新里ミコトという名のJC
この話は基本ミコトさんの一人称視点です。
それはそれはとても暖かな日。この春中学3年生になった私、新里ミコトはかなりどんよりしていたの
です。何故かって?それはもちろん今年、高校受験だからです。今年は、まじめに勉強しないと高校に
受からないかもしれないのです(そもそも大体の人は中2の時点で受験に備えて講習などをしている)が
私は、勉強が大の苦手なのです。苦手というか嫌いです。勉強なんてせずに自分の趣味の時間に没頭した
いのですが、そろそろ勉強しないとお母さんにキレられるので今年は頑張ります。
新学期が始まり、クラスの面子とも顔を合わせ教科書を受け取ったりと最初は忙しいのですが授業を
するよりよっぽど楽なのです。でも、面倒くさいのが自己紹介。クラス替えをして、ある程度落ち着いた
後にする最初の授業は自己紹介がくるのです。自己紹介をしたところで、どうせ仲のいい人たちは中1の
時からもうグループ化されているのであまり意味がないと思うのです。それに、私は目立たないようにし
ていたので友達はいないのです。話しかけてくる人もいますが、別にこちらからは仲良くしようとか思っ
たことがないので適当にあしらっているのです。なので私に話しかけてくる人=友達ではないのです。少
し話をしただけで勝手に友達扱いされるのは気に食わないのです。去年それをその人に言ったら、しばら
くクラス内で孤立していたのです。その人はクラスのリーダー格の人で、あることないこと吹き込んで、
私を孤立させたのです。でも、別に気にしていないのです。私に話かけてくる人がいなくなってくれた
おかげで、読書に集中できるのです。あ、孤立していたからといっても私に嫌がらせがあったわけでは
ないのです。ただ、話しかけない、話しかけられても無視をする。そんな感じです。別に困らないので
す。人間関係の構築はとても面倒くさいのです。必要ないのです。
そんなわけで、絶賛ぼっちです。なので帰りも独りです。はい、独りなのです。友達がいると話かけ
られたことにいちいち返さなきゃいけないので、ぼっち本当に最高なのです。みんなぼっちは嫌だとか
いいますが、別に悪いことではないと思うのです。私のように好きで独りでいたい人もいるわけなので
すから特に気にする必要もないと思うのです。あ、そういえば今日は私が愛読しているラノベの新刊
発売日なのです。いつも、お金を持ち歩いていてよかったのです。こんなことがあるから、やはり
中学生も学校にお金を持ってきてもいいと思うのです。
本屋の目の前の信号を渡っているとき、急に横から強い衝撃を受け───────────────────────────
──────────────────私の意識はそこで途切れました