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わたし

作者: 羽山忠

もし私が死んだら。


とりあえず、幽霊になりたい。


それが無理なら天国に行きたい。


それも無理ならせめて地獄に連れていって。


でも本当は、人になって生まれ変わりたい。


いいや、人じゃなくてもいいのです。


猫でも鳥でも象でも馬でもなんでもいいのです。


いっそのこと地を這う惨めな虫でもいいのです。


どうか私を絶やさないで。


私という存在を奪わないで、消さないで。


消えていかないで、私の世界。


延々と続き、脈々とつながり、


永遠に語られる、物語。


それが私であってほしい。


そんな私になってほしい。


どうかこの物語よ終わらないで。


途切れることなく続いて。


私の、


私だけの、


特別な物語。


生き続けたいとは願わないから、


どうか死に絶えませんように。


世界に祈る、ああ、どうか私自身が


物語でありますように。


いちばん愛しくありますように。


自分勝手なことで大変恐れいりますが、


私の時よ、止まらないで。






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