至高
「ほら、口開けて。」
「うぅ。やっぱり、これで食べなきゃダメですか?」
「口移しの方がいいか?」
「あ、あーん。」
「ふふふ。」
今は夕食。
一日で一番幸せな時かもしれない。
顔を赤くしている彼を見るのは本当に幸せだ。
「はい、次。口開けて。」
「みゃ、みゃだきゅちに、ぷぎゃ。」
「ふふふ。」
「むぐぐ。酷いです。」
「ふふふ。可愛いよ。」
「…ありがとうございます。」
顔背けてるけど、逆にそれで耳まで赤いのが見えちゃってる。
とても微笑ましい。
「はい、次いくよ。」
「むぎゅ。だ、だから口に突っ込まないでください!」
「ふふふ。別にいいだろう。」
「良くないです!」
「反抗期?躾が必要かな…?」
「反抗期じゃないです!犬じゃないんですから、躾もいりません!」
うぅむ。ではどうしようか…。
まぁ、いいや。
「はい、次。」
「だから、話を聞いてくださいって言ってるじゃないですか!ふぎゅ。」
「仕方ないだろう。君が可愛い反応するからだ。」
「…どうしろって言うんですかぁ。」
「そうだな。口移しをしてもいいというなら、別にいいが。」
「…口移しはダメです。」
「じゃあ、仕方ないな…。」
「だ、だから、僕が言いたいのは…。ふぴゅ。」
「ふぅ。ごちそうさま。」
「…ごちそうさまでした。」
「今度は口移しするか?」
「しません!」
「ふふふ。」
「笑わないでください!」
あぁ、本当に幸せだ。