカーよろしくね!』

もう一人の女子にそういわれる。

その時に審判の笛がなった。サーブは葵のチーム。

サーブを打つのは葵だった。

『来るよ!葵ちゃんのサーブは気をつけて!』

ビーチボールバレーのサーブは上からは打てないのですべてがアンダーサーブになる。葵はボールのつばを左に向けた。

『ふぅ…』

葵は深呼吸をして、全力でサーブを打った。

サーブはものすごい回転で鈴子の方に向かっている。

『私だって…レシーブ出来る!』

鈴子は落ち着いてサーブをレシーブした。そのままセッターのところにボールを回した。

『はい!』

鈴子はすぐにボールを呼んだ。

『四宮さん!』

鈴子にボールが行った。

『ドンピシャ!』

鈴子は高く飛び、全力でスパイクを打った。ブロックの頭を抜ける高い位置から放たれるボールは、葵に向かっていた。

『葵!』

(私は止める!なぜなら、元リベロだから!)

葵は完璧にレシーブした。

鈴子のスパイクを取った葵はものすごい嬉しそうだった。

『初めて…初めて四宮さんのスパイク取れたぁ!!』

そう、葵は鈴子のスパイクをレシーブしたことがないのだ。取れたときの嬉しさはものすごいだろう。

『葵!そのまま!』

愛結からのトスが来る。

(どうくるの?島田さんの場合は…フェイント?それとも…ブロックアウト?)

『いっけぇ!』

葵は鈴子の選択肢にないスパイクを選択した。それも、鈴子に向かって打った。反応できなかった鈴子はレシーブを失敗してしまった。

『なっ…』

『どうだ!』

葵はどや顔で鈴子を見た。鈴子は予想を越えた選択でビックリしていた。

『…やるじゃない!』

しかし、すぐに切り替えた。鈴子の度胸は一人前だった。

そのつぎの葵のサーブは大きく外れてアウトになった。

『ごめーん!』

『ちょっと!ちゃんとやりなさいよ!』

彩香がそれに反応し、しっかり注意した。

次のサーブはセッターの人であった。

普通のサーブをうち、セッターである愛結を狙った。もちろん愛結はそれをレシーブした。そして、

『私の出番じゃない!』

そのレシーブを彩香に回した。そのまま彩香は全力でスパイクを打った。

(ツーアタック!?)

鈴子はレシーブした。

しかし、思わぬ行動でセッターからボールが離れてしまった。

『お願い!』

他のアタッカーにトスを回した。

そのままスパイクを打ったが葵がしっかりレシーブをした。

これで2-1。葵チームの優勢である。

『ごめん。ボール変なところに飛んじゃったね』

『ううん!大丈夫!むしろツーアタックによく反応したよ。』

鈴子は悔しい気持ちでいっぱいだった。

『次はもっとレシーブしてやるから!』

鈴子は大声で言った。

『…やっぱり』

葵はそれを見てそう言った。

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