第九話 人は追い込まれると誰しも自棄になる
ああ、いったいなぜこんなことになってしまったのだろう?
いったい俺が何をしたのだろう?
そうだ。俺は何も悪くない、悪いのはあのイケメンだ!
あのイケメン野郎がいなければこの世界に来ることもなく平穏な生活を送ることができたはずなのに!
俺らは今全速力で逃げていた、そう、あの化け物・・・キングゴブリンから、
全長2mをゆうにこす体で俺たちを追いかける。
「なぜこうなったーーーーー!!!!!!」
「まあまあ、これも運命なんだよ(ニコッ」
「なぜこの状況を笑っていられる!?」
イシスは俺と違いニコニコ笑いながら逃げている。
だが、逃げているだけでは何も始まらない、とにかく攻撃をしてみようと思った。
「喰らえ!!」
俺は逃げながら短剣を投げつける、
しかし、短剣が当たったと思ったら弾いてしまった・・・奴の皮膚に、
「いやおかしいだろあの体!!」
「そうなのよねぇ~、あいつの体は鋼鉄よりも硬いらしいわよ~」
依然としてイシスは平然を保っている。
ある意味尊敬にあいするものだった。
それにしてもあのでっかいゴブリンはずっと俺らを追ってきている。
「おいおいおい!真面目にどうする!?」
「知らないわよ、あたしに振らないでよ」
「知らないってお前・・・」
「そうだ!ここは二手に逃げるのってどう?」
二手に・・・か、確かに妙案である。
幸い、町がある方向わかるので、帰り道はわかる。
「わかった、じゃあ町で・・・」
「ああ、ちょっと待って・・・おまじないかけてあげるから」
イシスはそういうと何かつぶやいた。
すると、カケルの周りに光が一瞬生まれた。
「これで、少し傷の治りが速くなるわよ」
「すまん、あんがとな、じゃあまたあとで!」
「ええ」
・・・なぜだろう、イシスの笑みが一瞬悪意に満ちていたような・・・
「なぜこうなった?」
そう、カケルは今絶望的な状況になっていた。
今カケルの周りにはゴブリンとキングな奴にとりこまわれていた。
・・・もう一度言おう、
「なぜこうなった?」
『アハハ、主はやはりバカであるな~アハハハハハハ!!!』
アリスが高笑いをしている、なぜだろう、アリスと話すのが久しぶり・・・というか初めてのような?
・・・んなわきゃないよな、いつも部屋の中で話してるし・・・たぶん
『主、さっきあの女に魔法をかけられたようだな』
「・・・受けましたが」
『あれは・・・敵寄せの呪いなのだけど?』
な・・・・なんだって~~~!!!!!!
あ、あのアマ~~~!!!!!俺を・・・俺を売りやがったな!!!!!!!
最初感じたあの殺気はマジ物だったか・・・くそが!!
なんだかめちゃくちゃむしゃくしゃしてきた・・・
「グウワァァァァ!!!肉!!肉~~!!!」
下っ端ゴブリン達が肉肉言っている。
カケルが切れるには申し分ない素材が、
ブチッッ!!!!!!
そろっていましたとさ(笑
「ちょうどいい・・・お前らを実験材料にしてやる・・・光栄に思うよなぁ!?」
下っ端ゴブリン達が一瞬震え上がる、キングさんもなぜか身構える。
「クハハハハハハ!!!いいぜ!やってやろうじゃねーか!!」
すると、カケルは懐から自分の武器である二つの鉄扇を取り出した。
「指定する力は春・・・咲き乱れろ・・・『佐保姫』!!!!」
そうカケルが言うと、鉄扇を開いた。
そしてカケルの周りに桜の葉が舞った!!
「死ねーーーーー!!!!!!!」
鉄扇を敵のほうに振ると桜の葉がゴブリン達に向かっていった。
困惑する下っ端ゴブリンは何も抵抗できずにその攻撃にあたり、傷だらけになって倒れた。
だが、キングのほうは何とか持ちこたえたようだ。
「はん!雑魚なら雑魚らしく、俺の経験値の糧になってろ!!」
無論、この世界に経験値などは存在しない
「くカかカカカか、ナるホド、なカなカやルではナいか」
「ハハハハハハ!!」
もう完全にトリップ状態のカケル・・・
『いいわ~主、それでこそ主です・・・よっ最悪勇者』
「フハハハハハハ!!!もっと俺をたてまつれ!!ハハハハ!!!」
片方の鉄扇を閉じながら笑いだすカケル、
・・・ほめているかどうか知らないがカケルは喜んでいるようだ。
「だガ、我ヲ見くビるナ若造!!」
キングはそういうとすさまじいこぶしで攻撃してきた・・・が、
「甘いね!!」
カケルは片方の鉄扇でその攻撃を受け流し、そして、閉じておいたもう片方鉄扇で思い切り・・・首元を叩いた。
全長2mもあるのにどうやって叩いたかは思いっきりジャンプしたからだ。
「グヌヌ、なゼ痛みガ?」
そう、鋼鉄の皮膚をもつキングにダメージを与えたのだから奴は驚きを隠せない。
「冥土の土産に教えてやるぜ・・・この鉄扇はどんな奴でも『等しい』ダメージを与えることができるんだよ!」
そう、実はこの鉄扇は内側に直接的に与える能力を持っているのだ
だから、たとえドラゴンの皮膚だろうが、どんなかたい守りを固めるモンスターでも、ダメージを与えることができるのだ。
「さてと・・・そろそろ・・・死にやがれ!!」
カケルの周りにまた桜が舞い、それが一斉にキングを取り囲んだ。
「な、ナんだ!?」
「・・・どんな花でも最後には散る運命・・・お前の命の花も散らしてあげよう・・・」
「!?」
いきなり変なことを言うカケルに疑問を持つキング、
しかし、周りの桜はいまだキングの周りをまわっていた。
「ならばおまえの命ははかなく散らして見せよう・・・そう・・・『桜』のように・・・」
その瞬間すべての桜がキングにまとわりつきそして最後には・・・
すべての桜がまた舞った時、キングゴブリンは絶命していた・・・
はい!とんでもなく微妙な戦闘になりました・・・
戦闘模写がきらい・・・練習しなきゃ・・・
まあ、書いているとき、カケルが切れた時からハイテンションになってしまい、
途中からひどい有様になってしまったのが否めません・・・
そして極めつけはアリスです、性格は一応考えたんですが・・・
そのまま出せているのかよくわかりません・・・
そしてお知らせですが、先週書けなかったので、来週は三回投稿したいと思っております。
日にちは火曜、木曜、日曜となる・・・はずです、はい
もしかしたら日にちがずれるかもしれませんが、必ず三回は書きたいと思っています。
それではまた次回お会いしましょう・・・それでは~~