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プロローグ

 コンピュータは今も日々進化している。


 世界のどこかで行われている、関わりはない事もないけれど、縁遠い話だ。


 CPUがどうたらこうたら、ハードディスクがうんぬんかんぬん。……と、まぁ色々とすごくなっている所があるのだろう。


 そんな目まぐるしい進化の中で、新しく出来上がったのが世界初、光コンピュータをサポートに据えた最新型なんだとか。


 従来の処理速度を大きく超えたその一台は『極光』と名付けられ、皆様の役に立つべく運転を開始している。


 だが……それはまぁいい。よくわかんないし。


 それでもわからないなりに、なぜこんな話をしているかと言えば、こいつを使った最初の実験がとあるゲーム開発のきっかけになったからだ。


 星の創造シミュレーション。


 極めて地球に近い環境をデータとして揃える事で、星の成り立ち、あわよくば生物の進化の歴史まで読み解こうと言うロマンあふれるプロジェクト。


 ――だがそのプロジェクトはふわふわした感じの設定のせいか、製作者達の期待を飛び越えた。


 世の大人達はきっと冗談でないくらい右往左往した事だろう。


 ただそれでも、結果は結局ばれた。


 何が起こったのかはもう知らない奴は世界中にそういない。



 新しく出来上がった地球の上では、化け物が世に蔓延り、人々は魔法を使い、あるいは武器を使って日々を生きる。


 本当に馬鹿げた話ではあるが、最新鋭のコンピュータの作り上げたデジタルの世界はどこに出しても恥ずかしくないファンタジーの世界だったのだ。


 未だにウィルス混入説が囁かれていたり、陰謀説が囁かれたりもしたらしいが原因は特定できなかったとの話。


 原因を探ろうにも、その原因の解析にまた同じ程度の設備と膨大な時間を使わなければどうしようもないと言う噂なのだから本末転倒だろう。


 だが極光研究開発責任者『カミシロ ミノリ』はこう言った。


「イレギュラーであるからこそ、この世界シミュレータによって生み出されたデータを解析することで何らかの新しい発見につながるのではないか?」 


 という趣旨の元、立ち上がった研究機関は確かな成果を上げてしまったものだから……世の中とは不思議に満ちている。


 その上出来上がったデータの世界を再利用して、丸ごとゲームとして話題になっているのだから、まだまだ現実世界のユーモアも侮れないものだと感心した。


 未だかつてない情報量の世界は非現実ながら、入り込んだ画面からでさえもう一つの世界を実感させる。


 テラ・リバース。


 新しいデジタルの地球は今はそう呼ばれている。


どうぞよろしくお願いいたします。楽しんでいただけたら幸いです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] これは面白い設定。2話を見たくなる導入
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