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明日へのスパイク  作者: 飛鳥
序章
3/6

勝ちたい!

体育の授業になった。準備体操もしっかり行い、コートを作って、試合形式の授業が始まろうとしていた。

『ルールは15点マッチでいい?これがビーチボールバレーのルールだから』

『わかったわ』

葵の問いかけに鈴子は答えた。

葵のチームはビーチボールバレーを一緒にやっていてチームを組んでる人達で構成されている。

鈴子のチームはビーチボールバレーをやったことはあるが、チームや実践経験が薄いチームで構成されている。この時点で差があった。それだけでなく、鈴子はビーチボールバレーは初心者だ。今の差をゲームで表すと、CPUのレベル5がレベル9に挑むぐらいの差がある。

しかし、鈴子はそれでいいと答えた。

『島田さんの実力見せてもらうわよ?』

『うん!次は絶対スパイク止めるから!』

鈴子は葵の実力が気になっていた。リベロだった人間がビーチボールバレーというスポーツのなかでどれだけ戦えるのかが。

『葵、なんであの子を誘ったの?』

『鈴子のこと?うーん…うちのチームはスパイクの威力が高い選手が少ないからかなぁ…だから、全国ナンバーワンスパイカーを入れたいの』

『そんなの、私と彩香(あやか)でいいじゃない!』

『やっぱり愛結(あゆ)は頭固いなぁ。それじゃあ全国行けないよ?二人は姉妹で、意志疎通が出来るだろうけど』

彼女達は、天野(あまの)愛結と彩香。姉妹である。

二人はビーチボールバレーを小さい頃からやっていて、チームを組まないかと葵に誘われた。二人は意志疎通が出来るため、チームプレイがすごくうまい選手である。そこをみられて誘われたのだった。

『いいじゃん愛結。私達は私達のいいところを出せばいいのよ』

『…そうね』

『葵は勝ちたいの?』

『勝ちたいよ!だって四宮さんがチームに入ったら、私達の全国出場は夢じゃないよ!』

『わかったわ。なら全力で協力してあげる!』

彩香は葵の真剣な表情を信じた。もちろん、彩香だって全国大会に出たいのだ。

『まあ、俺は適当にやらせてもらうぞー』

このチームには一人男がいた。

『ごめんね俊介(しゅんすけ)。巻き込んじゃって』

俊介は葵の幼なじみである。ビーチボールバレーも彼から教わっていた。

『気にすんな。いつものことだろう?』

『うん。ありがとう』

葵は俊介に頭を下げた。その姿を見た俊介は頭を上げさせた。いつものことだからなれたのであろう。

『勝ちたいのなら、俺も全力で行くぞ!』

そう言って俊介はVサインをした。

『整列!』

先生の声が聞こえる。

『これから、四宮チーム対島田チームの試合を開始する!』

試合が始まろうとしていた。

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